夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

「曲がれ!スプーン」

2009年11月28日 19時59分42秒 | Weblog
 超常現象や、サンタクロースを信じていた子どものころ。大人になってみると、そんなことを信じていたことがバカバカしくなるけれど、むやみやたらに否定しなくてもいいじゃないかという、心の奥底で大切に思っておきたいことを呼び起こしてくれそうな、思い切ったストーリー。
 劇団ヨーロッパ企画の人気作品『冬のユリゲラー』を映画化。映画化にあたり、主演のAD役である長澤まさみを中心に話が変更されている。
 監督は『踊る大捜査線』や『UDON』の本広克行。
 「あすなろサイキック」という超能力人気番組。しかし、超能力者だと言ってやってくるのは、まがい者ばかり。番組に対するやる気のなさを指摘されたAD桜井米は、ディレクターに新しい超能力者を探してくるよう命令される。
 投稿をもとに、全国各地を回る米(よね)は、クリスマスイヴにカフェ・ド・念力という喫茶店にたどり着く。会う約束をしていた投稿者は、やっぱり超能力者とは言えない“細男”という人物だった。そして、偶然そこに居合わせた人たちは、チンプンカンプンな個性豊かな人たちばかり。だが彼らこそ、本当の超能力を持つ人たちだった。しかし、日常生活を送るため、本当の姿を隠して生きているのだ。透視能力のある者、意思の力で人を飛ばせるくらい不思議な力がある者(サイコキネシス)、テレパシーができる者、5秒だけ時間を止めて瞬間移動する者(テレポーテーション)。意思の力で電気機器を操作できる者(エレキネシス)。そして、修行中の喫茶店マスター。
 自分たちの秘密を知られたくないエスパーたちは、米に喫茶店での取材をあきらめさせようとする。しかし、テレパシーで米が小さいころの゛ある夢゛を信じていると知った超能力者たちは、自分たちが超能力者であることを隠して、米の夢を叶える。
 小劇団の芝居を映画化と聞いて、思い出すのは『キサラギ』。香川照之などキャストが絶妙だった。また映像は、決まった場面からほとんど変わらないのに、そのシチュエーションの面白さで観客を魅了した。
 そして『曲がれ!スプーン』である。限られたシチュエーションの中での、カメラワークは凝っている。ただ、ストーリーに引き込む力が、画面から感じてこない。それは、キャスト(主役というべきか)の弱さもあるのかもしれないし、映画版に内容を変更したからかもしれない。
 ただ、ストーリー展開は悪くない。舞台なら、面白いだろう(舞台版は劇団員のみ出演)。ところで、話の中心場面の喫茶店゛カフェ・ド・念力゛は、とてもいい雰囲気のある店で、行ってみたいと思わせる。

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