(写真の出典:http://plaza.rakuten.co.jp/jxsdes4/diary/201011240000/)仙台市八木山吊り橋
昨日は本年度のプロ野球開幕でした。ジャイアンツが阪神に圧勝して、初戦を飾りました。ジャイアンツファンの家内が朝からご機嫌です。
読売新聞を見ていたら嬉しいらしく、社説で「プロ野球80年の伝統に新たなページ」と題して論説がでています。
1934年にアメリカ選抜チームがやって来て、ベーブ・ルースらがホームランを打ったと書いてあります。悲しくも戦死してしまった沢村栄治投手の活躍ぶりも書いてあります。そしてこの日米試合がきっかけになり1934年の12月に現在のジャイアンツの前身の大日本東京野球倶楽部が発足したのです。それが日本のプロ野球の歴史の始まりです。今年が80年目になるのです。
この1934年にはアメリカ選抜チームが日本の各地で試合をし、野球というものを広く日本人に見せてくれたのです。
私の生まれ故郷の仙台にも来て、八木山球場でベーブ・ルースが2本のホームランを打ったのです。私は1936年生まれなので見てはいません。
しかし八木山球場の近くに住んでいたのでこの八木山球場は勝手に走り回れる格好の遊び場だったのです。当時は戦争で野球もする人が無く、球場は荒れ果ていました。グラウンドにはススキが繁り、隠れん坊に丁度良かったのです。
ベーブ・ルースの事はよく聞いていましたので、その真似をして石ころを棒で打って遊んだものです。
その八木山球場は上の写真の八木山吊り橋の左手前にありました。橋の向こうは伊達政宗が作った仙台城のあった城跡です。
とても懐かしい場所なのでもう少し詳しく書きます。
仙台には河北新報社があります。そこで長い間、記者をしていた石澤友隆さんが「八木山物語」という本を河北新報出版センターから出しました。
この本には以下のように書いてあります。
・・・それは昭和9年11月9日の寒い朝でした。ベーブ・ルースやルース・ゲーリックをまじえた米大リーグ選抜チームが函館から仙台駅に着きました。仙台の城山の後に広がる八木山球場で全日本チームと試合をしたのです。
試合は好天に恵まれ、米国選手の灰色のユニホームに真紅のレザーコート姿が八木山球場の周りの森の緑と鮮やかなコントラストをつくり美しい風景です。アメリカチームはあわせて5本のホームランを打ったのです。ルースは日本に来て初めて2本のホームラン打ったほか、ゲーリック、フォックス、ミラーは各一本打ちました。試合は7対ゼロで米チームの圧勝です。
この年、日本の野球界にとっては画期的な事が起きました。年末に我が国初めてのプロ野球チーム、大日本東京野球倶楽部(巨人軍の前身)が創立されたのです。投手の沢村栄治、スタルヒン、内野手の三原脩、水原茂などの19名です。そして翌年6つの球団が生まれたのです。・・・・
それから茫々70有余年、プロ野球チームの楽天が仙台に出来たのです。仙台の市民は大喜びです。そして戦前にベーブ・ルースが八木山球場で2本のホームランを打ったことを語り継いでいます。
2002年にはベーブ・ルースが初めてホームランを打ちこんだ外野席のその地点に下の写真のような銅像を建てたのです。
その場所は現在、仙台市立動物園の敷地の一角になっています。
今シーズンもジャイアンツが大いに勝って貰いたいと祈っています。
勝てば家内の機嫌が良くなり、我が家に平和がやって来るのです。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りもうしあげます。
後藤和弘(藤山杜人)
(写真の出典:http://geiei.exblog.jp/17170656/)