刊行前に、原作者である小坂流加氏自身が難病により亡くなる。著者のプロフィール欄を見て驚いた読者が多いと思う。
2017年の発売以来、SNSを中心に反響があり、ベストセラーとなった原作小説の映画化である。
「余命10年って笑えるよね、長いんだか短いんだか、どっちなんだって感じ」
数万人に一人という不治の病で余命が10年であることを知った20歳の茉莉(小松菜奈)。
彼女は恋だけはしないと心に決めていた。生きることに執着しないように。
しかし、中学時代の同窓会に参加し、和人(坂口健太郎)と再会してから、これまでと違う生き方が動き始める。
この系統の作品を観ていつも思うことは、生きていくということは、生きて逝くということ。自分なりに精一杯生きることが大事ということである。
この作品も決して“お涙頂戴“だけにはなっていない。
家族や友人に支えられながら、生きてる。そう捉えられる。
茉莉の両親を演じるのは、松重豊と原日出子。姉を黒木華。
キーとなる友人は、山田裕貴と菜緒が演じている。
脚本は、多くの若者のラブストーリーを描いてきた岡田惠和と渡邉真子が担った。音楽はRADWIMPS。
キャストの中で特筆すべきことがあるなら、黒木華である。
姉でありながら、母性的な面が溢れる演技で、さすがだ。
あとは、個々に自由に感じることはあるだろう。
松重豊をみて、“虚無さん!”と思ってしまった朝ドラフリークて申し訳ないと思いつつも‥。
監督は『新聞記者』『やくざと家族 The Family』の藤井道人。堅い作品とラブストーリーという相反する作品を演出している。