はじめから相撲の話で恐縮ですが左はウクライナ人と日本人の妻の間に生まれた名横綱、大鵬の記念館の前にある像です。
北海道の弟子屈市湯の川温泉にあります。大鵬は強かっただけでなく家族を愛し、弟子たちを育て素晴らしい人格者だったのです。弟子屈市にある記念館にはその様子を示す多くの写真や資料が展示してあります。
現在の横綱白鵬も非常に尊敬している立派な横綱でした。
このように遠方でなじみの無いウクライナでも意外な絆があるのです。ウクライナ人に人間的な親しみを感じます。
そこでウクライナで起きている騒動を少し人間的な感性から考えて見たいと思います。
一昨日ウクライナの一つの自治共和国のクリミア自治共和国で住民投票が実施され、圧倒的多数の住民がロシアへの帰属に賛成しました。
この住民投票はウクライナの憲法に書かれていない一地方だけの住民投票なので憲法違反です。
しかし住民の日常の生活感からロシアに帰属したいと言うのですから仕方が無いと私は感じています。
この問題を中央政府の権限と地方政府の地方分権との観点から考えて見たいと思います。すると私は地方分権が好きなのでクリミア半島の住民投票結果を支持したいと感じています。
このように書くのは実はアメリカ人の個人的な感じ方と同じではないかと思うからです。
アメリカはワシントンDCに連邦政府がありますが地方の州ごとに州政府がありそれぞれの州は違った法律や規則を持っています。
ですから結婚や離婚に関する法律も違います。教育内容も住民主体の教育委員会が決まめす。ですからダーウィンの進化論を教えることを禁止している州もあるそうです。犯罪をおかしても他の州に逃げて行けば、なかなか捕まらないのです。
このように地方分権が強いアメリカに住んでいる人々は内心ではクリミア半島の住民投票結果を支持している筈です。
オバマ大統領もアメリカ人の感じ方を知っていますからロシアに対して荒っぽい制裁をしないのです。
今朝の新聞では制裁としてロシアやウクライナの要人11人の米国内の資産凍結と渡航禁止を発表しました。これは制裁にならないと私は感じています。大体、ロシアの高官がアメリカに資産を持っているでしょうか?アメリカへ渡航したいと思っているでしょうか?どうもアメリカの大国としての面子を保つための制裁のように感じられます。
それよりもロシア軍がウクライナ本土の東部に侵入、占領したらアメリカ軍はウクライナ本土防衛のために軍隊を派遣するのでしょうか?
この大きな決断もしないで弱腰外交をしていればプーチンさんのやりたいことをただ眺めているだけで終わりそうです。
この民主主義国家の強い地方分権姿勢がオバマ大統領の弱腰の一つの原因になっているようです。それは人権外交を押し進め、チベットやウイグル地方の独立に同情的なアメリカ人の感性からクリミアの独立とロシア帰属を本音では支持していると私は感じています。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。
後藤和弘(藤山杜人)
======下に参考資料を示します===============
![【ウクライナ情勢】東部でも親ロシア派が住民投票要求 ウクライナ 【ウクライナ情勢】東部でも親ロシア派が住民投票要求 ウクライナ](http://sankei.jp.msn.com/images/news/140317/erp14031721250017-p1.jpg)
16日、数千人もの親ロ派住民が北東部のハリコフで声を上げ、警官隊とにらみ合いも(AP)
「東部でも親ロシア派が住民投票要求 ウクライナ」 2014.3.17 21:24
(http://sankei.jp.msn.com/world/news/140317/erp14031721250017-n1.htm)
16日、数千人もの親ロ派住民が北東部のハリコフで声を上げ、警官隊とにらみ合いも(AP)
【シンフェロポリ(ウクライナ南部)=内藤泰朗】ウクライナ南部クリミア自治共和国で16日にロシアへの編入を問う住民投票が行われたことを受け、ロシア系住民が多い北東部ハリコフでも、同様な住民投票の実施を求める動きが出てくるなど、ウクライナの政治情勢がさらに不安定化する懸念も出てきた。
ハリコフからの報道によると、2人が死亡、5人が負傷した14日の衝突を受け、16日にも親ロシア派住民がロシア編入を問う住民投票の実施を求めてデモを行った。一部の過激勢力は地元の文化センターを襲い、ウクライナ語の本を焼くなどして緊張が高まっている。
ウクライナからの分離を目指すこうした民族主義的な動きは、東部ドネツクや北東部ルガンスクなどでも起きているという。
ウクライナ暫定政権のヤツェニュク首相は16日、新たに創設した国家防衛隊2万人に出動命令を出し、ロシア系住民が多い地域で拡大する分離の動きに対抗措置を取り始めた。
キエフの聖ソフィア大聖堂と関連する修道院群及びキエフ・ペチェールシク大修道院-
(1990年、文化遺産 :http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A )