北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ハイチPKO自衛隊派遣 国連PKO施設に対する耐震診断を実施

2010-03-13 17:22:22 | 国際・政治

◆耐震診断、という支援

 防衛省HPによれば、陸上自衛隊による国連ハイチ安定化任務への参加任務の一環として、耐震診断の実施が行われているそうです。

Apkoimg_0578  ハイチへの支援が遅れたことは過去にも掲載しましたが、過去の阪神大震災では、兵庫県知事が災害派遣命令を出すべき立場にあるにもかかわらず公用車の迎えを自宅でずっと待っていて、当時の首相、現在は連立内閣の一員ですが、こちらも状況の重大性への認識が希薄で初動が遅れ、大きな被害が出た事はまだ記憶に残っているのですが、もうひとつ、中部方面隊に責任を押し付ける形となったことも思い出しました。

Apkoimg_9912  ハイチ地震でも現在の政府は対応が遅く、野党に指摘され重大性を認識した、という状況でした。本来ならば人員や部隊が外征型ではない自衛隊は、緊急人道支援任務として初動を自衛隊が担当し、国連PKOによるハイチ安定化任務に引き継ぐというのが理想的な派遣形態なのですが、初動で遅れたことでPKOとして参加することとなりました。

Apkoimg_6732  国際連合ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)に派遣したハイチ国際救援隊において、同救援隊の文民要員(技官)3名が中心となり、本日、MINUSTAHからの要請により、MINUSTAH関連施設の耐震診断を開始しました。引き続き、現地の建物の構造的な特徴を考慮しつつ、MINUSTAHから示された建物について耐震診断を行います。http://www.mod.go.jp/j/news/2010/03/12c.html

Apkoimg_6786_2  多くの国で建築物強度としてあるのですけれども、耐震性、となると通常の建築物強度とは少し違ってくるものがあります。また、日本国内でかなりの件数の耐震診断を実施しているという実績と、この診断が過去に日本を襲った地震を教訓として検証されたもので、加えて模擬地震実験などを通じて得られた数値、ということに意味があるとえいるでしょう。

Apkoimg_1546_2  今回はPKO任務にあたる国連施設に対する耐震診断を実施した、という事なのですが、今後は更に拡大して実施されるともとれる発表です。文民でも対応できる任務ということもあり、今後は他のハイチ政府公共施設などの耐震診断等を行い、防災から減災、という近年の日本で重視されている災害文化、というものを広げることが出来れば、と思ったりします次第。

HARUNA

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