北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

東北地方太平洋沖地震に対する防衛省自衛隊の対応(3月26日1100)

2011-03-26 17:38:34 | 防災・災害派遣

◆防衛省発表

平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に対する自衛隊の活動状況(11時00分現在)
平成23年3月26日
防衛省

※数値等は速報値であり、今後変わることがある。
※下線部は、前回からの変更箇所

1 災害派遣要請元及び要請日時岩手県知事 3月11日14時52分 宮城県知事 3月11日15時02分
茨城県知事 3月11日16時20分 福島県知事 3月11日16時47分
青森県知事 3月11日16時54分 北海道知事 3月11日18時50分
千葉県知事 3月12日01時00分
2 防衛省・自衛隊の対応(1) 派遣規模
人 員 : 約107,000名
(陸災部隊:約70,000名、海災部隊:約15,200名、空災部隊:約21,300名、原子力災派部隊:約500名)
航空機 : 539機
(回転翼215機、固定翼324機)
艦 船 : 53隻  が活動中
※3月14日、東北方面総監を指揮官とする統合任務部隊を編成

(2) 主な対応状況
ア 大規模震災災害派遣

(ア)関係命令
 3月11日14時50分 防衛省災害対策本部設置(本部長:防衛大臣)
 3月11日18時00分 大規模震災災害派遣命令
 3月16日11時58分 予備自衛官及び即応予備自衛官の災害等招集命令
 3月17日22時00分 大規模震災災害派遣命令の一部変更命令

(イ)活動内容
 航空機による情報収集、被害者の救助(約19,300名)、人員及び物資輸送、給食及び給水支援、入浴支援、医療支援、ヘリコプター映像伝送による官邸及び報道機関等への情報提供、自衛隊施設(防衛大学校)における避難民受け入れ

イ 原子力災害派遣

(ア)関係命令
 3月11日19時30分 原子力災害派遣命令(12日09時20分廃止)
 3月12日09時20分 原子力災害派遣命令(17日03時00分廃止)
 3月17日03時00分 原子力災害派遣命令(19日01時00分廃止)
 3月19日01時00分 原子力災害派遣命令

(イ)活動内容
 避難支援、給水支援、人員及び物資輸送、原子炉冷却のための放水、モニタリング支援、集じん飛行支援

ウ 現地調査団等の輸送支援

 ・ 政府調査団(第1陣:宮城県)の現地派遣
 ・ 経済産業副大臣及び原子力安全・保安院職員等の現地派遣
 ・ 総理大臣の現地視察(福島第1原発及び宮城県被災地上空等)
 ・ 政府調査団(第2陣:岩手県及び福島県)の現地派遣
 ・ DMAT(災害派遣医療チーム)の輸送支援
 ・ 防衛大臣現地視察(統合任務部隊編成)
 ・ 防災担当大臣現地視察
 ・ 防衛大臣現地視察(原子力災害派遣部隊現地調整所)

エ その他

 3月18日(金)東北地方太平洋沖地震による被災地域において、自衛隊の部隊が実施する救援活動等に係る予備費の使用を閣議決定(約54億円)

(3) 自衛隊の活動
○陸自
(25日)
05時00分 第9師団 陸前高田市・大船渡市・釜石等で救護・給水・給食・物資輸送・入浴支援等を開始
06時00分 第13旅団 相馬市役所において給食支援開始
06時30分 第13旅団 須賀川市役所において給食支援開始
06時30分 第13旅団 いわき市内において給水支援開始
07時38分 第13旅団 新地町で給食支援開始
08時00分 第13旅団 郷ヶ丘小及び中央台南中で給水支援開始
08時01分 第14旅団 雄勝町において入浴支援開始
08時29分 東北方ヘリ隊 石巻市へ救援物資(食料・日用品)空輸
08時58分 第13旅団 新地町で給水支援開始
09時00分 第13旅団 大迎公会堂において給水支援開始
11時00分 第5旅団 鹿妻小学校において入浴支援開始
11時25分 東北方面後方支援隊 宮城野区及び若林区に救援物資輸送
11時57分 東北方面後方支援隊 若林区及び宮城野区に燃料巡回配布開始
13時00分 第5旅団 湊小学校において給食支援開始
13時00分 第13旅団 湯本高校及び藤原小学校において給水支援開始
他、細部確認中
○海自
(25日)
07時20分 「ちよだ」が寄磯地区の被災者に対し、牛乳300本を搬送
08時00分 「くにさき」が渡波漁港の被災者に対し、主食缶詰144個、副食缶詰240個を提供
09時11分 「にちなん」が大須小学校の被災者に対し、軽油1782Lを搬送
09時20分 「ちよだ」が泊地区の被災者に対し、米55kg、副食缶詰500食、ガソリン90L、乾電池(単1)50個、乾電池(単2)26個、軍手100組、さらし3反の搬送
09時57分 「まきしま」が長磯七半沢地区の被災者に対し、非常用糧食264個、ウィンナー240缶、オレンジスプレット192本、たくあん缶144個、乾パン64袋、清涼飲料水200本、飲料水(2L)18本、さんま蒲焼120個、パイン缶24個を搬送
10時16分 「ひゅうが」搭載回転翼機による「ひゅうが」と名足小学校間の米医療チーム4名、医官等3名の輸送及び医療支援
10時47分 第61航空隊のYS-11Mが生活物資2.5トンを厚木から八戸に搬送
12時55分 「ちよだ」が寄磯地区の被災者に対し、米35kg、食器150個、アルミホイル20本、ラップ14本、選択用洗剤10袋、スリッパ6足の搬送
13時53分 「くらま」搭載回転翼機が寒風沢島の被災者に対し、水(20L)14個を提供
14時10分 「くらま」搭載回転翼機が野々島の被災者に対し、水(20L)7個を提供
14時10分 「ひゅうが」搭載回転翼機が「ひゅうが」と志津川小学校間の米医療チーム4名、医官等3名の輸送及び医療支援を実施
14時10分 「あしがら」から「さわぎり」搭載回転翼機が桂島の被災者に対し、主食缶詰1200個を提供
14時27分 「くらま」搭載回転翼機が桂島の被災者に対し、水(20L)9個を提供
15時26分 「ひゅうが」、「はるさめ」及び「たかなみ」搭載回転翼機による気仙沼市大島ふれあい公園の被災者に対し、灯油(ドラム缶26本)を搬送
15時35分 「ぶんご」が気仙沼大島小・中学校の小学生22名、中学生21名、保護者5名に対する入浴支援を実施
16時12分 「ちよだ」が寄磯地区の被災者(男性14名、女性13名)に対する入浴支援及びガソリン90L、副食缶詰500食、軍手100組、乾電池(単1)50個、乾電池(単2)22個、乾電池(単3)48個の搬送
16時20分 機動施設隊が八戸市内道路の災害ごみ清掃支援を実施
16時35分 「くろべ」が仙台塩釜港において被災者43名に対し、入浴支援を実施し、タオル48枚、シャンプー3本、ボディーソープ3本、紙コップ80個を提供
17時23分 「くにさき」が石巻港にて被災者に対し、入浴支援を実施し、幼児服5箱、子供服1箱、男性衣服2箱、女性衣服1箱、衣類6箱、靴下1箱、毛布1箱、タオル256枚、石鹸19個、歯ブラシ2箱を提供
18時00分 八戸航空基地が八戸周辺の被災者に対し、入浴支援、診療支援を実施
○空自
(25日)
07時42分 第2輸送航空隊C-1×1機が救援物資(日用品)を入間から松島へ空輸
08時09分 第2輸送航空隊C-1×1機が救援物資(パン等)を名古屋から松島まで空輸
08時16分 第2輸送航空隊C-1×1機が救援物資(医薬品)を美保から松島まで空輸
08時29分 第2輸送航空隊C-1×1機が救援物資(医薬品)を美保から松島まで空輸
08時51分 第2輸送航空隊C-1×1機が救援物資(燃料)を千歳から三沢まで空輸
09時02 入間ヘリCH-47×1機が救援物資(食料)を三沢から加茂まで空輸
09時04分 入間ヘリCH-47×1機が救援物資(燃料)を三沢から加茂まで空輸
09時26分 第1輸送航空隊C-1×1機が救援物資(食料)を名古屋から松島まで空輸
10時26分 第1輸送航空隊C-130×1機が救援物資(食料)を名古屋から花巻まで空輸
10時43分 第3輸送航空隊C-1×1機が救援物資(食料)を名古屋から福岡まで空輸
10時51分 第3輸送航空隊C-1×1機が救援物資(医薬品、食料)を千歳から松島まで空輸
11時21分 入間ヘリCH-47×1機が救援物資(燃料、食料、日用品)を松島から網地島に空輸
11時23分 第3輸送航空隊C-1×1機が救援物資(医薬品)を美保から松島まで空輸
13時13分 第1輸送航空隊C-130×1機が救援物資(パン・日用品)を名古屋から松島まで空輸
13時48分 第3輸送航空隊C-1×1機が救援物資(医薬品)を美保から松島まで空輸
13時55分 第3輸送航空隊C-1×1機が救援物資(日用品)を千歳から松島まで空輸
14時08分 第3輸送航空隊C-130×1機が救援物資(水、パン、日用品)を福岡から松島まで空輸
14時55分 第1輸送航空隊C-130×1機が救援物資(水、パン、日用品)を福岡から松島まで空輸
15時01分 第1輸送航空隊C-1×1機が救援物資(毛布、食料)を千歳から松島まで空輸
15時27分 第1輸送航空隊C-130×1機が救援物資(水、パン、日用品)を福岡から松島まで空輸
15時44分 第2輸送航空隊C-1×1機が救援物資(食料)を千歳から松島まで空輸
15時55分 第2輸送航空隊C-1×1機が救援物資(食料、日用品)を福島から松島まで空輸
○原子力災害派遣による活動
(24日)
06時54分 CH-47(サーモグラフィ・放射線測定機搭載)×1機による福島第1原発上空モニタリング開始(07時26分終了)
09時05分 偵察航空隊RF-4E×1機が福島第1原発の航空偵察のため百里を離陸(09時38分百里着陸)
09時16分 偵察航空隊RF-4E×1機が福島第1原発の航空偵察のため百里を離陸(09時59分百里着陸)
11時00分 第7航空団T-4×1機が集じん飛行のため百里を離陸(11時51分百里着陸)
11時29分 偵察航空隊RF-4E×1機、福島第1原発の航空偵察のため百里を離陸(12時44分百里着陸)
11時35分 偵察航空隊RF-4E×1機が航空偵察のため百里を離陸(岩手県、宮城県、福島県上空)(12時41分着陸)
15時12分 第7航空団T-4×1機が集じん飛行のため百里を離陸(16時18分百里着陸)
15時59分 偵察航空隊RF-4E×1機が航空偵察のため百里を離陸(岩手県、宮城県、福島県上空)(16時37分着陸)
(25日)
06時34分 CH-47(サーモグラフィ・放射線測定機搭載)×1機による福島第1原発上空モニタリング開始(07時19分終了)
09時00分 偵察航空隊RF-4E×1機、福島第1原発の航空偵察のため百里を離陸(09時36分百里着陸)
09時08分 偵察航空隊RF-4E×1機、福島第1原発の航空偵察のため百里を離陸(09時50分百里着陸)
09時14分 第7航空団T-4×1機が集じん飛行のため百里を離陸(10時21分百里着陸)
11時28分 偵察航空隊RF-4E×1機が航空偵察のため百里を離陸(牡鹿半島、広田湾)(12時29分百里着陸)
11時29分 偵察航空隊RF-4E×1機が航空偵察のため百里を離陸(釜石)(12時36分百里着陸)
16時06分 偵察航空隊RF-4E×1機が福島第1原発の航空偵察のため百里を離陸(16時38分百里着陸)

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福島第一原発(東北地方太平洋沖地震)に関する事実関係(2011.03.25.1606)

2011-03-26 17:35:16 | 防災・災害派遣

◆記事は全てNHK情報

 日本史上最悪の原子力事故に対し多くの情報が飛び交っていますが一部には信頼性に欠ける情報も流されています、このため流言飛語を防止する観点から本記事は全てNHKHPからの転載です。

◆出典:NHK

福島 楢葉町が住民と集団移転
3月26日 16時6分   
原子力発電所の事故を受けて町の大半が避難指示の対象となった福島県楢葉町は、原発から離れた会津美里町に住民とともに集団移転することになりました。

楢葉町は、町の大半が福島第一原発から半径20キロ内の避難指示の対象となっていて、これまで、災害対策本部など役場機能を福島県いわき市の小学校に移し、各地の避難所でおよそ5000人の住民がばらばらになって生活していました。これについて、楢葉町では、避難指示の解除の見通しが立たず、避難生活が長期化すると新年度が近づくなかで小学校にとどまり続けるのは難しいとして、り災証明書の発行や住民の安否の確認など、一部の業務を除いて役場の機能を原発から離れた会津美里町に住民とともに移転することを決めました。福島県内で避難指示が出ている自治体のなかで住民が集団移転するのは双葉町、大熊町に続いて3自治体目となります。
tp://www3.nhk.or.jp/news/html/20110326/t10014917531000.html

海水から1250倍の放射性ヨウ素
福島第一原子力発電所の放水口の南、330メートルで、海水から国の基準のおよそ1250倍の濃度の放射性のヨウ素131が検出されたことが分かりました。
経済産業省の原子力安全・保安院によりますと、福島第一原発の1号機から4号機の水を流す「放水口」の南、330メートルの地点で、25日午前8時半に採取された海水から、国の基準の1250.8倍の濃度のヨウ素131が検出されました。
この濃度は、500ミリリットル飲むと一般の人が1年間に浴びても差し支えないとされる1ミリシーベルトに相当する値だということです。
原子力安全・保安院は「原発から半径20キロの範囲は避難指示が出されているので、周辺の住民に直ちに影響があるとは考えていない。また、海水は潮流に流されて拡散するので、ある程度、低減すると考えられる」としています。
この地点の海水からは、今月23日にもヨウ素131が146.9倍の濃度で検出されていて、今回はそれを大きく上回っています。

3月26日 13:13更新

▲ページトップへ解説:高濃度の放射性ヨウ素検出について

3月26日 11:55更新

▲ページトップへ燃料プールも海水から真水へ
依然、予断を許さない状況が続いている福島第一原子力発電所では、26日も原子炉に入れる水を海水から真水に切り替える作業を続ける予定で、経済産業省の原子力安全・保安院によりますと、使用済み燃料プールへの注水も27日を目標に海水から真水に切り替えたいとしています。
福島第一原子力発電所では、原子炉や使用済み燃料プールを冷やすために、これまで海水を使っていましたが、長く続くと塩がたまって水の流れが悪くなり、十分に冷却できなくなるおそれがあるなどとして、東京電力は海水から真水への切り替えを進めています。
25日は1号機と3号機の原子炉に入れる水を海水から真水に切り替えたのに続いて、26日午前10時10分、2号機の原子炉への注水も真水に切り替わりました。
さらに、2号機から4号機の使用済み燃料プールへの注水についても、27日を目標に真水に切り替えたいとしています。
原子力安全・保安院は、「海水の注入が徐々に難しくなってきていて、温度や圧力の管理が難しくなってきている。きのう真水に切り替えたことで、1号機については炉の状態が安定してきている。海水から真水への切り替えを急ぎたい」と話しています。

3月26日 15:20更新

▲ページトップへ1号機 高濃度の水の排水急ぐ
福島第一原子力発電所の3号機に続いて、1号機でも地下にたまった水から運転中の原子炉の中の水のおよそ1万倍という高い濃度の放射性物質が検出されました。
1号機には大量の水がたまっていることから、東京電力では、復旧作業の妨げになるとして排水作業を急いでいます。
福島第一原発3号機では、24日、原子炉の入った建物に隣接するタービン建屋の地下で、作業員3人が深さ15センチの水につかって被ばくし、この水から運転中の原子炉の中の水のおよそ1万倍という高い濃度の放射性物質が検出されました。
これとは別に、1号機のタービン建屋の地下でも、運転中の原子炉の中の水のおよそ1万倍という高い濃度の放射性物質を含んだ水がたまっていることが分かり、東京電力は25日の夕方からこの水を取り除く作業を始めました。
しかし、1号機の地下には、深さ40センチの水が廊下など一面に広がり、排水に時間がかかっていて、東京電力では復旧の妨げになるとして排水作業を急いでいます。
東京電力では「たまった水は津波の影響で地下に入ってきたもの」と説明していますが、放射性物質は原子炉の核燃料が損傷し、何らかの形で流れ出たとみています。
東京電力では、排水を同じタービン建屋にある本来は蒸気を水に変えるための装置にいったんためることにしているほか、2号機から4号機でも水を取り除く方法を検討し、外部電源の復旧を急ぐことにしています。

3月26日 11:35更新

▲ページトップへ外部電源 本格復旧めど立たず
福島第一原子力発電所では、冷却機能が失われたまま、依然、深刻な状態が続いています。東京電力では、引き続き外部電源による冷却機能の復旧を目指して作業を行うことにしていますが、放射線の量が高くなっている場所があることから、作業計画の大幅な変更を迫られ、本格的な復旧のめどは立っていません。
福島第一原発の1号機から4号機では、震災で外部電源や非常用の電源による冷却機能がすべて失われたため、原子炉や使用済み燃料プールにある燃料から出る熱をポンプ車などを使って応急的に冷やしながら、安定的な冷却に向け、外部電源の復旧作業が進められています。
東京電力によりますと、26日は2号機の中央制御室で外部電源による照明を点灯させる予定です。
しかし、24日、作業員3人が被ばくした3号機のタービン建屋の地下で、1時間当たり200ミリシーベルトという高い放射線量が計測されるなど、作業が困難な場所が出てきています。
このため、復旧作業は大幅な変更を迫られていて、25日は1号機と3号機で、原子炉を冷却する水をこれまでの海水から真水に切り替えましたが、外部電源につなごうとしていたポンプが放射線量の高い場所にあって近づけず、ポンプ車を使う方法に変更しました。
26日に真水に切り替える予定の2号機でも、ポンプ車を使うことにしています。
東京電力は、安定的に原子炉などを冷やすため、外部電源による冷却機能の復旧が欠かせないとしてますが、本格的な復旧にはまだ時間がかかる見通しです。

3月26日 5:15更新

▲ページトップへ放射性物質含む水の除去急ぐ
福島第一原子力発電所の3号機のタービン建屋の地下で外部電源の引き込みをしていた作業員3人がたまっていた水につかって被ばくした問題で、東京電力は、放射性物質を含む水が至るところで作業の妨げになっているとして、早急に取り除くことにしています。
福島第一原発3号機では、24日、原子炉の入った建物に隣接するタービン建屋の地下で、作業員3人が深さ15センチの水につかって被ばくしたため、外部電源を引いて原子炉の中に水を入れるための作業を一時中断しています。
調査の結果、3号機とともに、1号機のタービン建屋の地下でも、運転中の原子炉の中の水のおよそ1万倍という高い濃度の放射性物質を含んだ水がたまっていることが分かり、東京電力は、いずれも原子炉の核燃料が損傷し、何らかの形で放射性物質を含んだ水が流れ出たとみています。
東京電力は、作業の妨げになるとして、たまった水を施設の外に出さないように取り除くことにしていますが、1号機については、放射性物質を含んだ水を処理する装置が故障しているため、同じタービン建屋にある、本来は蒸気を水に変えるための装置にいったんためるとしています。
東京電力では、2号機から4号機でも水を取り除く方法を検討し、外部電源の復旧を急ぐことにしています。

3月26日 5:15更新

▲ページトップへ1号機の水からも高濃度の放射性物質
福島第一原子力発電所では、24日、3号機のタービン建屋の地下の水から、運転中の原子炉の水のおよそ1万倍の濃度の放射性物質が検出されましたが、1号機のタービン建屋の地下にたまっていた水からもほぼ同じ濃度の放射性物質が検出されていたことが分かりました。
福島第一原発では、24日、3号機のタービン建屋の地下で、深さ15センチの水につかって作業をしていた作業員3人が被ばくし、その水から1cc当たり390万ベクレルと、運転中の原子炉の中の水と比べておよそ1万倍の濃度に当たる放射性物質が検出されました。
東京電力では、1号機のタービン建屋の地下でも水がたまっていたことから調べていましたが、1cc当たり380万ベクレルと、3号機とほぼ同じ濃度の放射性物質が検出されていたことが分かりました。
この中には、1cc当たりの濃度で、セシウム137が180万ベクレル、ヨウ素131が21万ベクレルなど、原子炉内で核分裂した際に発生する放射性物質が含まれていました。
東京電力は、3号機と同じように1号機でも原子炉の核燃料が損傷し、何らかの形で放射性物質を含んだ水が流れ出たとみていて、2号機や4号機でも建物の中にたまった水を採取して調べることにしています。

3月26日 0:30更新

▲ページトップへ

tp://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/

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