後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

農作物の放射能汚染の暫定基準値を上げないと東北、関東の農業が壊滅する!

2011年03月23日 | 日記・エッセイ・コラム

最近、マスコミにはベクレルという単位とマイクロ・シーベルトという単位が頻繁に出て来ます。その換算ツールが有るのです。誰でも使えます。

汚染農産物1kgの放射線強さを示すベクレルという単位を被爆総量シーベルトへ換算するツールが、http://testpage.jp/m/tool/bq_sv.php?guid=ON に御座います。

暫定基準値はセシウムで牛乳・乳製品が1キログラムあたり200ベクレル、野菜類、穀類、肉・卵など同500ベクレル、放射性ヨウ素では飲料水同300ベクレル、野菜類同2千ベクレルなどです。これらの数値をhttp://testpage.jp/m/tool/bq_sv.php?guid=ON に従って1kg食べた場合の被爆量をマイクロ・シーベルトへ換算してみると実に小さな値になります。年間に人間が被爆しても危険の無いと言われている200ミリ・シーベルト(200000マイクロ・シーベルト)に比べて問題にならない位小さな値です。

ですから暫定基準値を上げても健康に有害でないという意見も出てきます。

私は政府の肩を持つ立場でもありません。しかし地震と大津波の甚大な被害を受けた東北地方の農業が「科学的根拠の薄弱な暫定基準値」のお陰で追い打ちを受けるのはあまりにもむごすぎると言っているのです。

科学への過信が今回の大災害の原因の一つです。科学、科学と言葉を振り回さないで「科学的根拠の無さ」を深く考えるべきです。

その上で人それぞれ好きな産地の野菜を食べれば良いのです。その結果、多くの人がある地方の野菜を食べないのは致し方の無いのです。その判断の基準が科学的に曖昧すぎるという事、そして学問の限界を深く理解する事が重要と信じています。

それにしてもベクレルとそれを換算マイクロ・シーベルトを並べて発表しないお役所の怠慢ぶりには驚いています。コメントや反論を歓迎致します。(終り)


1kg当たり10000ベクレルのホウレン草を食べると被爆量は何シーベルトになるか?

2011年03月23日 | 日記・エッセイ・コラム

最近のマスコミには、放射線の強さを示すベクレルという単位と、人体の被爆量を示す単位のシーベルトが頻繁に出ています。しかし、マスコミでは丁寧に説明していないので、その数値の意味が理解出来ません。

そこで簡単な換算の例を示します。

例えば、ある人が1kg当たり10000ベクレルの放射線が測定されたホウレン草を1kgたべたと仮定します。このベクレルの数値をシーベルトへ換算する為にはもう一つの仮定が必要です。この測定された放射線は全てホウレン草に付いていた放射性ヨー素131によるものと仮定します。すると換算係数は、

       2.2 ×10 -8乗(10のマイナス8乗)   です。

したがって被爆シーベルト数は、

被爆シーベルト数=10000×2.2×(10の-8乗)=22000×(10の-8乗)

        これをマイクロ・シーベルトの単位にすると

              220マイクロシーベルト/1kgホウレン草

となります。なお、換算係数は放射性セシームの場合は違った値になります。詳しくは、http://memorva.jp/school/safety/radiation_bq_sv.php をご覧下さい。

さて10000ベクレルのホウレン草を1kg食べると220マイクロシーベルトなので、

これを毎日100グラムずつ100日間食べ続けたとします。

すると被爆総量は幾らになるでしょうか?

(100日間の被爆総量)=220microSievert×0.1×100(日)

              =2200マイクロシーベルト=2.2ミリシーベルト

一方、人体の許容被爆量は一年間で200ミリシーベルトと言われています。

それに比較すると2.2ミリシーベルトは約100分の一くらいです。

全く安全な範囲なのです。誰でも少し計算してみると現在マスコミで騒がれている野菜や牛乳の放射能汚染ほとんど問題にならない程微弱な汚染だと理解できます。すると暫定基準値を越える農作物を強制的に出荷停止にする科学的根拠が薄弱過ぎことが理解でます。

多くの人々が放射能は感情的に嫌っています。それも事実です。しかしもう少し冷静になって「暫定基準値」の科学的問題をいろいろな視点から考えなおす必要があると思っています。ご意見やコメントを頂ければ嬉しく思います。(終り)


あるレベル以上に放射能汚染された農産物、乳製品、その加工食品は法律に従って自動的に出荷停止になる

2011年03月23日 | 日記・エッセイ・コラム

もう1週間も前の3月17日に下の様な通達が厚生労働省から都道府県知事あてに公文書として送られています。昨日、今日と原子力安全委員会により示された暫定規制値を越えた野菜などが見つかっています。すると法律に従って自働的に出荷停止になるのです。これは日本の農業にとって大打撃になります。

皆が一人一人深く考えて賢い解決法を模索しましょう。

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食安発0317第3号 、       平成23年3月17日

都道府県知事

各 保健所設置市長 殿 あて

特 別 区 長

厚生労働省医薬食品局食品安全部長 より、

放射能汚染された食品の取り扱いについて

平成23年3月11日、東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故に係る内閣総理大臣による原子力緊急事態宣言が発出されたところである。

このため、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護を図ることを目的とする食品衛生法の観点から、当分の間、別添の原子力安全委員会により示された指標値を暫定規制値とし、これを上回る食品については、食品衛生法第6条第2号に当たるものとして食用に供されることがないよう販売その他について十分処置されたい。

なお、検査に当たっては、平成14年5月9日付け事務連絡「緊急時における食品の放射能測定マニュアルの送付について」を参照し、実施すること。

添付:飲食物摂取制限に関する指標の一覧表:抜粋:

基準値はセシウムで牛乳・乳製品が1キログラムあたり200ベクレル、野菜類、穀類、肉・卵など同500ベクレル、放射性ヨウ素では飲料水同300ベクレル、野菜類同2千ベクレルなど。チェルノブイリ事故の際はセシウムのみで同370ベクレルだ

なお、表中のベクレルbecquerel, 記号: Bq)とは、放射能の量を表す単位で、SI組立単位の一つである。単位は毎秒あたり。

========参考資料====================

時事通信:汚染食品の流通規制=放射能で暫定基準―厚労省:時事通信 317()1415分配信:「福島第1原発の事故を受け、厚生労働省は17日、食品の放射能汚染について暫定的な規制値を設け、基準を上回る食品が流通しないよう自治体に通知した。
 厚労省によると、現時点で基準を超えたケースは確認されていない。国産の食品について、放射能汚染で基準を設けるのは初めてという。
 通知では、原子力安全委員会が示した指標を暫定的な基準に設定。食品衛生法に基づき、これを上回った場合は出荷や販売、調理が行われないよう都道府県などに求めた。
 検査は各地の衛生研究所が実施し、出荷段階などで食品を抽出して行う。飲料水と牛乳・乳製品、乳幼児向け食品には厳しい基準値を設定した。
 対象となる産地は限定せず、厚労省は自治体の判断に委ねた。大塚耕平厚労副大臣は記者会見で、「暫定規制は全国が対象だ。原発がある以上、福島は当然やってもらう」と述べた。」


放射能に過剰反応せず大津波災害救援と復興を急ぐべし!

2011年03月23日 | 日記・エッセイ・コラム

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(写真の出典:東北地方太平洋大地震画像集http://matome.naver.jp/odai/2129992391446744701/2129996962447084803

第二次大戦の敗戦を第一の国難と言えば、今回の地震・大津波災害は日本の第二の国難と考えられます。そして大津波災害が原因で福島原子力発電所の爆発と放射性物質の空中放散と海水汚染も起きました。重ね重ねの災難です。

放射能は私も怖いです。しかし、毎時22マイクロ・シーベルト以下の放射能なら怖くありません。過剰に騒ぐ程ではありません。福島原発から30km以上離れた所は安全です。微量のセシームやヨー素のついたホーレン草や魚介類は,平気で食べます。この事は何度も、何度も、クドクドとこのブログに書いてきました。

ところが最近の新聞を見ながら、憂慮に堪えない思いをしています。毎日、毎日、一面は福島原発の事故と放射能放散の記事ばかり大きく出ています。

東北地方で今も救助や救援を待っている人々が多数居るのです。避難所で飢えと寒さに息絶え絶えの人々が居るのです。お風呂に10日以上も入っていない人も居ます。そしてまだ発見されていない遺体が何千人と居るのです。発見して貰って家族にお葬式をして貰うのを瓦礫の下で待っているのです。

この事実を新聞は毎日一面に大きく掲載すべきと思います。福島原発の事と同じ大きさで並べて一面に毎日掲載すべきと思います。東北地方には18ケ国からの救援隊が展開しています。アメリカ(軍隊を除く)は100人以上、ロシアは155人、南アフリカは46人、その他100人以上の救援隊が展開しているのは、韓国、シンガポール、ドイツ、オランダ、中国、英国、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランド、フランス、台湾、モンゴル、トルコ、イタリア、インドネシアなどです。皆が瓦礫整理と遺体収容に働いています。そして既に112体の遺体収容をしているのです。

日本の新聞はこのような地震・大津波の災害関係の救援と復興についてもっともっと大きな紙面をさいて報道すべきです。

放射能を過剰に怖がるのは科学的な態度ではありません。赤ちゃんを持った若い女性が過敏になるのは許せます。しかし大の大人が感情的に騒ぐのは大津波災害復興の足を引っ張ることになるのです。

昨日、アメリカの航空母艦から飛び立ったヘリが孤立した避難所を丁寧に探し回り、危険な所でも着陸して救援物資を届けている光景をテレビで見ました。ヘリの機長が降りて行って、老人一人一人の手を両手で握ってあげているのです。雲を突くような大男を、老人達が感謝と安堵の顔で見上げています。涙を溢れさせている人もいます。これを見て放射能騒ぎだけを大きく報道し、東北地方の災害の事を一面で報道しない新聞が、何故か恥ずかしくなりました。そうです日本の新聞は私の心の一部なのです。

今日はマスコミ関係者が、東北地方の地震・大津波災害復興の事を忘れないようにお祈り致します。藤山杜人

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