◆自衛隊関連行事
いよいよ初夏を迎える日本列島ですが、今週末の自衛隊関連行事は北部方面隊管区の滝川駐屯地、そして戦車部隊の駐屯する鹿追駐屯地の二つとなっています。
滝川駐屯地祭、滝川駐屯地には第11旅団隷下の第10普通科連隊が駐屯しています。第11旅団は第11師団から縮小改編を受け誕生した部隊ですから、かつての強力な普通科連隊は三個普通科中隊を基幹とする編成に縮小されました。一方でこれまで、北部方面隊の普通科連隊は装甲化された編成と高機動車主体の編成が多かったのですが、こちらは改善されたようです。
第11師団は真駒内の第18普通科連隊が装甲化されていたのですが、ここに装備されていた96式装輪装甲車が分配されるかたちで第10普通科連隊にも配備されたとのことで、伝え聞くところでは更に増強された、という話も聞きました。依然として北部方面隊は陸上自衛隊の打撃力を担う部隊のようですね。
一方で北部方面隊には、107㍉重迫撃砲こそ引退したようですが、106㍉無反動砲が現役の対戦車小隊が編成されていたり、本土部隊では徐々に消えつつある旧型の73式小型トラックが元気に走り回っていたりと、興味深い駐屯地祭となりそうです。もっとも滝川は11旅団管区なのですが、かなり札幌から北上しなくてはならず、遠いのですけれどもね。
第5戦車隊、三個戦車中隊基幹、本部管理中隊も大型で戦車隊長に1佐職が就いていますので、戦車大隊と同格か格上、という事が出来る部隊です。戦車中隊には90式戦車が装備され、帯広駐屯地の第5旅団隷下での機動打撃部隊を担当している部隊です。写真は第5戦車隊のものがなかったので戦車教導隊第五中隊の写真。数年前の総合火力演習に第5戦車隊の戦車が参加したのですが、その年には当方行けませんでしたので、富士教導団の写真で代用です。
第5旅団も第11旅団と同じく、かつては第5師団として道東地区の防衛警備及び災害派遣を担当していた部隊なのですが、冷戦後の北方脅威縮小を背景に師団から旅団に縮小改編されました。ただし、軽装甲機動車や90式戦車の受領、自走化された特科部隊等装備では強力で、編成は小型化されましたが、装備密度は向上しています。
鹿追駐屯地は帯広駐屯地から32km、駐屯地は然別演習場に程近く、付近の展望台からは平日に戦車射撃が見えると聞いたことがありますが、北に大雪山を望み、十勝の大自然に囲まれた駐屯地です、90式戦車の機動力が最大限に生かせそうな立地、というところなのでしょうね。
◆駐屯地祭・基地祭・航空祭
7月4日:滝川駐屯地創立記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/nae/11d/
7月4日:鹿追駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/nae/5d/index.html
◆注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関