後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

遥かな旅の思い出・・・行田の秘密の食べ物と合言葉

2011年06月30日 | 日記・エッセイ・コラム

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退職後は時間があるので日本全国をおちこち、家内と一緒に旅しました。海外へ行く元気が無いのでもっぱら国内旅行です。団体旅行も個人的な旅も取り混ぜながら楽しみました。

それで、つくづく思うのですが、日本は本当に広い。そして地方地方には特有の文化があって味わい深いのです。

関東平野は奈良や京都のような古い文化遺産が無いのでつまらないと思いがちです。しかし丁寧に見て行くと興味深い文化があるのです。

その小さな旅を思い出しながら、幾つかの土地とその文化をご紹介したいと思います。

今日は行田市を取上げます。そして日本で一番古い学校である足利学校のある足利市を明日、ご紹介いたします。続けて奈良井宿、そして諏訪城のある諏訪地方もご紹介したいと思います。

皆様も訪問した場所かも知れません。行かれた方々は楽しかった旅をもう一度思い出して、お楽しみ下さい。まだの方々へは訪問されることをお薦め致します。

東北自動車道を加須ICで降り、17km西へ走れば行田市に着きます。ところが道の左右は茫々たる水田と畑が広がっています。人家が遥か遠方に散在するばかりで心細くなるのです。行田は水田に浮かぶ孤島のようで、本当に遠いところにあります。

美しい忍城(おしじょう)という城があります。

その城のある水城公園に入ると、行田名物「ゼリーフライ」の看板の店があります。これが奇妙な食べ物で、秘密の名物らしいのです。ジャガイモ粉、おから、小麦粉を混ぜ、葱少々をいれ、木の串に笹かまぼこのような形につけて、油で揚げ、ソースに漬けたものです。おやつに行田の人々が好んで食べるのです。味は材料と製法からご想像下さい。微妙な味です。

これの妹のようなおやつに「フライ」がある。簡単に言えば薄いお好み焼きのようなものです。

味の好みは習慣によると言います。行田の人は子供の頃おやつとして食べ、習慣で好みの味になり、大人も老人も気軽に食べているのです。市内にゼリーフライやフライを売る店が数十軒ある。これが行田市のローカル文化です。

好奇心の強い観光客が買っています。味はどうですか?と聞くと、買うのは2本だけにしたほうが良いですよ、と忠告してくれます。自分で食べた後で忠告に感謝しました。

行田の人には合言葉があります。「うまい。うまい!、うま過ぎる!」と呼びかけると、「十万石饅頭!」と答えるのです。答えられない人は行田の人でないとすぐ分かるそうです。よそ者を見分ける方法yです。上の最後の写真がこの十万石の店の写真です。

テレビの「秘密のケンミンショー」で取り上げられたのでご承知の方も多いと思います。地方テレビ局のコマーシャルで、この文章が30年間変えずに流れているから自然に出来た合言葉なのです。

たまたま入ったウナギ店の隣が「十万石」の菓子店でした。ウナギを丁寧に焼いている間に家人がそれを偶然見つけて饅頭を十分過ぎるくらい買ってきました。上質の小豆をつかった、じょうよ饅頭で「花園饅頭」の行田版です。

関東平野の広さとローカル文化の面白さを実感した小さな旅です。

下に行田のお城、忍城の写真も示します。

それはそれとして、

今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。藤山杜人

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