英語にはあいさつ表現がたくさんあるが、今日紹介する“How are you doing?”は、そのなかでも大変よく使われるものの一つである。“How are you doing?”のareも省略されることがある。日本語の「ご機嫌いかが?」「調子はどう?」「最近どう?」「やあ、元気かい?」といった感じ。
○Practical Example
“Hi, Toshi. How you doing?”
“Hi, Graham. Good to see you.”
「やあ、トシ。最近どう?」
「やあ、グラハム。どうもどうも」
この場合の“Good to see you.”は、文字通りの「会えてうれしいよ」というよりは、むしろ「どうも」とか「どうもどうも」に近いと思う。なぜなら、ここでグラハムはトシに健康状態だけを尋ねているわけではなく、あくまで挨拶のことばとして、“How are you doing?”を使っている。そしてトシも、グラハムに「自分はトシに会えてうれしい」と言っているわけではなく、そのグラハムの挨拶に「やあ、どうもどうも」という感じで応えているのである。 “Nice to meet you.”も、「お会いできて、うれしいです」というよりは、「初めまして」とか「よろしく」という意味になるわけで、英語は常に文字通りの意味を表わすわけではないということを、重々肝に銘じなければならない。
●Extra Point
ほかにくだけたあいさつの言い方として“How is it going?”がある。このhow isはhow’sと短縮されることもある。
◎Extra Example
“Hi, Toshi. How’s it going?”
“Hi, Graham. Fine, thanks.”
「やあ、トシ、最近どう?」
「やあ、グラハム。どうもどうも」
この場合も、“Fine, thanks.”は、「元気だ。ありがとう」というより、「どうもどうも」に近いように思う。