◆金沢~上野間夜行列車全廃へ
第一空挺団初降下を見学した際に、ちょうど上野駅に行ったので、ブルートレイン北陸と夜行急行能登を撮影してきました。明日最終列車運行でダイヤ改正とともに廃止されるこの列車の写真を本日は掲載します。
能登、北陸を撮ったのは1月10日ということなので、ざっと二か月前、しかしそれでもかなりの列車ファンがカメラを並べていたのには驚きましたね。上野駅は柱が多いので、前の人が邪魔にならないように並ぶ事が出来るのですけれども、今頃はどうなっているのでしょうか、昨今、報じられるように度を過ぎた方もいらっしゃるようで心配ではあります。
まず最初に。アメリカではトヨタ自動車の大規模リコールで評価額が下がったという事でトヨタ車オーナー1000万が賠償300億㌦を求めて集団訴訟を行ったのだとか。それならば日本でも米国某M社のOSで蒙ったデータ消失などの損害を集めて訴訟を起こせば、とおもったり。約款云々以前に頻度が看過できないものですし、毎回毎回論文や資料、作業データが飛んで損害を受けていますからね。
もうひとつ、シーシェパードの自分で衝突させて大破した船を弁償してもらおうと調査捕鯨船団の一隻に潜入して拘束された船長さんが海上保安庁から逮捕状を受けたのだとか、シーシェパードは捕鯨妨害に次いで、今度は日本のマグロ漁を例によって日本から遠く離れた海域で妨害しようとしているとのことですから、何とかしてほしいものです。こうなったらば、日本もマリンウルフやオーシャンタイガース、アトランティックベア、南極海ホークス、太平洋ホエールズというような対妨害部隊を編成しては、と思ったりもします次第。閑話休題。
東京上野と北陸金沢511.2kmを結ぶ夜行急行能登、京都在住の身としてはあまり縁のない急行列車なのですけれども、この急行に使われているボンネット型489系は、昔は雷鳥を中心に国鉄特急の花形として使われていた電車で、記憶の片隅か最近ならば臨時列車としてみることができる電車です。このボンネット、ふるさと雷鳥など臨時列車で使われることもあるのですけれども、雷鳥、この雷鳥もまもなくのダイヤ改正で一往復を残してサンダーバードに置き換えられるということもあって、通常の485系さえもまもなくなくなってしまう、という意味で、ちょっと郷愁を感じてしまいますね。
もともと、このボンネット特急は、東海道新幹線開業以前の東海道本線特急こだま号に使われていた車両から、このデザインが始まったのですけれども、定期運行は、この急行能登、そしてホームライナーくらいなのではないですかね。急行能登は、上野発の列車で2333時上野発車、0001に大宮、0109に高崎をでて0416に直江津、富山に0541、終点金沢に0629時に到達するダイヤで運行されています。
金沢始発で上野駅16番ホームに到着する姿は、上野駅の巨大な柱の数々のなかをゆっくりと進んでくる姿もあって、力強い印象を与えるのですけれども、乗車率は一部の季節をのぞいたらば高くないのですとね。満員になるのは年末と大型連休くらい、これが廃止の一因です。車両の老朽化もあるのでしょうけれどもね。
それにしても、能登、見かけることはあるのですけれども、見かける回数では舞鶴の輸送艦のと、の方が回数も多いですし、東京と金沢を結ぶ急行ということで、京都から金沢に行く機会でも、京都から東京に行くときでも掠らない路線を走っているので、乗る機会はなかったのは残念です。東京に早朝に到着すると、そのまま上野駅で到着する時間帯と重なる、ということで、ああ、まボンネットが頑張ってるんだ、と思ってみていました。
489系はもともと特急車です。北陸本線で敦賀と金沢を往復している急行車よりは内装は豪華で、なんと大きなソファーが嬉しいサロンカーまであるのですけれども、基本的にリクライニングシートを備えた座席車の特急車両を急行に使っているわけで、大阪と新潟を結ぶ583系急行きたぐに、のような寝台車は連結していたいわけです。まあ、583系のようなボックスシートよりも混雑しているときはリクライニングシートの方がいいのでしょうけれどもね。
夜行急行というと、急行料金の上限は1260円、高い寝台券を購入しなくても利用できますから、そういう意味でやすい移動には理想的な電車だったんですけれども、昨今の格安高速バスと比べれば運賃は高いですし、なによりも夜行列車が激減している中で、人々の移動手段の選択肢に夜行列車、という存在が忘れ去られているような気がしますね。急行料金込みで自由席9240円、指定席9750円、グリーン車は14390円。空いているときには自由席を向かい合わせにして簡易寝台のように使っている人もいたのだとか。なるほど。しかし、こういう話を聞くと、今回のダイヤ改正では生き残ることになりました急行きたぐに、こっちの方に乗っておこうかな?。
寝台特急北陸、こちらはブルートレイン。今回の廃止で、生き残るブルートレインは、日本海、あけぼの、北斗星。日本海は来年あたり、もう駄目かもわからんね、というのは東山陸橋や京都駅二番ホームでよく聞こえる話。去年のダイヤ改正で富士、はやぶさ号が廃止、ブルートレインはどんどん減ってゆく。
そんな中でこの北陸は、個室の比率が高いということで、利用率は凄く高いと言うこと。指導教授の先生が数え切れないほど利用されているという話なので間違いないです。開放B寝台と同じ値段で個室が使えるのならば、それはもちろん個室を利用したい人も多いでしょうね。
ちなみに、この北陸は、ブルートレインでは最短の距離を走るものとして有名で、営業距離は517.4km。割引券も発行されていて、北陸新幹線金沢開業までは残るんでは?、といわれていただけに、廃止が発表されたときには北陸新幹線までもたなかったか、それにしても残念だなあ、と思いました次第。
B寝台個室がかなり数があるので、理想的な列車なんだけれども、ね。防犯上の事も踏まえて、やっぱり寝台は個室の方がいいのではないでしょうか、もっとも開放型寝台の方が仕切りはカーテンだけなのですけれども、広々としていていい、という声も聞こえてくるのですけれども。
北陸は、上野を2303に出発して高崎は0032、糸魚川を0434、富山に0533到着、終点金沢には0624に到着するので、東京でめいっぱい仕事しても翌朝の金沢に到着、ゆっくり休める、というもの。機関車が牽引する客車方式、ブルートレインなので電車のように音もそこまで大きくないでしょうし。
A寝台個室シングルデラックス利用で運賃特急料金寝台券を合計して24160円、B寝台一人用個室ソロを利用で17110円。残念なことに食堂車は連結していませんが、もっともこの運行時間帯ならば食堂車ということはちょっと意味が少ないでしょうか、しかし個室が全くない寝台特急日本海を京都駅で見送る身としては、個室が多い列車で到着時間の早い運行というのはうらやましいですね。日本海の場合は、三沢基地行くにも、青森駐屯地行くにも、八戸航空基地に行くのにもちょっと不便ですからね。
金沢と上野は、夜行急行能登と寝台特急北陸と、夜行列車二本で結ばれていたのですけれども、今回のダイヤ改正で一気に全て廃止になってしまう、ということになります。北陸新幹線が開業すれば、移動の所要時間は短縮されるのでしょうけれども、どうしても終電は夜行列車よりも早くなります。この部分は夜行バスが置き換えるのでしょうね。
さて、夜行列車はどんどん減っているのですが、一方でデジタルカメラの普及でカメラマンが増加して、インターネットの普及で情報も簡単に入手できるようになったので、鉄道を被写体として選ばれる方も多くなっているのですが、ほかの乗客の方の視線、そして後ろのカメラの写界を配慮考慮して、カメラを構えるくらいの余裕は欲しいですよね。
HARUNA
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