北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ペルシャ湾日米英合同掃海訓練へ海上自衛隊掃海部隊を派遣へ

2011-09-04 23:11:47 | 防衛・安全保障

■訓練海域はバーレーン沖

 先月末のNHK記事からの引用ですが、自衛隊が訓練でペルシャ湾へ派遣されるとのことです。

Img_6487 海上自衛隊 米英と掃海訓練へ NHKニュース・・・海上自衛隊 米英と掃海訓練へ 8月31日 4時31分 バーレーン沖のペルシャ湾で、海上自衛隊は、アメリカとイギリスの海軍とともに機雷を除去する「掃海訓練」を初めて行うことになりました。この海域は、日本の商船などにとって重要な海上交通路となっており、訓練には民間船舶の安全確保を図るというねらいもあるものとみられます。 防衛省によりますと、この訓練は、アメリカとイギリスの海軍がバーレーン沖のペルシャ湾で不定期に行っているもので、今回、海上自衛隊は招待を受け、初めて参加することになりましたwww3.nhk.or.jp/news/html/20110831/k10015260261000.html

Img_6157_1  バーレーン沖のペルシャ湾。海上自衛隊の掃海艇部隊を中東地域へ派遣し訓練に充てるとのことです。派遣規模は不明で、今回の記事に合わせて掲載しました写真もそれっぽいものだけなのですが、この中東地域ペルシャ湾へのへの掃海艇派遣といえば湾岸戦争後のイラク軍敷設機雷掃海任務、ガルフドーン作戦が海上自衛隊による海外での多国間共同任務の第一号として記憶されるところですが、同時のこの海域はかつてリビアによるとされるスエズ運河への浮遊機雷敷設というテロ事案へ自衛隊の派遣を求められ、当時の国内法では対応できなく、結果非難を浴びることとなったことなどを思い出す地域です。
Img_5822  この訓練への参加の意義はいくつかあるのですが、まず第一に政治的メッセージ、特に二hんの隣国でこの地域への関与を強めようとし、加えて海軍力の増強を合わせて実施している国がありますが、そうした国への日米英一体感を強調するというもの。第二にこれは軍事的なものですが、ガルフドーン作戦に際しては日本では第二次大戦の遺棄機雷掃海などで高い経験と多数の掃海部隊を有しながらも、その掃海器具が技術的にやや遅れたものであったということで、以後フランス製機材の導入と国産技術開発を並行して実施してきました、その成果の確認という意味です。これらを総括して信頼の醸成を目指す事からも、単なる掃海訓練とは言い切れない重要性を有するものだといえるでしょう。

北大路機関:はるな

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コメント (4)
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