立春が過ぎたといえ、まだまだ寒い日々が続いています。
皆様に花々の写真をお送りしようといろいろ考えていますが、この季節は梅の花しかありません。もう何度もこのブログに掲載してしまいました。
あとは温室の中のベコニアやランの花です。それも何度も掲載しました。
花屋さんのサクラソウやシクラメンの花も掲載しました。
そこで今日は趣向を変えて生け花の写真をお送りすることにしました。
現在、京都を中心にして大活躍している川瀬敏郎氏の作品を下にお送りいたします。もともとは池坊流派から出た方で、パリへ留学し、生け花に関する本も多数出版されています。
前衛的な作品も多いのですが、私は池坊らしい静かな作品が好きです。
下の作品も日本の伝統芸術の香り高い傑作と思いいます。
お楽しみ頂ければ嬉しく存じます。
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川瀬敏郎氏の言葉:
私は“花をいける”ことを仕事にしている人間です。考えたら“花をいける”ことが仕事というのは、わかったようでわからないようなもののひとつだとお思いになると思うんです。
みなさん何気なく思われるかもしれませんが、“花をいける”という言い方をするのは実は日本だけなんです。ほかの国は、“花を入れる”“アレンジメントする”とか、花を室内装飾するイメージ。そういう見せ方は例えば絵画とか彫刻とか、そのものがいつまでも残るようなモノで、世界各国どこにでもあると思うんです。だけど、個人の存在の在り方を花で表すのは、ある意味で言えば、すぐに枯れてしまう一瞬を、自分を常に表していくという方法で人生を形づくっていく方法は、実は日本というなかにだけ存在した方法論なんですね。例えば、フラワーショップを開いているとか、どこかの会場にいけに行っていれば、「そういうもんですね」というふうに理解していただけるんですけど、“花をいける”ことで自分の在り方を示すこと、それが仕事になることは、日本だけなんです。http://www.kobegakkou-blog.com/blog/2000/05/post-0834.html より。