夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

「女の子ものがたり」(DVD)

2010年11月17日 17時15分45秒 | Weblog
 大人になってから、ふと子どものころのエピソードや学校での出来事などを思い出すことはないだろうか?この作品は、大人になってから子ども時代を回顧する。自分の軌跡をたどることで、人生を見つめ直し、再生していく。子ども時代の日常や体験がメインストーリー。そのときの子どもたちの悩みや、出来事に共感することだろう。都会ではない、田舎の子どもたちの閉塞感がやるせない。『女の子ものがたり』なので、当然、女子目線のエピソード。いろいろあっても精一杯生きようともがくけど、うまくいかないないということは子どもでもよくあることなのだ。
 漫画家の高原菜都美は、最近は売れない恋愛ものの物語ばかりを書いている。生活も昼間からお酒を飲むなど、自堕落だ。新しく担当になった編集者・財前に、原稿を早く書くようにせっつかれる菜都美だが、行き詰まりを感じていて、書けずにいた。そんなとき、子どもの時のことを思い出し、自分の原点を見つけ出していく。
 菜都美には故郷の愛媛に二人の親友がいた。いつも一緒にいた3人だが、いよいよ離ればなれになる時がやってくる。なぜ、子どものころを思い出すのか、なぜいまスランプで書けないのかは、最後にわかる。
 このところ、立て続けに原作がドラマ化や映画化されている西原理恵子だが、この作品も彼女の原作である。押し付けがましくなく、アラサー、アラフォー世代へのメッセージが伝わる。というのが、映像化される要因となっているのであろう。
 漫画家になった高原菜都美を演じるのは深津絵里。主人公の少女時代を演じるのはハリウッド映画『SAYURI』の出演で話題となった大後寿々花や、「ちびまる子ちゃん」の森迫永依と、子役も芸達者だ。監督は『子猫の涙』の森岡利行。新米編集者には、活躍が著しい福士誠治。(2009年)