バイロイト音楽祭、今年の話題は何だったんだろう
昔は年末にNHKFMで指輪、パルジファル、それからその年の演目から
2.3を全曲を流していたが、最近もやっているのだろうか
大掃除をしながら掛けっぱなしで聴いていたのが懐かしい
いやパルジファルは復活祭の時だったかもしれない、
マタイ受難曲と同様に
そんなことを考えていたら急に指輪をまともに
聴いてみようという気になって
レコードのカラヤンのものを引っ張り出してみた
レコードの音はCDよりも厚みがあって、リアリティがあっていいが
それだけでなく老眼の進んだ目には
大きな冊子の対訳がありがたい
まずは「ラインの黄金」から
普段はおいしいところは抜き出して聴いていたが
まだ6面のうち4面までだが
通して聴いてみると結構面白い
なるほど、いろんな演出家があれこれ変わったアイデアで
やりたがるのはわからないでもない
トールキンの指輪物語でも魔法の力を持った指輪の話が出てくるが
ヴァーグナーをイメージしたのか
それともヴァーグナー自身も既にその原型となる話はあったのか
ヨーロッパの人々には常識的な知識の範囲内なのか
ヴァーグナーは台本と作曲を手がけて
音楽はライトモティーフの活用で
状況の暗示、説明を効果的に行い
そこそこの人間性へのツッコミも鋭くて
4日間に渡る作品を創り上げたことに改めて驚く
ところで前夜となる「ラインの黄金」で
ちょっと気になるのはローゲ
主人公のヴォータンより悪賢い神さん
あれだけ賢かったら自分がヴォータンを差し置いて、、、
と考えないのは変!と思えなくもないが
そこに突っ込みは無しにして
世の中に割合いそうな感じ
ヴォータンもフリッカも、
男の立場女の立場で言い争うのも
何やら身につまされそう
演奏については、この頃のベルリン・フィルは
凄かったかもしれない
ちょっと軽い感じがしないでもないが
「ラインの黄金」は後2面
次は物語性に富んだヴァルキューレ
ショルティーとカルショーの有名な録音をレコードで
この手の作品は一生のうち聴く気になる時が
来るか来ないか!が大きな境目になるが
今この歳(59歳)で聴く気になっているのは
少しはいいことなのかな?