◆曇り空を背景に順光よりも構図重視
今週末に迫った岐阜基地航空祭、これから数日間は岐阜基地航空祭撮影ポイントについて少し見てゆきましょう。
岐阜基地航空祭2010、午後から雨天の予報でしたから、それならば南側に行っても青空は撮れないな、と判断していましたが、さりとてどこから撮るべきか。悩みつつ0800の開場までに基地正門前に並ぼうと名鉄電車で移動していましたらば、先行班から0745開門!、と一報。
なんと、と焦りつつも電車の中では急ぐ術無し、三柿野駅にて降車して岐阜基地に入ったのが0757時。幸い開門後であれば門前の行列は既にはいった後ですから、比較的スムーズに基地へ入ることが出来ました。この時点ではとりあえずメイン会場にて地上展示機を撮影して、そのあとの撮影位置は臨機応変に決めよう、そんな予定。つまり予定は未定。
先行班は昼食&土産確保で前進を停止していた状況下、速度こそ全てという電撃戦の基本に忠実にあろうと、とりあえず会場エプロン地区に到達しますと、最前列付近を確保することが出来ました。時計を見れば0804時、数分間の差ではあったものの、周囲は瞬く間に観衆で埋まり、いい場所を確保するには、やはり最初が肝心なのか、と。
結果から先に記しますと、北側メイン会場最前線付近は、構図重視の写真が撮れます。これが基地の航空機だ、というような、つまり航空機を採るのではなく、航空自衛隊という組織を撮っている、という印象。北側会場の宿命として逆光で色彩的にどうにもならないことは、技術器材手法何れでもどうにもなりません。
逆光というメインの北側会場も曇りならばなんとか、そして山影を離陸する機体の写真は良好に撮影することが出来ました。2010年、もし最前列付近でハーバーマスに狼と香辛料という変な取り合わせの読書をしつつ周辺と米軍の装備について語っている超望遠を抱えた人をご記憶の方がいましたら、そいつは多分私ですな。
当たり前なのですけれども、最前列付近は混雑する、と言いますか航空祭でもっとも人口密度が高い場所です。お手洗いなどは一人で足を運べば辛いところ。・・・、入間で期せずして最前列を確保したり、東千歳や守山では初対面の人がちょっと荷物見ててネ、とお手洗いに足を運ぶことも、ちょっと当方はそういうリスクは、と思うので、我慢しないよう先にお手洗いは基本やも。
最前列付近最大の見どころは、整備員と航空機という基地では至極一般の日常を見ることが出来る点です。そして離陸と着陸も滑走路と航空機なんていう航空自衛隊では当たり前でも基地に入らなければ見ることが出来ないという一種非日常風景をじっくり見ることが出来るところでしょう。
一方、どうにもならないのは逆光。基地と会場の北側へ旋回している機体はもちろん順光で撮れるのですけれども、そういう機会は稀。逆光になりますから、晴天の日などは機体は真っ黒、空は灰色に映ることは必至。ちょっと、これだけはどうにもなりません。PLフィルター装着で頑張る人、超望遠で編隊を遠距離正面で撮る人、どうしても逆光、こればかりはどうにもなりません。
そうしてゆきますと、最前線である程度離陸や着陸、機体と整備、移動する車両と航空機、そういった構図を時間を区切って撮影して、そののちに南側会場へ移動し、順光の好条件で青空を背景に撮影、晴天であればこういった選択肢で撮ってみるのもいいかもしれないでしょう。
メインの北側会場最前線付近での写真はこういう形になります。プログラムと撮影位置移動時間は一応考えて行動しなければ、移動中に見栄えのする飛行展示が行われ、下手をすればバス乗り場の電線や建物の陰に、バス車内から曇ったガラス越しに、となるのでこの点要注意やも。
さて、昨年のこの位置での撮影、かなり曇り空に助けられた構図ではあるのですが。このほか、新幹線や電車の時間関係上、来場が遅くなる場合や移動時間が多くなった場合の想定、南側会場、航空宇宙博物館付近、誘導路付近といった撮影位置がありますが、こちらの方は明日、特に風景と移動時間に重点を置いてみてみます。
北大路機関:はるな
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)