おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

「日光道中」をゆく。総集編。第8日目。(関東バス「弁天橋」から「海老王子」まで)

2016-08-09 19:18:27 | 日光道中
 7月1日(金)。晴れ。8時半「今市車庫」行きのバスに乗って30分。前回の最終地点・弁天橋に付いたのが、9:00。さっそく出発! ちょっと日差しが強くなるかな、と悪い予感。

出発してまもなく左手に「光明寺」。
                                      ここには立場があったといわれています。

最初の並木は桜。

左手には竹林が広がります。

                      桜のシーズンにはさぞかし・・・。ところどころ杉も混じっています。
    

自動車道より一段高い遊歩道を歩きます。

 周囲の自然豊かな遊歩道を進みます。竹林、モミジ、サクラ、スギ・・・。秋の頃や新緑の頃などはすてきな散歩道に。
                         

振り返って望む。

 「宇都宮インター入口」交差点付近でいったん並木は途絶え、下金井町へ入っていきます。

(9:33)はじめて「徳次郎」の名を見つけます。

 「徳次郎」は、今は、「とくじろう」と読むようになっていますが、「とくじら」とも読んだようです。

地名の由来
 徳次郎の地名の由来には諸説在る(以下に列記)。初出が宇都宮氏時代であることから、平安時代後期以降、江戸時代までに一般化した地名と考えられている。
 読みに『とくじら』と『とくじろう』の二通りがある。現在の行政による住所地としては『とくじろうまち』と規定されている。経緯としては、当初は『外久次良』(とくじら)の地名だったが新田徳次郎昌言がこの地に徳次郎城を築いたことに因んで漢字を当てて『徳次郎』(とくじら)としたため、後世に『徳次郎』の文字だけが一人歩きし『とくじろう』と誤読されたと云われる。

1.日光の久次良氏(久次郎氏)の外領ということで、外久次良(外久次郎=とくじら)とされた。
                ↓
2.宇都宮氏家臣の新田徳次郎がこの地に徳次郎城を築いたことから徳次郎と書くようになった。

 「徳次郎」の読みについては、富屋村が宇都宮市に編入された際に漢字の音読みに合わせ「とくじろう」に変更されたが、その後も「とくじら」「とくじろう」が混用された状態であり、日光宇都宮道路徳次郎インターチェンジの読みが2008年まで「とくじら」であるなど現在に至るまで「とくじら」の読みが一般的に流通している。

(以上、「Wikipedia」参照)

 ちなみにこのお店は「とくじら古美術点店」と記されています。

再び桜並木。

 (9:45)しばらく進むと、右手に「高谷林の一里塚」(東側のもの)。
     
                 この一里塚は、宇都宮城下と徳次郎宿の間に位置し、江戸・日本橋から29里目。
そこから西側を望む。塚の有無は不明。

 まもなく「東北自動車道」の高架をくぐります。右手の丘の上に煉瓦造りの瀟洒な建物。
    
                        「第六号接合井」。
 接合井は、今市浄水場で浄水した水を、距離約26キロ、標高差240㍍ある戸祭配水場まで送る際、送水管にかかる水圧を高めるために建設された施設です。
 この接合井は、今市浄水場と戸祭配水場間の日光街道沿いに、標高が約30㍍下がるごとに設けられ、全部で6箇所設けられました。
 これらの接合井は、昭和24年の今市地震により、残念ながらその大半が倒壊しましたが、この第六号接合井だけは、創設当時のままの姿を今も残しています。

 国の有形文化財並びに「土木学会推奨土木遺産」として登録されています。

 この先のバス停が「下徳次郎」。その先、「山王団地入口交差点のところに「大谷道道標」(10:02)。
    

 山並みが身近に見えてきます。

 (10:09)「徳次郎町」の落ち着いた街並みに入って来ました。けっこう日差しが強くなってきます。大谷石造りの建物が並んでいます。
    

右手奥の山の手前の小高い丘にあったのが「徳次郎城」? 

「中徳次郎」交差点の手前には「田中道」道標。    
 「神社入口約五丁 田中道」とあります。当時、徳次郎宿の本陣や問屋場があった付近のようですが、痕跡は見つからず。

徳次郎宿
 日光街道18番目の宿。
 上徳次郎宿、中徳次郎宿、下徳次郎宿の3宿から成る宿場町で、これらに古道旧日光街道沿いの門前村、田中村、西根村を加え徳次郎六郷と呼ばれていた。
 江戸時代当初の元和3年(1617年)の時点では上徳次郎宿のみで人馬役が賄われていたが、その後中徳次郎宿および下徳次郎宿の嘆願により享保13年(1728年)より上徳次郎宿に加えて中徳次郎宿、下徳次郎宿も宿駅の役が課され合わせて徳次郎宿となった。1月を3分し上旬は中徳次郎宿、最も混雑した中旬は経験豊富な上徳次郎宿、下旬は下徳次郎宿が人馬役を当番した。
 天保14年(1843年)の『日光道中宿村大概帳』によれば、徳次郎宿の本陣は2軒、仮本陣1軒、脇本陣3軒、仮脇本陣1軒が設けられ、旅籠が72軒あり、日光道中最大級規模の宿駅であった。宿内の家数は168軒、人口は653人であった。
 徳次郎宿は江戸末期に天領化されて真岡代官所の管轄となる。この時代に二宮尊徳や吉良八郎の手により西原の治水事業が進められ、田川に堰が設けられ宝木台地に引水された(宝木用水)。

(10:19)倉造りのおうち。

しばらく進むと、右手に「智賀都神社」の鬱蒼とした杜。
県の天然記念物と名木百選に指定されている二本の大きなケヤキは樹高40m、幹周り7~8m、推定樹齢は700年だそうです。  

 (10:33)行く手の中央分離帯に杉並木。「六本杉」といって、杉が6本並んでいます。
        

 街道沿いの杉並木は思ったほど連なっていません。炎天下を歩くハメに。この先もまだまだ待望の杉並木は現れてきそうもありません。それでも前方に並木道があると、ホッとします。しかし、左側の遊歩道を歩いたのが失敗。木立もなく日差しをそのまま浴びる感じ。
               

 右手、分かれ道に大きな石の「道標」。「宇都宮・・」とあります。
「大網町」への分岐点。右奥に「田川」が流れていますが、ここからは見えません。もう少し行ったところで渡ります。

「徳次郎変電所」から、街中に進みます。「上徳次郎」地区。「徳次郎宿」は、「下」「中」「上」の3つで成り立っています。本陣跡は「飯野」さん宅のようですが、同姓の家が並んでいて、果たしてどのおうちか?
   

 日陰もない通りをひたすら歩きます。車は通りますが、人影はありません。しばらく静かな街並み。

いつしか「上徳次郎宿」を抜け、今市へ向かいます。振り返って望む。

 (11:00)「船生街道入口」交差点の右手(北側)に「石那田(六本木)一里塚」があります。江戸・日本橋から30里目。
             
                                      解説板が立ててありますが、かすれていて判読不能。

道路のこちら側(南側)には「十九夜塔(道祖神)」。

さらに「日光街道桜並木」碑。

 (11:13)しばらく進むと、右へ分かれる道の角に「二宮尊徳先生遺跡石那田堰」という標柱があります。


石那田堰(二宮堰)
 二宮尊徳が手がけた用水事業の一つで、尊徳のもとに吉良八郎が工事監督にあたり、嘉永5年(1852) 9月徳次郎六郷用水(石那田堰)が完成しました。さらに南方の宝木地区まで水を引くため、安政2年(1855)徳次郎用水の取水口より開削工事に着手しました。
 しかし、翌3年(1856)尊徳の死などにより工事の中断もありましたが、安政6年(1859) 6月吉良八郎の監督のもとに宝木用水が完成しました。この宝木用水の取水堰を「二宮堰」と呼んでいます。
 かっては、宝木用水の出発点として重要な役割をはたしていましたが、今でも、水の勢いを弱める工夫が施された田川からの水の取り入り口や、木材を利用した水門、玉石積みの護岸などの一部が残っており、当時の設計技術の優秀さを伝えています。
 現在は、田川の河川改修工事によって役目は終わりましたが、尊徳の偉業を後世に引き継ぐため、二宮堰部分の復元を行い、周辺一帯を整備し貴重な文化遺産に触れることのできる親水公園になっています。
 蛇足ですが、この宝木用水は宇都宮市街地の西寄りを流れる新川の名で親しまれています。

(以上、「」HPより)

前に見た「接合井」施設。再建されたもののようです。

(11:20)開けたところに出てきます。「榊里」。

工事中の橋を渡ります。下を流れているのが「田川」。

橋を渡って左手にあるのが、「石那田八坂神社」。

その前にはりっぱなお屋敷。かつての「茶屋」? 

 再び並木道になりました。少しずつ上って行きます。しかし、けっこう炎天下。ちょっと一休み。下の車道にバス停「海老王子」。休みがてら時刻表を見たらまもなくバスが来る時間。あまりの暑さと腹も減って、喉も渇き、帰ってからは飲み会があるし、・・・。それを言い訳にして、ここで早々にギブアップ。時に11時45分。今までで最短距離。
 バスの中の涼しいこと、涼しいこと。そのまま中抜きで東武「下今市駅」まで。杉並木を横目で眺めながら、そのまま中抜きで東武「下今市」駅まで来てしまいます。
         
コメント
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