パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

「猿丸幻視行」と「水底の歌」

2023年07月14日 09時29分30秒 | 

少し前、親しくしている趣味の多い人が文庫本の「いろは歌の謎」を話しかけてきた
いろは歌は同じ文字を2回使うことなくちゃんとした意味ある内容となっている
それだけで驚くべきことだが、この歌を7文字づつ区切っていくと
下の文字が(沓の文字と言うらしい)が「と、か、な、く、て、し、す」
咎なくて死す、、と意味ある文章になって、そこには柿本人麻呂の秘密が
隠されている  という内容らしい
(7文字づつ区切るのは意味的には不自然のようだが、
   その様に書かれているものが存在しているらしい)

この話どこかで見かけたことがある!
と思い出したのが、昔読んだ井沢元彦の「猿丸幻視行」だった
江戸川乱歩賞を受賞したこの作品も、いろは歌の沓の文字列を並べると
咎なくて死すとなることを取り上げていた
昔のことなので大半の内容は忘れてしまったが「咎なくて死す」の
エピソードだけは覚えていた

そこで、この機会に読みなおそう!と図書館で借りてきたのが

単行本の「猿丸幻視行」だ
これはとても質の高いエンタメ作品で、百人一首の
「奥山に紅葉ふみわけなく鹿の声聞くときぞ秋はかなしき」
の作者である身元不明の猿丸が、実は柿本人麻呂ではないかとの
想像を繰り広げていく

その中には柿本人麻呂は石見で刑死したとする梅原猛の「水底の歌」
も紹介されていて、それに刺激を受けてすぐに文庫本を購入したものだった
でも残念ながら、覚えていることは少ないというか、ほとんど覚えていない

そこで、今が再読のタイミング!と一緒に借りてきたのが「水底の歌」
現在、「猿丸幻視行」は半分を読み終えているので
もう少しで「水底の歌」に移ることができる

それにしても同じ文字を2回使うことなく、ちゃんとした文にされたものは
「いろは歌」以外にも幾つかあるようで、人はこうしたちょいと難しそうなもの
にチャレンジしたがるようだ

例えば分野は違うが、バッハのフーガに対する技術的な試みとか
ベートーヴェンのソナタ形式とか晩年のピアノソナタの変奏曲の楽章とか
ダリの近くから見た絵と遠くから見た絵が全く違って見えるトリックとか
いわゆる技術を極限まで追求したい気持ちは、、それらの現れのように思える

ということで、毒にも薬にもならないお話
それにしても人の考えることはいろいろありすぎて
今更ながら驚きを覚えてしまう


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 書き残しておいた文章の中か... | トップ | 海の日と今日15日の思い出 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

」カテゴリの最新記事