秋の夜長はヴォーカルアルバムにも手が出ます。最近聴いた録音が新しめのアルバムを備忘的に記します。
まず、イタリアの歌手からです。シモーナ・モリナーリとダニラ・サトラーニョは、二人とも声量があり、スタンダードばかりでなくコンテンポラリー系など幅広く歌っていて、イタリア語の唄が多いのも共通しています。ジャズ系ではありませんが、キアラ・シヴェロもよかったので載せておきます。
【イタリア】
Simona Molinari (シモーナ・モリナーリ)
Egocentrica (Wea)

美女ジャケットということでも話題になるアルバムです。
Casa Mia (Warner Music Italia)

casa miaについては、拙ブログで取り上げました。そのページへのリンク Casa Mia。
Danila Satragno (ダニラ・サトラーニョ)
Unlupoindarsena (Onosinu Record)

Danila Satragnoは、ベテランの歌手で、サンレモ音楽祭での入賞経験もあります。ここでは、ダド・モロニ(p)・トリオが伴奏していますが、曲の傾向は幅広いです。なお、ジョージ・ケイブルス(p)の伴奏で、スタンダード曲を歌ったアルバムがあります。
Chiara Civello (キアラ・シヴェロ)
Last Quarter Moon (Verve)

ジャズではなくポップス系です。シンガー・ソングライターでもあり自作も歌っています。多分、この3人の中では知名度が最も高いのではないかと思います。
【オランダ】
オランダについては、アン・バートンやリタ・ライスのようにかつて国内盤が出された歌手もいて、親しみがあります。同様に、現在、澤野商会が積極的に国内盤を出しているフランチェスカ・タンドイの活躍が目立ちます。ただし、彼女の出身はイタリアです。もう一人、ベテランのリース・マッキントッシュも聴きました。
Francesca Tandoi (フランチェスカ・タンドイ)
For Elvira (Atelier Sawano)

Wind Dance (Atelier Sawano)

Something Blue (Atelier Sawano)

タンドイは、元々ピアニストで、歌も歌いますがピアノトリオの演奏が主体です。Something Blueについては、拙ブログで取り上げました。そのページへのリンク Something Blue
Lils Mackintosh (リース・マッキントッシュ)
It's Not Perfect to be Easy (Riff)

1992年録音のスタンダード集で、ジャズ、ヴォーカルファン向けのアルバム。ギター・トリオ+テナーサックスの伴奏で、親しみやすい。
【スペイン】
ジョアン・チャモロ(ts,b)の教え子達の活躍が話題になりますが、その代表はアンドレア・モティス(vo,tp)でしょう。爽やかでキュートな歌声で心地よく聴けるものが多く、来日公演も聴きましたが、想像していたイメージどおりでした。チャモロやイグナシ・テラザ(p)など伴奏にも人を得ています。
Andrea Motis (アンドレア・モティス)
Feeling Good (Temps)

Live at Palau de la Musica (with The Valles Symphony Orchestra) (Jazz To Jazz)
このアルバムには驚きました。実際にオーケストラが伴奏に当たったコンサートのライブ録音です。こういったプロジェクトの開催は、プロデューサーとしてのジョアン・チャモロの存在が大きいと思いますが、臆することのないモティスもすごい。ブックレットからコンサート時の写真を掲載しておきます。
アンドレア・モティスについては、拙ブログで2作取り上げました。そのページへのリンク Emotional Dance Live at Jamboree
【デンマーク】
北欧については、シーネ・エイやイザべラ・ラングレン、セリエ・ネルゴールなど来日する人もいて、日本でもファンの多い歌手がいます。今回、シーネ・エイのアルバムを聴きました。
Sinne Eeg (シーネ・エイ)
Live at The Millfactory (Sinnemusic)
これは、今年の6月にシーネ・エイのライブを聴いた際に購入したものです。伴奏は、ヤコブ・クリストファーセンのピアノだけで、夜が更けたジャズクラブで聴いている感じです。シーネ・エイについては、何作か拙ブログで取り上げましたが、最新作へのリンクを貼ります。Dreams
秋の夜長に聴いた女性ボーカル(北米編)を掲載予定です。