後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

タイ、バンコックと山梨県、北杜市の風景の比較

2010年01月12日 | 写真

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ネットの上で交流し、何度かお会いした友人に、ひかるのさんと鬼家雅雄さんがいます。ひかるのさんはタイのバンコックに独りで住んでいます。鬼家さんは山梨県、北杜市の山林の中に独りで住んでいます。

北と南の風景の比較を楽しむために上と下に写真を転載させて頂きました。

上は昨年の12月18日にひかるのさんが自宅の近所で撮った写真です。(出典:http://asiancloth.blog69.fc2.com/)。下は鬼家さんが1月5日に自宅の近所の別荘地の雪景色を撮ったものです。(出典:http://ihcuik69.web.fc2.com/memo10_1.html

こんなに美しい写真を撮ったひかるのさんが重い病気になってしましました。治療の為に一時帰国しています。この写真を綺麗とお思いの方は、ひかるのさんの病気快癒をお祈りして下さい。お願いいたします。藤山杜人

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遊び心を徹底的に満足させるヨットの構造に感心する

2010年01月12日 | うんちく・小ネタ

キャビンを持ったクルーザー型のヨットに20年以上乗っていると西欧人の遊びへのこだわりが徹底していることに感動します。とにかく遊びを楽しくするという目的でヨットの構造に工夫に工夫を重ねて作り上げて行くのです。その知恵と努力には感心します。ヨットの多様な面白さを追求して、構造を考えて改良して行きます。

風を受けてセイリングする楽しさ、ジーゼルエンジンで霧の海をゆっくり走る低音のエンジン音の楽しさ、流線形の船体を美しく塗りあげる楽しさ、室内の木製の床や壁にニスを塗る楽しさ、キャビンの中で炊事をしてパーティをする楽しさ、ゆっくり流すように巡航し海鳥や冬鳥を観察する楽しさ。とにかく色々な楽しさがあります。

下の写真はヨットの後から撮った写真です。船尾が低く、湾曲した台になっています。台の上面が水面すれすれに出来ていて、夏に水中へ飛び込んで泳いだ人が水中から船の上に簡単に上がれるような構造になっています。遊びの為の台ですので、プレイ・デッキといいます。冬は泳ぎませんがこのプレイデッキの上に坐して水面を見て楽しみます。水面すれすれで風景を見るとまた別な美しさが楽しめます。

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プレイデッキは遊びの為だけでなく、船の有効長さを大にするので縦波に強い性能になります。ヨットの性能向上の目的もあるです。

さて次はヨットのキャビンの中での楽しみ方について説明いたします。ヨットは上の写真に見える船体の中は全て空洞にして3ケ位の部屋にしてあります。前甲板の下は寝室、中心は炊事場と食堂、後甲板の下は細長い2人が寝れるカプセルホテルのような構造になっています。

ヨットの楽しさの一つは、料理を作り、皆揃って食事をすることです。下の2枚の写真にはプロパンコンロ2口(左写真)と、流しと料理台(右写真)を示します。

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燃料のプロパンのボンベは舵を取るとき座るベンチの中に収納してあります。

流しの排水は船底に付けてある排水パイプから水中へ排出します。

コンロと流しと料理台さえあればどんな肉料理も魚料理もできます。料理台に面してガラス戸のついた戸棚があり食器が入れてあります。鍋やフライパンは別の戸棚です。包丁や切り板や料理道具、そしてナイフやフォークや箸などはガスコンロの下の引き出しに分類してしまってあります。

パーティなどをするときはビーフシチューやオデンの煮込みを作ります。それにオードブルの盛り合わせをつけて乾杯します。シャンペンがあれば上々です。ですから炊事道具がヨットの中についていると楽しみが倍加します。

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キャビンの中での生活を快適にするために欠かせないのが水洗トイレです。左の写真の真ん中に縦に光っているステンレスの棒はマストの下部構造です。その右に見える入口が水洗トイレのある小部屋です。マストの左奥は前甲板の下に広がっている寝室で、大人2人が寝ることが出来ます。右の写真は夜のパーティの様子です。キャビンの中心にテーブルを置き、周りに7人が座れます。

このようにヨットの構造は寝泊まり出来るための最小の設備を完全に揃えています。そして夜のパーティも楽しめるような構造になっています。

時々、漁船とすれ違います。構造を比較すると随分と違います。漁船で重要な場所は操業作業をする甲板です。広くとってあり、網やロープを巻き上げる大きなウインチがデンと据え付けられています。そして取った魚を大量に冷凍貯蔵す船倉が大きく甲板の下についています。寝泊まりする部屋が狭いのも仕方の無い構造です。漁船は仕事をする船。ヨットは遊ぶ船。目的が違えば構造も違います。仕事をしている人と遊んでいる人がすれ違ったら。遊び人が道をあけます。心にゆとりを持って遊ぶとまた一段と楽しくなりませ。自分の遊びを長々しく書き過ぎてしまい申し合わけありませんでした。今日は全国は雪、雨で、東京もみぞれ混じりの雨です。明日は晴れますように。(終り)


アメリカ人の不幸の最大な原因は親子の間と夫婦の不仲です

2010年01月12日 | うんちく・小ネタ

        @インド人学生による執拗な誘い

ジャイ君というインド人学生がよく大学の私の部屋に来て雑談をしていた。ある時、「ドクター・フジヤマ、私がよく行くセミナーに参加しませんか?」と、あるセミナーに誘われた。1990年、オハイオ州でのことである。インド南部出身の小柄なジャイ君が親切そうに何度も勧誘する。えい、面倒くさい。参加することにした。

        @喋る美人タレント

場所はオハイオの淋しい田舎町の公民館。話をするのは利発そうな若い女性。綺麗な声と魅力的な語り掛け調で喋りまくる。神様は「喋るタレント」をこの人に与えたなという印象。参加者は貧しそうな白人約25名とインド人約10名という集団である。美人タレントが始める。「よく参加してくれました。これから三日間、私だけが喋ります。ただ、皆さんへ質問したり、電話を掛けなさいと言います。気持ちを開いて率直に従ってください。ここで出る話は全て個人的なことばかりなので、他言しないで、秘密を守ってくださいね」

はじめから秘密結社的な雰囲気である。しかし、結論を先に言えば、実に気楽で楽しい三日間であった。「フジヤマさん、なぜ参加したのですか?」「ここにいるジャイ君がしつっこいので面倒になっただけです」「そうですか。でも三日間だけですから真面目に聞いてくださいね」

教えの内容は、仏教でいう色即是空・空即是色を中心にした抽象的な部分と、アメリカ社会特有の離婚の悲劇や親子の断絶をどのように解決するかといった具体的な部分がバランスよく整理、配置してある。参加者全員による発表もあり、緊張した雰囲気でもある。

         @仏教的教えを生活術として話すー宗教は抜きで

「この世の雑多なことに執着するから幸福になれないのです。人生は無意味です。人生は大変危険でもありますが、全く無意味です。物質的誘惑や人間関係にこだわってはいけません。親子関係も夫婦関係も執着心を離れて考えて見ましょうね」

色即是空・空即是色という観念を具体的な例を使って説明する。最後に、「不幸になった原因をあれこれ考えることが執着心なのですね。原因を考えると、自分も他人も傷付ける結果になります。あるがままに受け入れなさい」そして続ける、「どちらにしても空虚なのが人生の本質なのです」

話をしているタレントは決してお釈迦様やヒンズー教の話をしない。宗教抜きの生活術として説明している。そうすると、一応キリスト教徒ということになっているアメリカ人に受け入れやすい。このセミナーは宗教と一切関係ないと言う。皆が感心して聞いている。質問の時間には宗教がらみの質問はしない。話をしているタレントは仏教の教義をかなり深く研究している感じがする。確信を持って話している。しかしお釈迦さまの名前すら出さない。

          @悲劇の解消作業

「皆さんのセミナー参加の理由で多かったのは、親子関係と夫婦関係で困っていることですね。親子関係は修復が可能です。夫婦関係はすぐに離婚して忘れることです。この会場の外の廊下に四十個の電話ブースが用意してあります。これから一時間休憩にしますから、困っている関係の相手に電話をしてください。親子の場合は愛しているから会いたいと。離婚しそうな夫婦なら感謝しているけど綺麗に別れようと言ってください」

「そんなこと急に言われても電話番号も分かりません」「電話局に聞いてください。どんな長距離電話でもその費用は主催者側で払いますよ。これは宿題なので、一時間後にどんな会話をして、その結果どうなったか皆の前で発表してもらいます」

三日目の最後は各自がセミナー参加の感想を喋る時間であった。異口同音にタレント先生への感謝の気持ちを喋る。つきものが落ちたように晴れ晴れした表情で解散となる。「人生は無意味だ。不幸の原因を考えると自分も他人も傷付ける」―忘れられないフレーズである。日本でも同じことを聞いたが、オハイオの田舎町で聞いたので一生忘れられない。陽気で社交的な人の多いアメリカでも、不幸の最大の原因は圧倒的に家族関係にあることが分かった。

このセミナーへ参加してから20年。仕事を引退して高齢者の生活をしているとこのセミナーの意味が良く理解できます。「不幸の原因を考えない。自分を不幸にした父や母を簡単に許せるようになる。心が明るくなる。趣味が楽しくなる。」こうして老後が途端に明るい毎日に変化するのです。皆様の毎日は明るいでしょうか?

今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。藤山杜人