◆第七次隊がインド洋で行動中
来年1月15日のインド洋給油支援任務終了までに新しい日本の人道支援任務を実施する、ということは、時間的に事実上不可能な状況となった。
こうした中で、海上自衛隊のインドよ補給支援部隊第六次隊の補給艦おうみ、護衛艦すずなみ、が明日23日と、明後日24日に、それぞれ佐世保基地、舞鶴基地へ帰港することが出来るとの朝雲新聞記事があった。クリスマスとお正月を家族が共に過ごせるという大切な配慮だろうか、併せて朝雲新聞から引用する。
インド洋補給支援 英仏艦などに約1000kl :統幕は12月10日、インド洋派遣補給支援部隊の11月中の活動実績を発表した。それによると、11月はパキスタン艦に3回455キロリットル、仏艦に3回205キロリットル、米艦に1回190キロリットル、英艦に1回145キロリットルとヘリコプター用燃料を10キロリットルを補給した。
そのほかパキスタン艦に真水を3回175トン補給した。インド洋では8月から11月まで海上補給支援部隊6次隊(補給艦「おうみ」、護衛艦「すずなみ」で編成、指揮官・内山哲也1佐以下約340人)が任務に就いていた。同隊は現在、帰国途上で、「おうみ」は12月23日に佐世保、「すずなみ」は同24日に舞鶴に帰港予定。
インド洋では現在、7次隊(補給艦「ましゅう」と護衛艦「いかづち」で編成、指揮官・酒井良1佐以下約340人)が補給支援活動に従事しているが、新テロ特措法は来年1月15日で期限が切れるため、その時点で補給支援活動は終了する。(引用ここまで、12月17日付朝雲新聞記事より)
海上自衛隊の補給支援は、米軍、そしてNATOの派遣部隊とともに、パキスタン、そして日本という様々な国が関与することにより、アメリカとイスラム、という対立構造を払拭するという意味や、対外的な軍事的協同行動に消極的であった日本が参加している、ということのポテンシャルは小さくないものであった。
そして任務から得られる信頼醸成という有形無形の作用が、実際の供給される燃料以上に大きな意味を持っている。これに代わる、日本の役割とは何なのか、具体的な案は政府から提示されることはないのだが、一度、自民党政権時代に民主党の以降により補給支援が中断したことも併せ、現在の民主党政権において、この活動が終了することは、誤ったメッセージをアメリカや世界に与える可能性がある事を忘れてはならないだろう。
HARUNA
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