安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ロバータ・ガンバリーニ DEDICATIONS

2019-05-22 20:05:40 | ヴォーカル(L~R)

本棚の整理を始めたら、いつ買ったのか忘れていた『音の書斎 あなたのレコード棚見せてください』(ONTOMO MOOK)という1996年発行の本が出てきて、つい読んでしまいました。レコードやCDの物量との格闘が行われていて面白いのですが、アンドレ・プレヴィンやフランク・シナトラのものをくまなく集めている方のページは、コレクターの理想の姿だと思わせるものです。今夜はスタンダードを理想的な歌で。

ROBERTA GAMBARINI (ロバータ・ガンバリーニ)
DEDICATIONS (55 RECORDS 2019年録音)

   

ロバータ・ガンバリーニ(vo)が、日本の「55 RECORDS」から3年半ぶりの新作を出したので購入しました。先日、このCD発売ツァーのライブを甲府市のコットンクラブで聴きましたが、その出来が素晴らしかったので、会場でCDを買い求め、ガンバリーニとジェブ・パットン(p)のサインをいただきました。今回の収録曲はスタンダードばかりで、そういう点では馴染やすいものです。

副題は、「エラ、サラ、カーメンに捧ぐ」とあって、3人のヴォーカリストが歌った曲をジェブ・パットン(p)の伴奏だけでガンバリーニが歌ったものです。企画は、オール・アート・プロモーションの石塚孝夫さんによるもので、選曲も2曲を除き石塚さんが行ったようです。

曲は、上記の3人が歌ったスタンダードです。「Lady Be Good~How high the moon」、「As Time Goes By」、「Willow Weep For Me」、「Blame It On My Youth」、「Two For The Road」(いつも二人で)、「Lullaby Of Birdland」、「It Don't Mean A Thing」(スイングしなけりゃ意味がない)、「Misty」、「I Can't Give You Anything But Love」(捧ぐるは愛のみ)の9トラック10曲。

ガンバリーニ(vo)の声の質は、カーメン・マクレ―に近い気がしますが、フレージングや乗りはサラ・ヴォーンに似ているところがあるなと、楽しい連想をして聴きました。力強く、スキャットを多用するところは、ガンバリーニの個性ですし、ヴァースから丁寧に歌っている曲もあり、思いが籠もった歌ばかりで、優れていると同時に親しみやすいアルバムです。特に印象に残った曲は、「Two For The Road」、「Lullaby Of Birdland」、「Misty」といったところで、アップテンポの「It Don't Mean A Thing」もよかった。

【このCDジャケットの中開きにガンバリーニとジェブ・パットンのサインをもらいました】

【音の書斎 あなたのレコード棚見せてください(音楽の友社 ONTOMO MOOK)】

   

表紙

   

作曲家、指揮者、ジャズピアニストでもあったアンドレ・プレヴィンのコレクターの木下浩二さんの書斎。

   

正規版はもちろん海賊版も収集しています。アンドレ・プレヴィン本人から電話もかかってきていたようです。

   

フランク・シナトラ・コレクターの三具保夫さんの書斎。

   

徹底ぶりはすごいです。三具さんは、ジャズやヴォーカルのCDの製作や販売を手掛けていらっしゃいます。

   

ジョン・コルトレーンの研究家として世界的に名高い藤岡靖洋さんの書斎。音楽専用の別宅を建てていて、その部屋の様子です。

   

JBLのパラゴンが余裕で設置されています。