パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

年齢を重ねるとモーツァルト

2013年02月13日 19時56分24秒 | 音楽

よく言われるのが
「歳を取るとモーツァルトが好きになる」
あるいは
「年齢を重ねるとモーツァルトの良さがわかってくる」

世間一般的にみれば、自分も若くない年齢になっているので
少し考えてみた

もっとも昔からモーツァルトは好きだったから
今に始まって再確認しなくてもいいのだけれど

確かに、さらっと流して聴いても心地よいけれど
聴きこんでいくと、その音楽の成り立ち、流れ声部間の掛け合いなどが、
正確な表現かどうかわからないが、つい「完璧」・「完全」という言葉が出てしまう

大げさなことをしなくても、力まなくても
言いたいことを、美をさらっと表現してしまう
ホッと息を吹きかけただけで生命力のある作品に仕立てるように

歳を重ねた時じゃなくて
幼い時もモーツァルトの音楽は好きじゃないのかな?
と思うことがある
(もっとも、自分の経験からの話だけれど)

幼稚園の中でかかっていた音楽は
フワフワと自由で気持ちのよい音楽で
多分、アイネ・クライネ・ナハトムジークかホルン協奏曲

そういえば、コンサートでも
新世界より感動したのが、その前に演奏された
ヴァイオリン協奏曲「トルコ風」

室内楽の演奏会でも
ベートーヴェンの15番の深遠な音楽より
K136の生命力に心奪われたし

合唱曲の演奏会に呼ばれた時も
シューベルトのミサよりも
アヴェ・ヴェルム・コルプスに聴き入ってしまったなど
モーツアルトに感動した記憶は事欠かない

他にも
K364の2楽章も泣きそうに美しかったし
K488の細やかな感情の揺れ
K304の2楽章の寂寥感
魔笛の1幕 終盤のワクワクする楽しさ
そんな事を今でも覚えている

1曲自体の存在感はベートーヴェンやバッハに劣るかもしれないけど
その存在自体が好きなのはやっぱりモーツァルト

天国で神様が聴きたい音楽は
モーツァルトと言っていた人がいたが
実際そんなふうに思ってしまう

時々雑誌とのアンケートにも出てくる離れ島に持っていく音楽は
今の気分では「魔笛」
魔笛と言うより「魔法の笛」といったほうが
メルヘンチックな全体のイメージに合いそうだけれど



コメント
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