イスラム組織が支持する前の大統領だったモルシ氏の復権を要求するデモがエジプト全土に広がっています。
それに対して事実上のクーデターを起こし、モルシ大統領を解任した暫定政府は軍隊を使って、デモ隊の武力制圧を実施しています。
NHKニュースのネット版によるとイスラム組織のデモ隊の側に800人以上の死者が出たと報道しています。
デモ隊の死者800人以上というNHKネット・ニュースを以下に転載します。
=====エジプトでの死者は800人以上か===========
エジプトでは、事実上のクーデターに抗議するデモ隊と治安部隊との間で16日から起きた新たな衝突で170人以上が死亡し、14日の強制排除以降の死者の数は800人を超え、反発を強めるデモ隊との衝突でさらなる流血の事態が懸念されています。
エジプトでは、事実上のクーデターで大統領職を解任されたモルシ氏の支持母体、ムスリム同胞団を中心とするデモ隊が治安部隊に強制的に排除されたあと、双方の衝突が全土に拡大し、16日には首都カイロ中心部のラムセス広場で、武装したデモの参加者の一部と治安部隊の間で激しい銃撃戦になりました。
広場近くのモスクでは数百人のデモ隊が16日夜から立てこもりを続けていましたが、地元メディアによりますと、17日午後2時過ぎ、日本時間の午後9時過ぎから、モスクにいるデモ隊と治安部隊との間で銃撃戦となっているもようです。
こうしたなか、エジプトの暫定政府は17日記者会見を行い、16日から17日にかけて全国各地で起きた新たな衝突で、少なくとも173人が死亡したことを明らかにしました。
治安当局が14日にデモ隊の強制排除に乗り出して以降、死者の数は800人以上に上っています。
暫定政府はデモ隊を1000人以上拘束し、多数の銃や爆弾を押収するなど、ムスリム同胞団側を抑え込む構えですが、同胞団側は1週間にわたって全土で抗議デモを続けるよう呼びかけていて、反発するデモ隊との新たな衝突でさらなる流血の事態が懸念されます。
エジプトで、軍による事実上のクーデターに抗議するデモ隊と治安部隊との衝突が各地で続き、これまでに800人以上が死亡するなか、国連は事態の鎮静化を呼びかけましたが、デモ隊側は18日も抗議行動を呼びかけており、治安部隊とのさらなる衝突も懸念されます。
====以上のニュースの出典:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130818/k10013849321000.html====
エジプトは長い間イギリスの保護国のような国家で、見方によっては、イギリスの植民地的な国でした。イギリスから完全に独立したのは第二次世界大戦後です。
その外交政策は親米を基本にしてきましたが、日本に対しては日露戦争の時代から非常に好意的な親日国家なのです。
大東亜戦争で欧米の植民地を解放し、インドの独立をたすけたということからも日本を尊敬している国なのです。
私の友人で、もと日本鋼管の製鋼技師だったT君がエジプトに行って製鋼技術の指導をしていました。その彼から聞くとエジプト人には親日家が多くて、日本を尊敬している人が多いそうです。
そのような親日国で今回のような大規模な暴力事件が起きて、多くの日本人が心を痛めていると思います。
この暴動が速やかに収束することを祈りながら、エジプトの騒乱のニュースを注意深く見守りたいと思います。(続く)