ながのアスペン音楽祭は、1988年にアメリカのアスペンで行われている音楽祭を模範に始まったものですが、現在、勝山音楽財団と信濃毎日新聞社からなる実行委員会が、演奏会と青少年を対象にしたクリニックを行っています。プロデューサーは、NHK交響楽団の青山聖樹(オーボエ)さんが務めています。そのコンサートに行ってきました。
(曲目と出演者)
ダンツィ / 木管五重奏 変ロ長調ハ短調 作品56/1
神田寛明(フルート)、浦 丈彦(オーボエ)、勝山大輔(クラリネット)、勝俣 泰(ホルン)、佐藤由岐(ファゴット)
モーツァルト / セレナーデ 変ホ長調 KV375
青山聖樹(オーボエ)、浦 丈彦(オーボエ)、勝山大輔(クラリネット)、加藤明久(クラリネット)、勝俣 泰(ホルン)、木川博史(ホルン)、水谷上総(ファゴット)、佐藤由岐(ファゴット)、今野 京(コントラバス)
〈休 憩〉
ヤナーチェク / 「青春」
神田寛明(フルート)、青山聖樹(オーボエ)、勝山大輔(クラリネット)、加藤明久(バスクラリネット)、水谷上総(ファゴット)、木川博史(ホルン)
クロンマー / パルティータ ハ長調 作品76
青山聖樹(オーボエ)、浦 丈彦(オーボエ)、勝山大輔(クラリネット)、加藤明久(クラリネット)、勝俣 泰(ホルン)、木川博史(ホルン)、水谷上総(ファゴット)、佐藤由岐(ファゴット)、今野 京(コントラバス)
(アンコール)
ベートーヴェン / 「フィデリオ」よりテーマ
(感 想)
ヤナーチェクの「青春」を聴きたくて、出かけたのですが、地方ではまず演奏されない木管楽器の曲を聴くことができて、それだけでも価値がある演奏会でした。プログラムはボヘミアに関連のある作曲家の作品を取り上げたものです。
特に後半の2曲は印象に残りました。ヤナーチェク(1854~1928年)の「青春」は、編成にバスクラリネットを入れていて、響きがユニークで斬新なハーモニーも聴けました。ドヴォルザークを連想させるところもあり、同じチェコだからでしょうか。
チェコ出身のクロンマー(1759~1831年)の「バルティータ」は、ミニオーケストラかと思うような音の豊かさに、躍動するリズム、明るい旋律と、たいへん素晴らしい曲でした。オーボエやクラリネットの為の協奏曲も有名らしいので、是非聴いてみたい作曲家です。
演奏は、青山聖樹(オーボエ)さんや神田寛明(フルート)さんらNHK交響楽団などで活躍している方ばかりで、個々の音色もよく、全体のアンサンブルも整っていました。面白い曲をやってくれるし、優れた木管楽器奏者の生の音に触れることができるので、来年も是非聴きにきたいと思いながら会場を後にしました。