ショパン/モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」のアリア
「お手をどうぞ」の主題による変奏曲 変ロ長調 Op.2 [ソロ:亀井]
「お手をどうぞ」の主題による変奏曲 変ロ長調 Op.2 [ソロ:亀井]
ショパン/エチュード・セレクション [ソロ:ユンチャン]
3つの新しいエチュード より 第1番 ヘ短調
12のエチュード Op.25 より 第1番 変イ長調「エオリアンハープ」、
第5番 ホ短調、第6番 嬰ト短調
12のエチュード Op.10 より 第10番 変イ長調、第9番 ヘ短調
12のエチュード Op.25 より 第11番 イ短調「木枯らし」
3つの新しいエチュード より 第1番 ヘ短調
12のエチュード Op.25 より 第1番 変イ長調「エオリアンハープ」、
第5番 ホ短調、第6番 嬰ト短調
12のエチュード Op.10 より 第10番 変イ長調、第9番 ヘ短調
12のエチュード Op.25 より 第11番 イ短調「木枯らし」
ラヴェル/ラ・ヴァルス*
ミヨー/スカラムーシュOp.165b*
サン=サーンス/組曲『動物の謝肉祭』(2台ピアノ版)*
ミヨー/スカラムーシュOp.165b*
サン=サーンス/組曲『動物の謝肉祭』(2台ピアノ版)*
*2台ピアノ
★アンコール チャイコフスキー くるみ割り人形組曲より「花のワルツ」
私のとっては、昨年12月のピアノによる「第九」以来の、2台のピアノによる「4000万円の響き」である(パンフレットを見ると、「協賛:スタンウェイジャパン株式会社」とある。)。
曲目を見ると、何となく、二人とも次のショパン・コンクールに照準を合わせているように感じる。
ちなみに、「ドン・ジョヴァンニのアリア」は、前回覇者のブルース・リウが昨年の日本ツアーで弾いていた曲である。
イムさんを聴くのは、昨年の東フィルとの「皇帝」(プレトニョフ指揮)以来2回目だが、どうも私には彼の演奏がしっくり来ない。
特に「木枯らしのエチュード」などは、テンポに違和感を感じる。
下降音階のパッセージが速すぎるため、次のパッセージで澱むかのような印象を受けるのだ。
これも道理で、ショパンはテンポを指定しているので(ショパン エチュード(練習曲集)Op.10,Op.25【ショパンが指定したテンポ】)、「標準的なテンポ」の演奏を聴き慣れた人がこれに外れた演奏を聴くと、すぐ分かるのかもしれない。
やはり、テンポの問題は決定的で、私見では、イムさんには、(トーマス・マンが言うところの)「熱く戯れる気分」(feurig spielender Laune) 」(「熱く戯れる気分」とテンポの問題)がもう少し欲しいように思う。
もっとも、聴衆受けは総じて良好で(韓国からのお客さんも多い)、アンコールの「花のワルツ」が終わると客席はスタンディング・オベーションの嵐となった。
・・・ラフマニノフを外した代わりにチャイコフスキーを弾いたのかもしれないが、二人ともチャイコフスキー・コンクールは狙わないのかな?