おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

台ケ原宿~教来石宿~蔦木宿~とちの木。その4。(「甲州街道」をゆく。第12日目)

2017-11-20 18:54:27 | 甲州街道
                                     下蔦木の集落に入ります。
蔦木宿
 戦国時代、この地は甲州領域にありました。幾度の諏訪勢と甲州勢との戦いの末、1535年、堺川で両者は和睦の会盟を行いました。1540年、諏訪頼満の孫頼重は、武田信虎の息女祢々を娶り、化粧料として堺方18ヶ村を信虎から頼満へ譲られたと伝えられています。この時、この土地も武田家から諏訪家へと移りました。
 江戸時代の旅人は、「蔦木日暮れて道三里」と言って蔦木で日暮れてから三里は歩いたそうです。甲州街道は甲府まで開かれた後、中山道の下諏訪まで延びたようであり、その時ここへ宿場が作られました。道路は500mほどの一直線で、その両脇に梅と柿の木の並木があり、旅人の心を癒したそうです。
 開宿時から明治に至るまでの宿場の賑わいは相当なもので、商店が建ち並び南諏訪の繁栄の中心でもあり、住民の鼻息も荒かったようです。
・・・
(以上、HPより)

 蔦木宿は、本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠15軒でした。江戸幕府の宿駅制度によって、慶長16年(1611)ころ、甲州道中第43番目の宿駅として設置されました。

「高座石」(敬冠院)脇にある石碑群。

 (12:32)その先、すぐ左手に「三つ辻柳由来」解説版。
 川路下りょか逸見路にしよか いっそ蔦屋に泊まろうか ここが思案の三つ辻柳
 蔦木日暮れて道三里 さてどうしよう道三里
 下蔦木小唄の一節です。ここに詠まれた三つ辻柳のモデルとなったしだれ柳の古木が甲州街道の此処堂坂の登り口にありました。
 それは情趣ゆたかな大木で敬冠院の百日紅、椿とともに住民からたいそう貴ばれ親しまれておりましたが樹勢次第に衰え強風の折ついに倒伏してしまいました。
 以来六十年余経た今日ありし日の堂坂三つ辻柳の景観を偲び後生に伝えるよすがにと此処に植樹をした。
 平成二十一年三月二十日 下蔦木集落組合
                      

のんびりと宿内を歩いていきます。

「731m」という碑。

 この先で道は二股になり、左へ向かいます。
 

 (12:40)周囲が開けた道に出てくると、正面奥には「上蔦木」。旧道は集落を抜け、向こうの山の鞍部に向かって進みます。


 道沿いの木々には何やら札が下がっています。「みんなできれいに甲州道中」「味わい深い蔦木宿」・・・・。地元の熱意が伝わります。
 

                  

すっかり熟した柿の実が陽に映える。

 「応安の古碑」。応安とは北朝の年号で、応安5年(1372)。諏訪郡で最古のもので、六角灯篭や常夜燈が建っています。
 (なお、この時代の天皇は、北朝方が後光厳天皇、後円融天皇。南朝方が長慶天皇。室町幕府将軍は足利義満。)


                  

しばらく進むと、国道20号線を眼下に望む道にぶつかります。

キウイ? 

台地の上を進みます。

(12:47)集落に入ると、「蔦木宿」という大きな看板。

「常夜燈」、「祠」などの石造群。

 宿内には屋号を掲示したおうちが並んでいます。「元気を出すぞ蔦木宿の会」のみなさんにより古くから伝わる屋号の看板が軒先に設置されました。
 

その先に「枡形道路」跡。


 蔦木宿は、甲州街道(道中)の宿駅として、慶長16年(1611)ころつくられた。
 この宿駅は、新しい土地に計画されたので、稀に見る完備した形態となっている。
 枡形道は、南北の入口に設けられ、以来、宿内への外からの見通しを遮り、侵入者の直進を妨げて、安全防備の役割をはたしてきた。
 平成3年度の道路改良工事のために、南の桝形路を移動したので、その形態を碑面に刻し、これをのこす。

 国道沿いに宿場は続きます。「上蔦木」交差点の角に「本陣大阪屋」跡があります。
「甲州街道蔦木宿 家並みと屋号」。

本陣跡
 蔦木宿の街は街道に面していて、屋敷割りをし、本陣・問屋などが位置づけられた。 本陣の規模は広大で多くの座敷や板敷、土間のほか堂々とした門構えや広い玄関、書院造りの上段の間などを具備していた。現在は、門のみ存在している。
 

「明治大帝御駐輦跡」、甲州道中蔦木宿本陣跡」碑。

「甲州街道蔦木宿と本陣表門の沿革」解説版。

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