◆富士学校祭2010詳報
富士学校祭2010の記事です。既に書いたとおりですが富士学校祭2010に行ってきました。
富士駐屯地には、陸上自衛隊の普通科、機甲科、特科職種の専門教育及び戦術研究、装備運用試験及び評価試験を担当する富士学校と、運用や指揮など教育支援を行うための実動部隊としての富士教導団が駐屯しており、高い練度の隊員と充実した多種多様の装備を運用している事で知られています。
当方は富士学校祭の見学は二回目ですが今回は他に昨年行った友人と初めてゆくいつもお世話になっている方二名と四名での展開です。途中、道路を通行中に鹿が飛び出してきました、二頭は避けたのですが、三頭目の小鹿は危なかった、が接触する事も無く、無事富士学校の駐車場へ到着できました。
富士学校祭は駐車場が駐屯地からずいぶん遠いと記載したのですが、聞いてみると駐屯地正門前にも広大な一般駐車場が容易されているとのこと。それならば、駐屯地から遠い駐車場を利用してシャトルバスの運行まで並ぶのではなく、今回はここを利用してみましょう、という流れになりました。
今回は次善の報道やポスターなどを見る限り、最新鋭の10式戦車が登場すると言うこともあり、多くの来場者が予想されるのですけれども、どれだけ集まってもどうにも成らないものが天候。なんでも相当悪いのだとか。しかし、当方は過去の経験上、お天気運がいいので多少は楽観していました。
お天気運ですが、もっとも総合火力演習で知る人ぞしる当方の失言が原因、違うと思うのだけれども、それで豪雨になったこともあるので要注意です。そして一番怖いのは霧、富士学校の立地は霧が多い事で知られ、仮に目の前に10式戦車が来ていても霧で見えなければどうにも成りません。
さてさて、今回は開門前に、いや前回もシャトルバス運行前に展開したのですけれども、今回はさらに進んで正門に並ぼうという話でした。早朝に到着した人の話では、それでも並び始めているとのことで、急がなくては、と制限速度内で急行です。このあたりで鹿さんとこんにちは!、になったのですが。
駐車場に到達しますと早速装備点検です。斜面では滑るので滑り止め用装備と雨具を重点装備です。雨具はフランス海軍のレインコートと富士駐屯地(総合火力演習だったかも)で購入したポンチョ、カメラ用防滴装備一式を愛用のカメラバッグに押し込みます。・・・、いや、もちろんカメラも準備します。
レンズについて、駐屯地祭は基本18ー200で充分なのですが航空祭と護衛艦を撮影するべく運用している120ー400は少々駐屯地祭には大げさやも、と思ったのですが今回は10式を撮影するべく投入です。距離があるという事も充分考えられますので200が限度ではちょっと足りないかも、と考えた訳です。
400クラスは手ぶれ防止で、70-300とくらべ嵩張るし重いのですが、ズームで18-55と違い18-200が使われるようになると最大300では少々力不足に感じる次第です、そこで400にしたのですが、これが大きい。グリップが標準装備でもって見るとずしり、重量感も抜群です。
120-400は購入した時に専用のレンズケースも一緒、というくらいに持ち運びにひと工夫必要なものですが、しかし、相応の性能はあり、今回も投入、という運びになりました。岩国基地日米友好祭以来の投入です。ちなみに滝ヶ原や駒門は18-200だけでの撮影でした。ということで今回はカメラバックも大型のものを使用です。
準備万端、そういうところで整えた装備を担ぎ、いざ出発、駐車場から駆け上がって正門前、と行きたいところですが開門から一時間半以上あるのにさっそく大行列です。どのくらいかというと部屋を出てコンビニまで位、少々わかりにくいですがそこそこの長さになっていました。
このあたりで久しぶりに航空機に関するHPを運営されている方とお会いすることができました。ご無沙汰しています、というと、当方ブログを呼んでいただいていたとのこと、来たんだ、と。記事を読み返してみますと、確かに前日までの記事ではくるのかこないのか曖昧、というよりも行けないような書き方に見えていましたね。
富士学校正門を前に友人知人別人他人と雑談などを交わしつつ、いろいろな人が加わりまして、期せずしていつもの面々が揃うようになりました。一方の行列は止まることなく延伸が続きまして、最初の頃はこんなに後ろが並んだのか、という程度ですが遂には辻を越えて最後尾が見えない状況に。
この調子で行列が伸びてゆけば、開門までに御殿場アウトレットモールまで繋がるのでは?と冗談も飛びましたが、長くなる一方の行列を見まして富士学校の班長さんが無線でやりとりをしています。会話は想像するほかありませんが、空気を読むまでも無く、さすがに行列が長く成りすぎたようです。
幾度か無線のやりとりを経て状況が前線と司令部で伝わった模様、班長さん曰く、みなさん開門を早めますのでもう少しお待ちください、と。一同拍手です。情報共有と判断の速さ、流石は富士学校、と思いました次第。ところで、想像も出来ませんが、この時点で最後尾はどこまで並んだのでしょうか、ね。
少々待ちましたが、炎天下であれば苦しいだろう待ち時間も幸いして曇りでして翌日が痛い日焼けの心配はありません、開門が始まり列が動き始めます。富士学校は富士の裾のというよりは斜面にある、と書きましたが、その通り斜面を少しづつのぼってゆきます。手荷物検査は六ヶ所、八ヶ所かな、いくつかのブースに分かれて行われていましたので、混雑していない奥の方へ。
手荷物検査では雨具が多いので一つ一つ見せてお手数をおかけしてしまったのですが、今回は作業服的な方はそこまで調べられませんでした。ベストを着てゆかなかったのは正解でしたようです。順次、雨具、雨具、傘、防滴装備、防水用、と見せてゆきます。手荷物検査を終えますと、さらに上の方に上ってゆきます。最短距離は車道になっていますので誘導路に沿っていきます。
途中に見える保存展示装備は後回しとして登り続け、坂の上の式典会場に到着しますと、まずは陣地を固めなければ成りません。後ろの人に迷惑がかからず、しかし良好な写真が撮れる場所を探します。斜面を降りた最前列部分は既に満席という状況ですが、斜面の上の部分、木立の真下のあたり滑りにくい部分はまだあいていました。
この場所、目の前は急斜面ですが、こう言うところの方が割り込まれないのですね、斜面で座れませんから。というのも、某団体旅行のバッジをつけた方々の割り込みが多いと言いますか、ご一緒したか他の目の前にも現れて移動を余儀なくされた、と。割り込みはやめましょう。
ここで、少し現実に戻って厳しい状況がありました。富士学校祭の紹介記事では、式典会場に戦車の大群が並んでいる勇壮な写真を掲載していますが、到着して見ますと式典会場を見渡すと入り口付近に装甲車がちらりと見える程度で、前回のようなずらり並んだ戦車部隊、という情景がなかったのです。
まずい、・・・、今年は配置が違うのか、訂正情報を第二北大路機関に掲載した方がいいのか、と焦りを感じていたのですが0820時頃から続々と車両が入り口付近から前進を開始、観閲台前で敬礼を行いそのまま待機位置へ進んでゆきました。今回掲載しているのは、まさにその様子を撮影した写真なのですが、まるまる観閲行進と同じ構図を最初に撮影できたわけです。
HARUNA
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