日曜日のN響のコンサート帰りの出来事
名古屋駅の2番線のプラットホーム、6時に15分前くらいのこと
コンサート会場で配布されたチラシをもって並んでいると
並んで列車を待っていた同年齢か少し上の人が話しかけてきた
「良かったですね、ブラームス
チラシを持っていらっしゃるから行かれたのと思って」
急だったので少し驚いたが、穏やかそうな印象の人だ
「そうですね、でも旋律とかメロディがあるのは聴きやすいですね
前半のシマノフスキの音楽などは実演でないと
絶対聞き終えることのできない類で、ブラームスはそれと比べて
聴くにも楽でしたね」
会場で感じたことなどをそれとなく話した
そんなことで始まった会話
電車が来るまでコンサートの話など続けた
「ブラームスでは4番が一番好きなのです」
「そう言われる方多いですね、自分は一番は良く実演で聴いたことがあるのですが
4番は滅多に聴いたことがなくて」
「話は変わりますが、ブラームの4番の最終楽章は演奏が悪いと
なんか突然終わった感じがして、変な気持ちになりますが
フルトヴェングラーのだとちゃんと終わったという気がします
Youtubeではフルトヴェングラーの4番のリハーサル風景があがってますが
これは本当にすごいですよ リハーサルというよりは本番みたいにみんながムキになって」
「そうですか、一度調べてみよう」
そうこうするうちに列車が来た
この日は乗客は多くなくて楽勝で座席を確保することができた
先程の人とは相席で座ることができるようになり、座るとそこからまた話が始まった
いろんな話があっちへ行ったりこっちへ行ったりした
「この年齢になるとモーツァルトがますます良くなって
最近はモーツァルトばかり聴いています
実は自分は名古屋モーツァルト協会のメンバーなのです」
名古屋にモーツァルト協会などというものがあるのは知らなかったが
モーツァルトに親しみを覚える気持ちはわかる
「先日はオールモーツァルトプログラムのコンサートに行ってきました
フルートとハープのための協奏曲、久しぶりでしたが良かったです」
こうしたモーツァルト絡みの話から、宗次ホール、スタジオ・ルンデ
しらかわホールの話やらびわ湖ホールの話などに花が咲いて
その他には、最近は若い人がクラシック音楽に関心がないようで会場は
年寄りが多いといった嘆きもあった
帰りの電車の偶然の出会いだったが「類は友を呼ぶ」という諺は
こう言うときのために存在するような気がした
親しく話せただけではなく、彼は自分に似ている
そんなふうに思えてしまったのだ
モーツァルトが好きなのも、あの感覚が好きなんだろうな、、と想像できた
彼は岡崎で下車したが、その前に名刺を頂いた
そこにはモーツァルト協会幹事の肩書があった
自分も参加したい!と思ったが、流石にいきなり口にすることはできなかった
人との出会いは不思議だ
これから先、彼とは繋がりをもつかどうかはわからない
でもあの一瞬だけだったとしても、それはいつまでも記憶に残るエピソードとなるだろう
その人とはその後、携帯のショートメールで連絡をとったが
その人も「自分と似ている雰囲気」を感じたと思われる
時々、自分を変人と思うことがあるが
こうしてみると必ずしもそうではないかもしれない
と思えてきた
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