単語のうしろに、-somethingをつけて、「……ぐらい」と表現する言い方が、ここ10年ぐらいによく使われるようになった。人の年齢を示す時によく使われる。a 20-somethingは、「20代」のとか、「20歳ぐらい」といった感じ。
○Practical Example
“Who bought your antique clock, Tom?”
“Oh, some 20-something guy. He seemed to be very rich.”
「トム、君の年代物の時計、誰が買ったの?」
「ああ、二十歳ぐらいの男だ。とても金持ちみたいだった」
●Extra Point
30-something(30歳ぐらい、30代の)もよく使われる。
◎Extra Example
“Did you go to the Old Market Club last night, Stuart?”
“Yes, but it was full of 30-somethings. Much too old for me.”
「スチュアート、昨日、古市場クラブに行ったの?」
「行ったよ、でも30代の人ばっかだった。ぼくから見ると、おじさんばっかだったよ」
競争や競技で「1 着になる、1位になる」勝者は、このように表現される。
○Practical Example
“How did you do in the speech contest, Bryan?”
“Oh, I came in first, Mr. Jennings. Thank you for coaching me.”
「ブライアン、弁論大会はどうだった」
「ジェニング先生、1等賞が取れました。先生が指導してくださったおかげです」
●Extra Point
「2等、2位」(come in second)になることもあれば、「3等、3位」(come in third)になることもある……そして「ビリ」(come in last)になることもある。
◎Extra Example
“How did you do in the speech contest, William?”
“I came in last, Mr. Jennings. You could have coached me like you coached Bryan, you know.”
「ウィリアム、弁論大会はどうだった?」
「ジェニング先生、ビリでした。ブライアンと同じようにぼくを指導してくださったらよかったのに」
『日めくり現代英語帳』の上巻がついに発売になりました!
http://www.nikkeibook.com/detail.php?class_code=31371
ぜひ書店でご覧ください。
その「はじめに」を掲載いたします。
はじめに INTRODUCTION
英語は毎日学習することが大切です。日常生活でよく使われる生きた英語表現に毎日触れることで、使える英語が確実に身につきます。 そして現代はインターネットという大変便利な道具があります。この便利なツールを使って、みなさんの英語学習をお手伝いできないか、とぼくらはずっと思っていました。
そんな気持ちから、ぼくらは英語学習ブログGetUpEnglishを2006年4月1日に立ち上げました。以来、本ブログを通じて、英語の表現を毎日一つずつ紹介しています。立ち上げから今現在まで、1日も休まずにこれをつづけています。
このGetUpEnglishを毎日チェックしてくださっている人もたくさんいるようで、「毎日楽しくチェックしている」、「携帯でも見られるので、とても便利」、「実際に英会話で使ってみたところ、ネイティブにほめられた」、「いつもネット辞典としても活用している」といったあたたかいコメントも多く頂戴しております。
大変うれしいことに、「GetUpEnglishの内容をぜひ書籍で読んでみたい」というご意見もたくさんいただきました。そして今回、日本経済新聞出版社の増山修さんと波多野美奈子さんのおかげで、ついにGetUpEnglishを、『日めくり現代英語帳』として書籍の形でついにみなさんにお届けすることができました!
『日めくり現代英語帳』は、上巻と下巻に分かれています。GetUpEnglishの「英語は毎日学習したい」という考え方をそのまま活かして、「日めくり」の形で毎日勉強できるように配慮しました。上巻にはGetUpEnglishの2006年4月1日から9月30日までに紹介した英語表現を、下巻には2006年10月1日から2007年3月31日までに学習したものを収録しています。しかし、書籍化するにはあたっては、掲載の順序を入れ替えて(なんとなく不思議な「流れ」というか、「ストーリー」も用意してあります)、新しい表現もいくつか付け足して(GetUpEnglishには掲載していないものもあります)、そしてブログには載っていない情報をすべての項目に追加しました。さらに、巻末には英和・和英両方の索引も付けました(詳しくは「本書の使い方」をご覧ください)。
どうかみなさまには、この『日めくり現代英語帳』(上)(下)巻で、毎日一つずつ英語を学習していただきたいと願っております。1年間365日、毎日英語の学習をつづければ、確実に効果があるはずです。
GetUpEnglishにおいても、『日めくり現代英語帳』においても、例文の作成は特に神経を注いでおります。「ネイティブスピーカーが日常よく使うと思われるもの」を意識して作っています。ですので、ここに収録してある例文は、みなさんがネイティブと話す際にもそのまま使えるものばかりです。何度も読み込んで、しっかりご自分のものにしてください。
では、さっそく『日めくり現代英語帳』の上巻を学習してみることにしましょう! Let’s get started!
ロジャー・パルバース
上杉隼人
このlast-minute(最後の瞬間の、どたんば)のという形容詞は、状況によっては、日本語の「ギリギリ」に非常に近いと思う。
○Practical Example
“We made some last-minute changes to our report and the people in software liked it.”
“That’s great, Serge. Keep up the good work.”
「最後の最後で報告書を変更したことで、ソフトウェアの人たちは喜んでくれました」
「サージ、よくやった。これからもいい仕事をしてくれ」
the people in softwareは、この会話を話している人たちのソフトウェア部門の人たちを指す。
●Extra Point
at the last minute(ぎりぎりの瞬間に、どたんばになっても)も、同じ意味でよく使われる。
◎Extra Example
“We took a taxi to the airport and got there at the last minute.”
“That’s lucky. You wouldn’t want to miss the plane.”
「タクシーを拾って空港に向かい、なんとか間にあった」
「それはよかった。飛行機に乗り遅れるわけにはいかないからね」
次のような恐ろしい状況を思い浮かべてほしい。運転している車が衝突事故を起こして、車は大破した。そんな場合は、to write off([車などを修理不能なほど]めちゃめちゃに壊す)で表現する。名詞write off, あるいはwrite-off(大破したもの[自動車・飛行機など])もよく使われる。
○Practical Example
“My uncle had a bad accident and now his motorcycle is a write off.”
“Oh no, that’s terrible, Mr. Dean.”
「ぼくの叔父は大変な事故を起こして、バイクは大破した」
「まあ、ディーンさん、大変ね」
●Extra Point
to write offは、「帳消しにする、ご破算にする」の意味でも使われる。何かまずいことが起こった時に、「それは忘れてしまおう、一つの教訓にすればいい」というような感じで用いられる。
◎Extra Example
“I made a movie with my new camera, but it was awful.”
“Well, Stanley, it is your first movie. I think you should write it off to inexperience.”
「新しいカメラで映画を作ったが、ひどい出来栄えだった」
「まあ、スタンリー、まだ最初の映画じゃないか。いい経験をしたと思えばいいじゃない」
characterという語はたくさんの意味がある。まずは、「性格、性質、気質」で使われる用例を挙げる。
○Practical Example
“Mr. Chang is a man of very good character.”
“I agree. He’s honest and reliable. I think we should hire him.”
「チャンさんは、ほんとうに高潔な方ですね」
「そうだね。正直で、信頼できる。彼を雇おう」
●Extra Point
「(……な)人、人物」の意味でも使われる。
◎Extra Example
“Mr. Pymble has become an important character in politics.”
“He started out in the IT business, became a millionaire, and now is running for governor.”
「ピンブルさんは、政界の重要人物になった」
「ITビジネスをはじめて、億万長者になり、今度は知事選に出馬する」
☆Extra Extra Point
「個性の強い人、変わり者」の意味でも使われる。状況から、この語が「人、人物」ではなく、「個性の強い人、変わり者」や「面白いやつ」の意味で使われていることがわかるはず。
★Extra Extra Example
“That Hiroyuki is quite a character.”
“Yeah. He went to Nashville and became a country music singer. Now he lives in Kentucky and makes whisky.”
「あの浩幸さんは面白い方ね」
「ああ、ナッシュヴィルに行って、カントリー・ミュージック・シンガーになった。今はケンタッキーで、ウィスキーを作っているんだ」
colossalは、「巨大な」「(数量など)途方もなく大きい、並はずれた」のほかに、「途方もない」「すばらしい、すてきな、驚くべき」という意味がある。 まずは、「巨大な」という意味で使われる用例を挙げる。
○Practical Example
“I saw a colossal statue in Greece last summer. It was enormous.”
“That’s amazing, Mr. Rhodes. How big was it?”
「去年の夏、ギリシャでとんでもなく大きな彫刻を見た。ほんとに大きかった」
「ローズさん、それはすごいですね。どのくらい大きかったですか?
●Extra Point
次に、「すばらしい、すてきな」の意味で使われる用例を。
◎Extra Example
“We had a colossal time in Portugal last year.”
“That’s wonderful, Mrs. Frois. Did you go with your husband?”
「去年、ポルトガルで、すばらしい時間をすごしました」
「それはよかったですね、フロイスさん。ご主人と行かれたのですか?」
coerceは、「力で抑える、威圧する」「強制する、強要する」。
○Practical Example
“That company is coercing old people into buying things they don’t need or want.”
“What an awful thing to do! They ought to put people who do that in jail.”
「あの会社は、お年寄りにいらないものや必要としていないものを無理やり売りつけている」
「ひどいことするわね! そんなことをする人たちは刑務所に入れるべきだわ」
●Extra Point
形容詞coercive(強制的な、威圧的な、高圧的な)も、名詞(強制、強要、威圧)もよく使われます。
◎Extra Example
“The company president was arrested for coercive practices.”
“That kind of coercion of old people is horrible.”
「あの会社の社長は、強制販売で逮捕された」
「お年寄りに無理やり物を売りつけるなんて、おそろしいわ」
wholesaleは商売で使われる。形容詞で使われる場合は、「卸の、卸売りの」。
○Practical Example
“I’m thinking of buying a sofa at the department store.”
“Don’t buy it there, Patty. I can get it for you wholesale. My brother sells furniture.”
「デパートで、ソファを買おうと考えているの」
「デパートでは買わないほうがいいわ、パティ。卸で買えるところがあるのよ。兄が家具を売っているの」
●Extra Point
wholesaleは、犯罪に関連して使われると、まったく違う意味になる。
◎Extra Example
“A lot of Iraqis died in the battle in Baghdad yesterday.”
“It wasn’t a battle, Mr. Gatehead. It was wholesale murder.”
「昨日のバグダッドの戦闘で、多くのイラク人が命を落とした」
「あれは戦闘ではありませんでした、ゲートヘッドさん。大量殺戮です」
これは司法や裁判において大変重要な語である。逮捕された者は、有罪が確定するまで、有罪とされない。
allegedは、「申し立てられた」「うたがわしい」。
○Practical Example
“Okubo committed those horrible crimes.”
“No, Yoshihisa. He is alleged to have committed them. He may be innocent, you know.”
「大久保は、あの一連の恐ろしい犯罪をおかした」
「それは違うよ、義久。大久保はその犯罪を犯したと疑われているんだ。無罪かもしれないんだ」
●Extra Point
副詞allegedlyも大変よく使われれる。
◎Extra Example
“Okubo allegedly committed those horrible crimes.”
“I think he’s guilty. But this is Japan, and the trial probably won’t take place for a long while.”
「大久保はあの一連の恐ろしい犯罪を犯したと言われている」
「彼は有罪だと思う。でも、ここは日本だから、裁判が開かれるのはずっとあとだろう」
この語を辞書で引くと、「(特に男女関係に)慎み深さを装う女、淑女ぶる女」という定義が見つかる。しかし、これは必ずしも正確ではない。「(男女関係に)慎み深さを装う男」もいるからだ。 このprudeは、状況しだいでは、「かまとと」に近いかもしれない。
○Practical Example
“Oh, don’t be such a prude, Chris.”
“But Christine, there were nude men and women on the beach!”
「クリス、そんなにかまととぶらないで」
「でも、クリスティーン、ビーチには裸の男女がいたんだよ!」
●Extra Point
形容詞prudish(淑女ぶる、しとやからしくする、慎み深いふりをする)もよく使われる。
◎Extra Example
“Chris is so prudish. He ran away from the beach.”
“You’d think he never saw anyone in the nude before.”
「クリスはまったくうぶなふりをする。ビーチから逃げ出したよ」
「i今まで素っ裸でいる人を見たことがなかったんじゃないの」
「どうも」は大変便利な日本語表現だ。ほかに何を言っていいかわからない時は、「ええと、どうも、どうも」と言えば場がつなげる。もちろん感謝の気持ちをあらわす時も使えるし、お葬式で哀悼の意を示す時も、「どうも(このたびは)」と言えばいい。そしてイギリスの口語表現のcheersも、いろんな状況で使える。しかし、「どうも」とは違って、お葬式の時は口にしないほうがいい。最初の例では、「ありがとう」の意味のcheersを紹介する。(注意していただきたいが、cheersはアメリカでそれほど広く使われない。)
○Practical Example
“Here’s your gin and tonic, Col. Blimp.”
“Cheers. Very kind of you, Jeeves.”
「ブリンプ大佐、ジントニックであります」
「ありがという。ジーヴズ君、君はとてもやさしいね」
Col.はcolonelの略であるが、発音は短縮されることなく、すべて発音される。Mr.がmister, Dr.がdoctorとすべて発音されるのと同じだ。
●Extra Point
cheersは、「どうぞ」(Here you are.)の意味でも用いられる。
◎Extra Example
“Here’s your five hundred pounds, Mr. Chancey. Cheers.”
“Thank you, Betty. Now you don’t owe me anything.”
「チャンシーさん、チャンシーさんの500ポンドです。どうぞ」
「ありがとう、べディ。これでぼくへの貸しはなくなったね」
☆Extra Extra Point
cheersは「乾杯」の意味でも使われる。
★Extra Extra Example
“And so, everyone, I propose a toast to Prof. Srelup. Cheers.”
“Cheers! … Where’s the professor? He isn’t here.”
「それでは、みなさん、スリラップ先生に乾杯しましょう。乾杯」
「乾杯! ……先生はどこだ? いないぞ」
GetUpEnglishが、「日めくり現代英語帳」(上)(下)巻として、日本経済新聞出版社から刊行されます!
上巻は、12月11日発売予定です! 乞ご期待!
recordは、「記録」 。
○Practical Example
“Ian Thorpe has broken many swimming records.”
“I wish he hadn’t left the sport. He’s swims like a torpedo!”
「イアン・ソープは、たくさんの水泳記録を更新した」
「イアンには引退してほしくなかった。イアンは魚雷のように泳ぐ」
実際、イアン・ソープは、torpedo(魚雷)のように泳ぐと言われた。
●Extra Point
recordは「記録的な、空前」の意味の形容詞としても使われる。
◎Extra Example
“Flooding is at a record level in some parts of the country.”
“It’s due to climate change. We have to act on this now!”
「記録的な洪水が、この国のある地域では起こっている」
「気候変動のせいだ。今すぐ行動を起こさないといけない」
staffという語は、常に単数形で使われる。いわゆる集合名詞(group noun)だ。staffはアメリカではisなどの単数形の動詞が使われるが、イギリスではareなどの複数形の動詞が使われる。
○Practical Example
“The staff at the hospital were really nice. My knee is all better.”
“Great news, Albert. The nursing staff make a big difference to a hospital.”
「病院の人たちはとてもよくしてくれたよ。膝はすっかりいい」
「アルバート、それはよかった。看護師さんによって、病院は全然変わってしまうのよ」
●Extra Point
staffは動詞として通例受身形で「……に(職員[部員などを]置く)の意味でも使われる。 “A hospital is staffed by really good nurses.”(病院には、ほんとうにいい看護士たちがいる)というような形で使われる。しかし、病院やレストランは、大体人が足りないことが多い。これを英語にすれば、“Hospitals and restaurants are understaffed.”となる。このように、形容詞understaffedは「人員不足の」という意味でよく使われる。
◎Extra Example
“Hey, where’s my hamburger? I ordered it half an hour ago.”
“Sorry, sir. We are understaffed today. I’ll bring it immediately.”
「ねえ、ぼくのハンバーガーはまだですか? 30分も前に注文したんですよ」
「申し訳ございません。今日は人手が足りなくて。すぐにお持ちいたします」