北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

EMOBILE 通信量規制強化と違約金問題、そして旧産業活力再生特別措置法適用

2010-07-08 23:24:03 | 北大路機関 広報

◆平成二十二年度七月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報2を掲載予定でしたが

 さすがはイーモバイル、契約者の激増に対して通信基地局を増やさないという利潤第一を通したお陰さまで本日もデータが飛び、二日連続で記事を書けば掲載できず一から書き直し、という状況です。我慢できないのでとりあえず、使用予定の写真のみ利用して、別の記事としました。

Img_6145  イーモバイルは可搬式のPCを主として利用する際に回線を確保するために当方利用しているのですが、最近、回線切れがやたら多くなっています。通信状況が非常に悪く、せっかく掲載したデータがいざ保存を押した瞬間に途絶するというイーモバイル。使い放題プランで契約なのですが24時間の通信量に厳しい制約が掛かるというイーモバイル、ううむ、もう少しの我慢、二年縛りが無くなれば即解約、二度と利用しないと心に決めつつ、間もなく終了の二年縛りまで、せめてまともに飛ばないWeb環境が欲しいと考える今日この頃です。

Img_1628  いままでは一ヶ月間に300GB以上のデータ通信を行った場合に一ヶ月間のデータ通信規制という縛りがあったのですが、来月から24時間ごとに366MB以上のデータ通信を行うと翌日はデータ通信量が大幅に規制されるというサービスに移行するので、EOS50DでRAWデータを十数枚送っただけで制限される、という状況に。一ヶ月間に300GBをこえるデータのやり取り、一日で10GB前後ですから、これはさすがに他の利用者への負担を考えると仕方ないかな、と納得はしていました。しかし、一日10GBから366MBに制限となると話は別です。

Img_8336  これでサービスは維持できるのか、利用者離れが加速すれば現在のサービスも維持できなくなり企業に撮って運営を維持できなくなるような事は無いのか、大丈夫なのか、と問い合わせたところ、大丈夫、経営は上向きです、との回答でした。まあ、仮に駄目でも、無理ですお終いです、とは言えないのでしょうが。しかし数日後の6月30日にイーモバイルとイーアクセスが産業活力再生及び産業活動革新に関する特別措置法での経営再建を行う事が総務省に認可され、こういう状況でも大丈夫、という事なのか、と驚きました。

Img_1326  まあ、回線切断、最近急に増加しているのだけれども、そのおかげでデータが全部飛んでしまい、結局一から書き直す前に少々、イーモバイルへの印象を書いたのですが違約金付きの二年間契約が前提で使い放題を売り文句にキャンペーンを展開して、その直後に通信量超過の帯域制限を大幅強化する、なんてことをしていますと、ちょっと、・・・、では、と。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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陸上自衛隊富士学校 普通科・機甲科・特科教育戦術研究の中枢

2010-07-08 00:51:30 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆富士学校祭2008の写真から
 日曜日に行われる富士学校祭の紹介を本日から掲載してゆこうと思います。富士学校は、陸上自衛隊の装備する戦車、各種装甲車や火砲を一度に見ることのできる注目の行事です。
Img_9476    富士学校、といえば自衛隊の普通科部隊や機甲科部隊、特科部隊の戦術研究や運用研究、幹部の養成や専門教育を行う自衛隊の学校です。学校ですから開校祭をやるのですが、全国津々浦々の学祭どれと比べても火力と機動打撃力では富士駐屯地の富士学校よりも上に出る学校はありません。
Img_9791    富士学校は普通科、機甲科、特科を統合した学校です。諸外国では歩兵学校、戦車学校、砲兵学校と分かれているのですが、日本ではなぜ一つにまとめたのか、そもそも普通科、機甲科、特科というのは自衛隊の中でどういう位置づけか、ということをみてゆくと富士学校の意義がよくわかってきます。
Img_94803    普通科、というのは旧軍の歩兵にあたるのですけれども、戦争というものは基本的に土地の収奪が根底にあるのですから小銃や機関銃を手に敵部隊と交戦して日本の国土から引き吊りだして、我が国土に迫る脅威には地面にかじりついて頑強に抵抗して対戦車火器や迫撃砲で押し留めるのが普通科です。
Img_9493    一方で、機甲科は戦車を中心として機動力と防御力と火力を併せ持ち敵戦車を撃破し、立て直す間も与えずに後続する随伴部隊に直接火力をぶつけて、機動力と防御力を駆使して火力下での戦闘を継続します。また情報を収集する偵察部隊も機甲科職種に属する部隊となっています。
Img_9481    特科は、綿密な地域観測を瞬時に行い敵が占領する拠点や移動する補給車両、場合によっては敵戦車にたいしても攻撃を加え行動を阻むとともに、我が方の部隊に対して同様の敵対行動をとろうとする敵砲兵にたいし位置を把握し即時にその先頭力の無力化を図る対砲兵戦を展開します。
Img_9503    これらの戦闘は協力下で行われてこそ有機的に機能するものであり、普通科だけでは打撃力が不足で戦闘の最後の決着をつけるのは普通科ですが能力には限界があります、機甲科だけでは強力な打撃力と装甲突破能力を発揮するのですが陣地占領が出来ず、特科だけでは火力戦闘以外の戦闘が出来ません。
Img_9532    つまり、現代の戦闘は普通科、機甲科、特科が協同して展開されるものなのですから、専門教育や戦術研究は一つの研究機関において行うことが望ましい、ということで陸上自衛隊の戦闘部隊の機関として挙げられる三つの職種学校が富士駐屯地の富士学校に統合されたわけとのことです。
Img_9565     こうして、上記目的を達成するために富士学校には様々な装備がそろえられています。富士学校は研究した戦術を実際に運用して、もしくは入校した幹部自衛官が実際に指揮運用を行うために実動部隊をもっていて、最新装備が少なくとも中隊規模で一定の数配備されているのです。
Img_9587    実動部隊としては、普通科教導連隊、戦車教導隊、偵察教導隊、特科教導隊が主な部隊としてあげられるのですけれども、主要装備として、軽快な機動力と少数部隊の集合分散を迅速化させた陸自自慢の軽装甲機動車、高い加速力と大きな収容力に小回りを併せ持たせた高機動車等広く配備されている装備。
Img_9627    一個小銃班に装甲防御力と高い路上速度による戦略移動能力を兼ね備えた96式装輪装甲車、強力な35㍉機関砲と射程4kmの対戦車ミサイルにより乗車する一個小銃班を強力に援護して装軌式による突破能力と戦車に準じる高い防御力と高度な夜戦能力を普通科に付与した89式装甲戦闘車というような普通科部隊装備として北海道以外では中々見る事の出来ない車両。
Img_96763    世界初の光ファイバー誘導方式を実現させた上陸阻止精密誘導火力の新鋭96式多目的誘導弾システム、上陸用舟艇から戦車まで大型弾頭で破壊する79式対舟艇対戦車誘導弾、射程が13kmにまで達する前線直接掩護火力の主柱120mm重迫撃砲RT等が普通科教導連隊に配備されています。
Img_9704    機甲科装備では、避弾経始を重視した装甲に守られ油圧サスペンションによる姿勢制御と弾道コンピュータや測距装置により精密な射撃を行う事が出来る第二世代の74式戦車、この戦車を元に現代戦闘のカギというべき夜間戦闘能力を飛躍的に向上させたものの試作に終わった74式戦車改。
Img_9780    複合装甲と120㍉滑腔砲と1500馬力エンジンを50㌧の車両に上手くまとめ自動装填装置と自動追尾装置により高度な火力と戦闘能力を盛り込んだ90式戦車が戦車教導隊に配備されています。また偵察教導隊には87式偵察警戒車や斥候車両、地上レーダー装置等も配備されています。
Img_97953    52口径の長砲身155㍉砲を最大限機能させる自動装填装置と特科情報システム端末を搭載した99式自走榴弾砲、半自動装填装置や自走能力など今なお高い戦闘能力を維持するFH70榴弾砲、上陸部隊を遠距離から同時に面制圧して無力化するMLRS,内陸から超低空で遥か沖合の洋上目標を日本上陸前に撃滅する88式地対艦誘導弾。
Img_9822    50kmをプログラミングして飛行し目標情報を得る遠隔観測ヘリコプター、同時多数の砲弾を空中で捕捉して敵砲兵部隊の位置を瞬時に通知する対砲レーダー装置、加えて砲弾の飛翔を左右する気象データを特科部隊に通知し精密射撃を担う気象観測装置が特科教導隊に配備されています。
Img_9843    このほか教育支援施設隊が施設作業車や92式地雷源処理車、91式戦車橋等を装備していて、陸上自衛隊のかなりの装備を一度にみることができるわけです。普通科や特科の装備で富士学校に配備されていないのは、96式自走迫撃砲、73式装甲車、75式自走榴弾砲くらいでしょうか。
Img_9920    68式ロケットや75式自走多連装ロケット等の退役装備は展示保存地区に並べられています。 ここまで多くの装備がみられるとなりますと最新鋭の07式機動施設橋や03式中距離地対空誘導弾、AH-64D戦闘ヘリコプターも見たくなるのですが、こちらは勝田駐屯地の施設学校、下志津駐屯地の高射学校、明野駐屯地の航空学校に装備されていますので、こちらの行事の方へどうぞ。
Img_9929    それならば航空機は0ですか!?、と思われるかもしれないのですが滝ヶ原駐屯地に航空学校が教育支援のための富士飛行班を派遣してくれていますので、富士学校祭ではヘリコプターも参加します。まあ、現代戦にはヘリコプターも重要な位置を占めていますから、当然と言えば当然なのでしょうが、ね。
Img_9944  このように各種装備を見る事の出来る富士学校祭ですが、最も注目されている今年の目玉は、10式戦車が展示されるのか、という事でしょうか。これは何とも言えないのですが、富士学校祭のポスターをみてみますと、写真ではありませんが期待させるようなシルエットが描かれています。

HARUNA

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