北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

新潜水艦はくりゅう 3月14日三菱重工神戸造船所にて自衛艦旗授与式

2011-03-03 21:59:03 | 海上自衛隊 催事

◆潜水艦22隻体制への新しい船出

 海上自衛隊によれば3月14日、そうりゅう型潜水艦はくりゅう、が三菱重工神戸造船所において引渡式、自衛艦旗授与式が行われるとのことです。

Img_5726  行事は14日1100時から1325時で、式典へは三菱重工より取締役社長が、海上自衛隊からは授与式執行者に泉呉地方総監があたり、壇之上明典艦長へ自衛艦旗が授与されることとなります。式典には海上幕僚長杉本正彦海将、装備施設本部より岡崎匠本部長が出席するとのことです。式典は1100時から1105時まで引渡式、1145時まで自衛艦旗授与式、続いて1200時から1250時まで祝宴、1315時から1325時まで出航見送り式となっていて、一般非公開ですが神戸港からその様子は望見することが出来ます。

Img_8561  新しい防衛計画の大綱において潜水艦定数は長らく維持された16隻体制から22隻体制へと大幅に増強される事となります。今回の収益と同時に潜水艦一隻が練習潜水艦に転用されるようですので早速17隻に、という事にはならないようですが、潜水艦要員は水上戦闘艦要員や航空要員とともに特別な教育訓練が必要であり、潜水艦6隻の増強は大幅な潜水艦要員の増強にも繋がることからその要員訓練だけでも、かなりの時間を要する問題です。海上自衛官の定数は今回の大綱改正でも見送られたことから、潜水艦要員の増員を決まった定数の中において無理を強いられることになり、そうした中での新造潜水艦就役となるわけです。

Img_2978  要員の確保には海上自衛官が当たっていた基地業務などを定数に含まれない民間に委託するなどの方策により維持を図る事が考えられ、海上自衛隊の市式体系にも変革がつきつけられる事となるでしょう。また、潜水艦の構造寿命は諸外国を見た場合24年程度を見ているため、海上自衛隊は現在16年で練習潜水艦に種別変更している状況であるのを改める方法により建造度合いを変化させず、艦齢延長を行う事で22隻体制に移行させる方策を採るようですが、装備する機材等は22年の長期間運用では陳腐化する可能性も高く、近代化改修の予算をどうねん出するか、という問題も今後出てくるのでしょうけれども、新しい船出を暖かく見守りたいです。

HARUNA

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コメント (8)
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