新藤義孝は靖国参拝で日本の戦争指導者を含めて全戦死者を「神様」と崇め化さしめた

2014-04-16 07:12:17 | Weblog

  

 総務相の新藤義孝が4月12日、靖国参拝をした。新藤は「硫黄島の戦い」を率いた栗林忠道陸軍大将の孫に当たるという。硫黄島での日本軍戦死者は20129名、アメリカ軍死者は6821名。

 栗林はアメリカ軍兵士6821名の命を奪ったものの、その命に3倍する日本軍兵士20129名もの命を失うこととなった。

 日中戦争の発生から敗戦までの日本人の戦没者数は軍人、軍属などが約230万人、外地の一般邦人が約30万人、空襲などによる国内の戦災死没者が約50万人、合わせて約310万人に上るという。

 対してアメリカ軍は約10万人。

 歴史学者吉田裕(ゆたか)氏による太平洋戦争に於けるアメリカ軍兵士を除いた外国人戦死者は中国では1000万人以上、朝鮮で約20万人、フィリピンで約111万人、台湾で約 3万人、マレーシア・シンガポールで約10万人、その他ベトナム、インドネシアなどを合わせて総計で1900万人以上になると推測しているという。

 そして日本軍人、軍属約230万人のうち6割が肉弾相討ち戦い散った名誉の戦死ではなく、餓死者だったという。軍事的戦闘集団に於ける餓死者というのは悲惨な逆説でしかない。

 さらに国内外の国土の荒廃と貧困と飢えをもたらした。

 新藤の靖国参拝に中国と韓国が反発した。

 4月12日の韓国外務省コメント。

 「本の帝国主義による侵略で苦痛を受けた隣国と国際社会に正面から挑戦する行為だ。日本の政治家の 時代逆行的な言動に、国際社会が批判と懸念の声を上げている中、閣僚が侵略戦争を美化して いる靖国神社を参拝した

 このような時代錯誤的な行為を一も早くやめて、歴史に対する謙虚な反省を基礎に信頼に基づく韓日関係構築へ努力しなければならない」(時事ドットコム

 4月12日の中国外務省の洪磊・副報道局長の談話。

 「日本の現内閣の歴史問題にに対する誤った姿勢を再度映し出した。

 日本が侵略の歴史を深く反省し軍国主義と一線を画することは、戦後の中日関係再建と発展の重要な政治的基礎だ。日本が歴史問題で態度を正し、真剣にアジア の隣国と国際社会の正義の声に向合い、時代の流れに背く一 切の挑発行為をやめるよう求める」(時事ドットコム)――

 日中のこの反発に対して新藤は4月15日の記者会見で逆反発を示した。

 新藤義孝「私的な行為が外交問題になるのは不思議だ。国のために働いた人に尊崇の念を込める行為は、どの国でもなされている。

 神様の前ではどの立場の人も人間でしかない。自分が(公職などの)何かをしているからと言って参拝を制限されることの方がおかしい」(TOKYO Web)――

 自分は靖国の戦没者を戦争して亡くなった「神様」としてお参りした。そのような「神様」の前では自分がどのような公職に就いていようが、一個の人間でしかない。一個の人間として「神様」にお参りしたのだから、どのような批判も受ける謂れはない。

 お参りする側が一個の人間として佇もうが、半端な人間として佇もうが構わないが、日本の戦争の内実からしたら、日本の戦没者を「神様」とすることは許されるだろうか。

 勝ち目がないと分かっていた戦争を勇ましい精神論と日本民族は優秀だとする思い上がりだけでアメリカに仕掛けて、日中戦争の苦戦に懲りずに日本の軍人、軍属約230万人、外地の一般邦人約30万人、空襲などによる国内の戦災死没者約50万人、合わせて約310万人を死なせしめ、軍人、軍属約230万人のうち約6割が餓死者で占められ、中国で1000万人以上、朝鮮で約20万人、フィリピンで約111万人、台湾で約 3万人、マレーシア・シンガポールで約10万人、その他ベトナム、インドネシアなどを合わせて総計1900万人以上の外国の戦死者をもたらし、日本軍人、軍属約230万人のうち6割が肉弾相討ち戦い散った名誉の戦死ではなく、餓死者だった。

 さらに国内外の国土の荒廃と貧困と飢えをもたらした。

 新藤義孝はこのような理不尽と不条理を一切抹消して、日本の戦争指導者を含めた全戦死者を靖国神社の空間で「神様」と崇め化さしめた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする