■京都~東舞鶴/小浜間の特急
小笠原諸島の熊スクランブルで24機飛んだ中、本日は鉄道特集。舞鶴基地に程近い東舞鶴駅と京都駅を結ぶ特急が、この“まいづる”号である。使用される183系電車は旧国鉄型車輌ということでやや古いものの、京都府の日本海と京都市を結ぶ重要な特急である。
山陰線二条駅に到着する“たんば・まいづる1号”。二条駅から乗車したのは、特急料金が二条~東舞鶴だと940円なのに対して、京都~東舞鶴間は1360円(ともに自由席)であるため。まあ、北大路からだと二条駅も京都駅も、乗り換えの有無はあるけれども地下鉄で同じくらいの距離だし。二条駅は高架橋上の駅となっており、古都とは思えない情景。
“たんば・まいづる号”であるが、京都から日本海方面に向かう列車は“たんば”号が先頭であるが、京都駅に向かう列車は“まいづる”号が先頭となる。写真は車窓からの撮影であるため、やや画面が白っぽくなっている。どうせ白っぽくなるなら雪景色の方が良かったのだが。
京都行き普通電車。二条駅で撮影したもの。山陰線の列車は基本的にこのカラーリングであるが、旧国鉄塗装を維持している車輌もある。特急と普通、快速、原型と改善型の相違は、塗装とも関係無い様である。本車は特急リレー号という、綾部駅で他路線特急との連絡運行に用いられる列車にも活躍している。
“まいづる”号は、一部列車が年末輸送やお盆の時期などに小浜駅まで延長運転されることもある。しかし、基本的に東舞鶴と敦賀までの特急は無い訳で、小浜まで延長運転するのならばいっそ敦賀まで延長運転、昔はやっていたようだが、一日に一本くらい、やるわけにはいけないのかな、と。
二条駅に停車する“たんば・まいづる号”、連結している様子が良く判る。“たんば”号四両と“まいづる”号三両の七両編成で運行されている。
凛々しくカメラを構える小生も、さっさと乗らないと折角の特急料金が無駄になってしまう。カメラをカメラバックに押し込んでササッと移動。ホーム端には喫煙所もあり、小生と同位置で喫煙していた人も急ぎ移動する。
嵐山の情景。夏とは違い、緑も退色したようでやや趣きが違うが、規則的に並ぶ木々と川の流れは絵葉書のような美しさがある。保津峡駅のあたりなのだが、ここの情景は一瞬なので写真を撮られる方はカメラを準備しておかないと、撮影が間に合わないこともあるので要注意。
トロッコ列車用ホームの前を通過する。窓の縁に置いた手帳と万年筆。やはり列車に乗るなら窓際である。この日、特急“はしだて”が指定席、グリーン車ともに満席となっていたというので、もしかして“まいづる”も混んでいるのか、と危惧したが思いのほか空いていた。後部ではあるが、窓際に空席があったのは幸い。この点、確実を期するなら京都駅から乗車、ということも必要なのかな。
綾部駅が近付くと薄っすらとではあるが、雪景色である。ちなみに、この京都駅から綾部駅までは120km/h運転に対応しているが、舞鶴線に入ると95km/hと線形の限界から最高速度が限定される。なお、園部駅までは複線化工事が進められており、これを見越してかマンション建設も進んでいた。
中間車に運転台を設けた車輌以外では先頭車から写真を撮影できないが、自然溢れる丹波の風景をこの車窓から撮影することができる。タンゴディスカバリー号に乗車した時は先頭車輌で撮影したが、考えてみれば単線なので、行き違い以外に電車の撮影というのは出来ないことを思い出したりした。
この183系は1972年から運行が開始された車輌であるが、リクライニングシートを搭載している。三両編成のうち、指定席は二両、自由席は一両である。グリーン車は連結されていない(“たんば”号にはグリーン車が連結されている)。
終点東舞鶴駅で撮影した車内の様子。京都方面に普通19本・特急7本(始発0547・終電2157)、小浜・敦賀方面へは普通13本(特急は臨時ダイヤを除き無し)、0855~1101時と1642~1806時には列車が運行していない、終電が2100時、つまり午後九時台というように不便、しかも終電を乗り過ごした時の友、ネットカフェは東舞鶴駅周辺には無い。
山陰線のダイヤの少なさは記述した通りであるが、『みんなの夢広がる北陸新幹線 口丹波ルート・口丹波に停車駅設置の早期公表を! 京都中部・大阪間の通勤新線の誘致を!』という看板があったが、どうも現実感が湧かない。引いたとして需要があるのかな、と感じる。再開発(開発?)を含め京阪神都市部の郊外化を進め、とりあえず全線20分間隔運転というところが現実的。
特急“まいづる”号の水回り部分。残念ながら車内に自販機は無い。車内販売も行われないとのことだが、京都行きの一部車輌では行われているようだ(行き違いで車内販売の人とワゴンが見えた)。特急料金を払う身としては、どうしても料金不要の阪急6300系や9000系、名鉄7000形、1200形と比べてしまう(ダブルデッカー車とテレビカーを有する京阪8000系はもちろん別格)。
特急“まいづる”号と“たんば”号の接続部分。綾部駅で切り離す。
特急“まいづる1号”は、0859時に京都駅を発車し1044時に東舞鶴駅に到着する。普通電車を用いた場合、0903時に発車する園部行きを1002時に福知山行きに乗り換え、1053時に綾部駅で東舞鶴行きに乗り換える、東舞鶴到着は1125時。新快速の無い区間(一応少数ながら快速福知山行きはあるのだが)なので、特急は重要な交通手段なのである。
HARUNA
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