■岩国基地のUP-3D
本日多忙につき創り置き記事の掲載にてご容赦の程を。昨日、EC-1電子支援訓練機の写真を掲載したが、本日は1月22日に撮影したUP-3Dの写真を掲載。
鉛色の大空を往く海上自衛隊のP-3C哨戒機。10個航空隊に80機が運用されているが、この他に試験評価機UP-3Cが1機、電子戦データ収集機EP-3が5機、画像データ収集機OP-3Cが3機、そして電子戦訓練支援機UP-3Cが3機、運用されている。機体後部に長く伸びたMAD(磁気検知により潜水艦を探す)がP-3Cの特色であるが、UP-3C以外の派生型にはこのMADは装備されていない為、これが無い航空機は非常に珍しい機体である。
電子戦訓練支援機UP-3D。胴体の上部と下部に二つづつレドームが設置されており、下部の前部レドーム、上部の後部レドームが長細い楕円形の形状であり、この部分からUP-3Dであると判別できる。(EP-3は上部に二つ、下部に一つのレドーム。OP-3Cは下部前部に大型レドーム、上部中部に小型レドーム、UP-3CはP-3Cと同じ後部形状に胴体上部前部に長いレドーム)。
UP-3Dは洋上における艦艇の電子戦訓練支援を目的として1997年から岩国基地の第91航空隊に配備が開始され、現在3機が就役している。P-3C哨戒機の機体に妨害電波発生装置、チャフ散布装置などのECM機材を搭載している。岐阜基地の川崎重工から岩国基地に戻る状況と考えられ、鮮明とは言いがたい写真ではあるが、非常に稀有な機体の写真である。
HARUNA
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