高齢者になると体が衰えます。自然の原理です。肉体はドンドン老化しますが、精神を若々しく保つことは簡単です。心の持ち方一つで変わります。それでは、どのような気持で生活すれば若さを保てるのでしょうか?その具体的な方法を5つ書いて見たいと思います。私自身が実践している方法です。
今日はその第一回として、「何でも国際的な観点から眺める」という方法を説明します。何事も外国から眺めることを想像して考えると老化防止になるという話です。老人になると次第に全てが面倒臭くなって身の周りの事にしか関心が無くなります。これが危険信号なのです。なお老人ボケは危険信号ではないのです。
一つの具体的な例として下の写真をご覧下さい。この写真を見てどのように考えるか?その態度によって精神の若さが保てるのです。老化防止になるのです。
横浜に展示してある帆船日本丸ですね。ああ、美しいですね。と、言ってお終いにすれば老化現象の始まりになります。「この帆船はスペイン製かな?それともイギリス製かな?」という疑問を持つことが「外国からの観点で見る」ことになります。ここで非常に重要なことは「想像力」です。想像力の欠如が精神の老化の第一歩なのです。想像力も良いし、空想力でも良いのです。それを見るもの全てにぶつけるのです。その上で入場料を払って帆船の中に入り見学します。パンフレットには80年ほど前に神戸の川崎造船所で建造したと書いてあります。ところが船内の鋼鉄製の梁にはイギリスのラメージ&ファーガソン社の名前が刻印されています。帆船の向かいにある船の博物館へ行き、この会社のことを聞きます。奥の方から元船長だった老人が出てきてニコニコしながら、「よく気がつきましたね。あの船はイギリスで設計し、材料も全てイギリスから運んで神戸で組み上げたものです。イギリス製の船です」と説明してくれます。それ以来、私は深く考え続けています。何故、日本人はウソをつくのだろうか?
設計した会社が製造したことになるのか?単に組み上げた会社が製造したことになるのか?そこには英国と日本の固有文化の差が原因になっていることに最近気が付きました。そうです、先方は設計の重要性を信じている文化です。日本では建造する技術を重要視する文化なのです。別に日本人がウソをつこうとした訳ではないのです。
これで気が晴れました。気持ちが新鮮に生き返ったような気分です。いかがでしょうか?皆様の気持ちが若返ったような気分になりませんでしょうか?
これから精神の老化を防ぐ方法をもう少し書いて行く予定です。
今日は皆様の精神がいつまでも若々しいようにと心からお祈りいたします。
藤山杜人