◆半世紀以上の歴史に幕
2010年3月13日のJR各社ダイヤ改正により、北陸と東京を結んでいる伝統の夜行列車について、廃止されることが決定した。
廃止が決定したのは、上野~金沢を結ぶ寝台特急北陸、同じく上野~金沢を結ぶ夜行急行能登で、それぞれ北陸と東京を結ぶ列車である。北陸は、1950年から運行開始、客車方式のブルートレインとして運行されており、日本最短のブルートレインであると同時に、B寝台券で利用できる個室を含め、個室率が非常に高い列車としても知られ、往復切符などでかなり割安に利用することができる列車だ。
夜行急行能登は、1959割安な急行料金にて利用することができ、寝台の設定は無く、座席急行という夜行列車の設定ではあるが、サロンカーにあたるラウンジが設定されており、広い車内は高速バスよりも安定しており、ブルートレインよりも割安に移動することが可能な急行として親しまれてきた。
北陸の廃止により、ブルートレインは、あけぼの、北斗星、日本海のみとなり、能登の廃止により、JRが運行する急行列車は、きたぐに、そして、はまなす、のみとなる。なお、JRでは、北陸と上野間に、長期休暇中や週末などの多客期に限り、臨時急行を夜間運行することを検討しているとのことだ。
北陸新幹線開業までは、能登、そして北陸については運行が継続されるだろうという大方の予想を裏切り、比較的早い時期に廃止となることが決定した北陸、そして能登は、来年のダイヤ改正では運行が継続される日本海や、あけぼの、についても、近い将来、その去就にも影響を及ぼす可能性を示唆している。
HARUNA
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