文部科学省の福島原発周辺の４６ケ所の放射能強さの分布図を、何故更新しないのですか？

文部科学省の福島原発周辺の４６ケ所の放射能強さの分布図は、福島県の人々にとっては強力な安心情報でした。しかし残念ながら、その分布図は３月１８日に測定された値です。

その情報は、「福島第一原子力発電所の30km以遠のモニタリング結果について」です。（http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/19/1303727_1819.pdf　）

今日は３月２５日です。何回開けて見ても１８日のままです。何故７日間も更新しないのでしょうか？何方かご存知の方はお教え下さい。よろしくお願い致します。

危なくない放射能と危い放射能・・・福島県、頑張れ！！！

福島県の皆様は現在、いたたまれない思いをしていると思います。絶対に放射能漏れは起こしませんと言う東京電力の言い分を渋々聞いて原子力発電所建設に抵抗しきれなかったのです。絶対に、絶対に放射能漏れは起こしませんと断言していたのに、毎日のように放射性ヨウ素１３１とセシウム１３７を放出し続けています。お陰で半径２０ｋｍの土地は現在は住めなくなりました。福島県の農作物は放射能汚染で売れません。さらに風評で福島県へ生活物資が届かなくなり移住を余儀なくされています。その上、安全な東京にいる偉い人々は放射能は即ちに健康に害は無いと叫んでいるだけです。そんな事を言うなら福島県へ来て見ろ！と怒鳴りたくなります。東京の為の電力を発電しているのに、何故関係の無い福島県が犠牲になるのか！と怒鳴りたくなります。宮城県出身の私ですら怒鳴りたい気分です。

しかし私は冷静になりたいと思いました。そこで昨年行った福島市の花見山の写真を何度も見て過ごしています。下の写真です。是非、皆様も写真を見て下さい。この美しい郷土が早く蘇りますようにと、心からお祈りしています。

その上で、危ない放射能と危なくない放射能を区別して考えるようにして見て下さい。

遠方まで飛んで行く放射性物質はヨウ素１３１とセシウム１３７です。あとの強力な放射性物質は福島第一原発の敷地内に落ちてしまいます。

ヨウ素１３１もセシウム１３７も農作物の汚染程度が１ｋｇ当たり、１００００ベクレル程度なら完全に安全です。以下の記事を是非お読み下さい。

１ｋｇ当たり１００００ベクレルのホウレン草を食べると被爆量は何シーベルトになるか？

次にヨウ素１３１もセシウム１３７の放射線強さが半分になる「半減期」を考えて見ます。ヨウ素１３１は３０日で、セシウム１３７は３０年です。ですからヨウ素１３１は２、３ケ月もたてば、ほぼ消えてしまいます。しかしセシウム１３７は３０年以上も消えません。ですからセシウム１３７の方が危ないと言えます。しかし、ヨウ素１３１は甲状腺に集まり、特に幼児は甲状腺ガンを起こします。ところが薬があってそれを防げます。「安定ヨウ素剤」といって各自治体が備蓄しています。気が早く、すでに配ってしまった自治体もあります。呑み方が微妙です。ヨウ素１３１を多量に呑みこんだ前後に、この薬を呑まないと効かないそうです。あらかじめ呑んでも予防にならないそうです。さて、セシウム１３７は少量なら健康へ害は無いそうです。しかしセシウムはアルミナやシリカなどの土壌成分と化学的に結合して、土壌にドンドン溜まって行く性質があるそうです。半減期が３０年と長いので、福島原発が１ケ月も２ケ月も収束せずに、セシウム１３７を放出すると周辺の農地は何十年も汚染されたままに残るのです。これは実に困ったものです。結論を書きます。危なくない放射能は１００００ベクレル程度以下の汚染は怖くないのです。その１０００倍、１００００倍の汚染になったら半減期が３０日のヨウ素は甲状腺ガンを予防できれば危なくないのです。しかし半減期が３０年のセシウム１３７は土壌に何十年も蓄積し、危ないのです。そのようにならない事を心から祈っています。

今日は福島県の皆様が放射能の怖さに打ち勝って、原発事故被害が出来るだけ少なく収束するようにと心からお祈り申し上げます。藤山杜人