夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『パラサイト 半地下家族』

2020年02月03日 10時40分21秒 | Weblog

パラサイト 半地下の家族

本家のアカデミー賞候補作品。監督は、若い頃から韓国の奇才と言われてきたポン・ジュノ。
このところ、韓国映画やドラマとはご無沙汰していたが、この映画を観に行った理由はふたつ。
ひとつは、韓国映画がカンヌ映画祭でパルムドールを取り、それがポン・ジュノ監督作品だったから。名作『母なる証明』の衝撃から、この作品はいかに?
ふたつめは、韓国の貧困家庭を描いていることで、日本作品でパルムドールを取った『万引き家族』との低所得階層との描き方の違いを確認したかった、ということ。

ポン・ジュノ監督作品でもある『グエムルー漢江の怪物』にも出演した韓国の大物俳優ソン・ガンホがこの作品でも主演をつとめている。注目の作品とあって、このところ観客数も増えてきている。

半地下住宅に住むキム一家は、全員が失業中。内職で細々と暮らし、生活に困窮していた。
ある日、長男のギウ(チェ・ウシク)が友達の紹介で、IT企業のCEOを務めるパク氏の豪邸で家庭教師をすることとなる。ギウがその豪邸に入り込むことができたことから、次々と物語が進んでいく。

韓流という言葉ができる前から、韓国映画を観てきたり、
韓国ドラマにはまって見てきた人は、半地下に暮らしたり、屋根裏部屋で暮らしたりという設定の家族はよく目にしてきたと思う。
その貧しさから、のしあがろう、大金持ちになってやろうと奮闘する。そんな物語をたくさん見てきただろう。

欧米の人は、韓国の文化や貧困を知らなかったり、目にする機会も少ないかもしれない(もちろん、欧米にも貧富の差は存在する)。それが、新鮮であり、パラサイトで描かれる様子も驚きであったかもしれない。
ポン・ジュノ監督のような大物監督にはかなりの投資がされているはず。貧はとことん貧で、富はとことん富として描かれているて、その点のエンタメ感は日本よりもすごいとも言えよう。

ただ、韓国映画を見慣れている人は、ハードルを高くして行かないほうがいいかも。途中まではいわゆる韓国映画らしい展開なのに、最後がうまくまとまり過ぎていて、どうしたの??となる可能性が。

劇場に来ていた人からも、微妙なリアクションを感じ取れた。