文部科学省の各地で行っている放射線量の測定は地上数mから20mという高い所での測定値です。
例えば、東京・新宿の測定は、地上18m、東京都健康安全研究センター屋上に設置されたモニタリングポストの数値です。水戸市では地上3.45メートルで測っているし、群馬では地上20メートル、千葉では7メートルと高いところで測定しています。
なぜ、高いところで測ったものが多くなっているのか。それは外国での原爆の爆発実験による大気汚染を監視するために作られたモニタリング・ポストだからです。 その事実は、文科省の防災環境対策室でも認めて、「1950~60年代に大気核実験をきっかけにモニタリングを始めた経緯がある」と説明しています。今回の福島原発の事故の影響を測定する為に作ったのではないのです。
高い所の空中の放射線量と、地面に接した空中の放射線量は違います。
特に福島原発では、3月12日から15日にかけて、4つの原発が大爆発して、多量の放射性粉末を空中へ飛散させてたのです。それが福島県の各地と茨城県水戸市近辺に降り積もったのです。
ですから福島県各地や水戸市の空中放射線量は地面の放射線量の影響を受けている筈です。地面の土を取って測定すればかなり高い値になる筈です。
そして人間にとって危険なのは庭の土の汚染なのです。屋根に積もった放射性粉末が雨水で庭に落ち、そこに蓄積する可能性が大きいのです。
多くの家々の庭の土1kgあたりの放射線強さを連続的に測定した結果を何方かご存知ありませんでしょうか?
庭の土は子供が泥遊びをしますし、子供の服の汚れとともに家の中へ入って来るから危険なのです。
地面の放射線量の測定値でないから文科省の測定はゴマカシだとか、役に立たないという人が居ます。それは大変な間違いです。
下に再度示しますが、毎日、毎日、同じ場所で、同じ方法で測定した値は科学的に重要な意味を持っています。すなはち、各地の放射線量の日時の経過による減少傾向は、原発事故が収束に向かっていると明快に示しています。
その上、各地の測定値がその日の風向きや雨の影響を受けていない事実は、その放射線量は地面に堆積した放射線粉末の影響を受けている事を示しています。
従って、今後は庭の土、校庭の土、田畑の土、牧草地の土の放射線強さを系統的に、そして根気よく測定する事が非常に重要になって来ます。その測定器は「放射線量測定器」を検索するといろいろあります。大体1台6万円から20万円くらいです。
土の汚染を連続的に測定すると、避難を解除して帰宅出来る地域も判明してくると思います。
==============================
「東北・関東甲信越の放射線量の4月中の変化と5月29日の測定値の比較」
放射線量の測定値を4月1日と4日と5日について示します。放射線の強さの単位はマイクロ・シーベルト/hour です。そして太字は4月22日の値と昨日の5月29日の値です。
正常値は0.02から0.06と考えられています。都市名の太字は正常値以上の都市です。
青森市0.026:026:0.026 0.026:0.027
盛岡市0.028:0.025:0.025 0.023:0.022
仙台市0.093:0.077:0.081 0・073:0.076
福島市2.80:2.32:2.34: 1.71:1.42
いわき市0.62:0.0.55:0.50 0.28:0.23
山形市0.063:0.060:0.060 0・051:0.049
宇都宮市0.092:0.082:0.080 0.065:0.060
水戸市0.195:0.169:0.163 0.122:0.097
さいたま市0.080:0.071:0.070 0.058:0.055
東京・新宿0.101:0.089:0・089 0.073:0.062
千葉・市原市0.075:0.063:0.061 0.049:0.046
長野市0.049:0.043:0.043 0.043:0.043
静岡市0.042:0.038:0.036 0.037:0.038
などとなっています。
==================================
政治家には徳がないと思っいる人々が多くいます。政治家という人をハナから信用していないのです。私は違います。政治という泥水の中で必死に国の将来を考えて努力している人が居ると信じています。
しかし今回の内閣不信任案提出と、それに賛同する議員へ対して怒りと軽蔑以外の何ものも感じません。
賛成する全員が少しでも権力にありつこうとしています。蟻が甘い蜜に盲目的に這い寄るようにゾロゾロと賛成するのです。
被災地の人々は権力闘争よりも一刻も早い政府の支援を待っているのです。政治家が権力闘争に時間を割くべき事態でないのです。あきれて、ものが言えません。
一番悪いのは同じ民主党の小沢氏とその一派です。同じ政党の仲間の転覆を願って行動しています。大義名分も人間としての徳も一切ありません。ただ、ただ自分達が権力の中心に立ちたいだけです。
その上悪いのは谷垣氏一派の自民党と公明党です。自民党が政権をとっても現在以上の迅速な復旧政策が出来ないのは明らかです。いや過去の因習や伝統を重んじる古い体質の自民党では政策決定や執行が一層遅くなります。
原発事故も過去の自民党の原発推進政策の悪い結果の一つなのです。その反省も無く、菅直人氏の事故収拾対策が遅いと非難しているのです。話になりません。
今回の騒動で唯一つ救われたのは社民党と共産党の欠席の決定です。こんな醜い権力闘争には加わりませんという意味に解釈できます。もしそうなら社民党と共産党は被災地の人々の感情にいささかでも同情しているのです。
今朝のテレビで国際的な取材活動をしている記者が言ってました。「外国人は被災地の人々の冷静さと精神力の強さに感動しています。しかし日本の政治だけは最低です。外国人は日本の政治家の不見識ぶりに呆れかえっています」と。
内閣不信任案が可決されれば総選挙になります。早くても2ケ月が空白になります。選挙期間中は多くの国民が選挙運動に加わり、大震災復興のことを忘れてしまいます。折角、日本は一つ、心を合わせて復興しようとしている最中に国民全体が政権闘争に巻き込まれるのです。
暗澹たる気持ちです。小沢氏や自民党や公明党は人々がこの大切な時に総選挙を願っているとでも思っているのでしょうか?いや国民が願っていないことは重々承知の上で権力闘争をしているのです。権力が蜜なのです。政治家にはほとほとガッカリしました。
そして、しばし、時間をおいて、心を平静にしてから祈ります。
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。藤山杜人
とても見っともない政権抗争でしたが、菅直人内閣不信任案が大差で否決されました。反対283票対152票でした。結果は良かったのですが、このような醜い光景は見たくありませんでした。外国へ対して恥ずかしいと思います。
今朝、掲載した記事(大災害復興中に不信任案を提出する政権亡者たちの悪徳ぶり)へ対いして、「ちひろ」さんからとGAKUさんから以下のような良識的なコメントを頂きましたので、ここでご紹介致します。「ちひろ」さん、GAKUさん有難う御座いました。
=============================
藤山杜人さま、こんにちわ。
「その通り!」と拍手させていただきます。
私も家族もご近所の方もみんな「なんでこんな時に不信任決議案を出すのか・・・菅さんは自民党政治の後始末をしているのに」と思っています。
今は被災地の復興を一刻も早く、そして原発事故で避難されている人々のこれからを早く解決してあげる事など等、政権争いしている場合ではないと腹立たしく思いながら、テレビ中継を見ているところです。 投稿 ちひろ
============================
菅さんにとって代われば我こそは山積みする全ての問題をたちどころに解決して見せましょう。
万が一にも解決できなかったら不信任を支持した我々全員は見事に腹を切ってご覧に入れます。小沢さんも谷垣さんもお約束なさるのでしょうね。
黒い腹など切らずとも全員辞職して福島原発周辺でボランテアとして復興に励んでいただきましょう。
天下分け目の本日午後の衆院本会議は如何なりますか注目です。
未曾有の災害といわれるこのときにこのような醜い政争を繰り返す日本に明るい未来は無いような気がいたします。 投稿 GAKU
===========================