《生活の党PR》
《4月11日(金) 鈴木克昌生活の党代表代行・幹事長定例記者会見》
『政府のエネルギー基本計画、脱原発の意思表示のチャンスを逃してしまった』
【質疑要旨】
・国会議員歳費削減について
・野党再編について
・みんなの党新代表について
元陸上自衛官、第67代防衛庁長官の中谷元の4月12日宇都宮市内会合での、日本国憲法9条2項が戦力の不保持を謳いながら、実際には自衛隊が存在していることについての発言。
《戦力不保持「真っ赤なうそ」=自民中谷氏》(時事ドットコム/2014/04 /12-20:25)
中谷元「『陸海空軍その他の戦力』は保有しないというのは、真っ赤なウソだ。
軍隊がないのが理想だが、現実的にそういった国は消滅する運命にある」
記事解説。〈最終的には9条改正が望ましいとの認識を示したものとみられるが、憲法を「ウソ」と断じた中谷氏の発言が、世論の反発を招く可能性もある。〉――
中谷の意図が、〈最終的には9条改正が望ましいとの認識を示したものとみられ〉るとしても、改正の理由が日本国憲法9条2項が国家体制の現実に対して「真っ赤なウソ」としているのだから、問題とならないはずはない。
自衛隊という軍隊組織が存在するのを無視して、「真っ赤なウソ」となる憲法9条2項を制定したわけではない。憲法が9条2項で戦力の不保持・交戦権の否認を謳っているのを無視して自衛隊という軍隊組織をつくり出したのである。憲法の規定を無視したのだから、自衛隊自体を日本国憲法9条2項から見た場合の「真っ赤なウソ」の存在としなければならない。
要するに中谷元は9条を改正したいばっかりに「真っ赤なウソ」をついて日本国憲法を貶めた。
ここで思い出したのはアドルフ・ヒトラーの政権掌握とナチス党政権下のドイツの体制維持に辣腕を発揮したとされているヨーゼフ・ゲッベルス宣伝相の言葉、「ウソも100回言えば事実になる」である。
但しこの言葉は一つのバリエーションであって、実際に言った言葉は、「もしあなたが十分に大きなウソを頻繁に繰り返せば、人々は最後にはそのウソを信じるだろう」だとインターネット上に紹介されている。
言葉は違っても、言っている意味は同じである。
結果的に人々は信じたウソを基に行動することになる。
ゲッベルスはユダヤ人抹殺を含めたナチス政策と戦争遂行の宣伝相としてこのような行動プロセスを人間心理に対する基本の戦術として用いて、自らに課せられた役目を果たしていたはずだ。
本質的には情報操作を以てしてウソの事実化による洗脳を作為的構造とした意思表示行為であると要約できる。
戦前の日本に於いて大日本帝国軍隊は絶対的存在であったから、「十分に大きなウソを頻繁に繰り返」さなくても、たった一回のウソで日本軍がどこそこの海戦で、あるいはどこそこの陸戦でアメリカ軍を壊滅させた、連戦連勝だと、日本国民を簡単に信じさせることができた。
大日本帝国軍隊は絶対的存在であるとの洗脳が最初からあり、そのことを前提としていたから、たった一回のウソで洗脳の効果を上げたに違いない。
だから、勝つ戦争ではなかったのに最後までウソの戦勝を信じて、「欲しがりません勝つまでは」と国民の殆どが最後の最後まで、つまり昭和天皇が玉音放送する直前まで洗脳されることになった。
中谷元の「『陸海空軍その他の戦力』は保有しないというのは、真っ赤なウソだ」の言葉にしても、本人が頭からそうと信じていたとしても、意図しないままに情報操作を用いたウソの事実化による洗脳のプロセスを取ることになる。
当然、中谷元が実際にはウソであるこのようなことを「頻繁に繰返」すことによって、洗脳を広範囲に広げることも可能となる。
特に中谷元の発言を無条件に信じる支持者たちの場合、中谷元を絶対的存在としていることになって、簡単に洗脳される条件を最初から備えていることになる。
例え中谷元がたった1回言っただけであっても、支持者たちが日本国憲法9条を改正したいばっかりに他の有権者に対して改正を納得させようとその正当化理由に中谷元の発言を熱心に繰返した場合、仲谷元と支持者との共同作業による頻繁な反復の形を取った情報操作と洗脳のプロセスを否応もなしに形づくることになる。
中谷元発言の真の危険はここにあるはずだ。