北大路機関

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第11旅団創設3周年 真駒内駐屯地創設57周年記念行事詳報① 記念式典・指揮官巡閲

2012-06-21 22:10:25 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆真駒内駐屯地祭2011 第一回詳報記事
 2011年6月19日に行われた真駒内駐屯地祭を詳報にて掲載してゆきたいと思います。
Img_9907 第11旅団創設記念行事、あの東日本大震災から僅か三カ月と一週間を経て実施された駐屯地祭です。この前日に行われた美唄駐屯地祭とともに陸上自衛隊駐屯地記念行事が震災後再開された最初の行事ということもあり、ここはひとつ、と空路にて長駆北海道へと飛びました。横浜や東京と比べ、節電しているとのことですが札幌の夜景は賑やかで、日常の大切さを感じたところ。
Img_1149 実のところ、真駒内駐屯地祭は、その後多くの駐屯地祭にてお会いする方々との初対面となる貴重な機会となりました。前日の美唄駐屯地祭にて開門前に並んだ方と意気投合し話していまして、どちらから?当方は京都から、と話しますと、大津や大阪に神戸と、・・・、あれ?ここ札幌だよね?、と。
Img_1156 真駒内駐屯地は札幌市にあり、札幌市営地下鉄にて直接足を運ぶことが出来ます。しかし、かなり広い駐屯地だぞ、とは中の方のお話、話半分で札幌市内と足を運べば、それはもう広大な駐屯地、聞くところでは札幌市内に羆が出没している時期で、その昔、明治時代に住民に大被害を与えた三毛別羆害の話しを思い出し、駐屯地に入るまでは油断できないな、そういう気合いで駐屯地へ進みました。
Img_9863 初めて足を運ぶ駐屯地ですと、やはりどこから撮影したものか、これは迷うわけです。観閲台周辺のスタンド席や椅子席を考えるのですが、それでは観閲行進は真横から一枚に2~4両だけしか映らず、迫力が無くなってしまいます。それならば、と正面から観閲行進を撮影できる場所を選んだのですが、この場所、木陰で涼しく、式典の始まる時間まで過ごすことが出来ます、いい場所だ。
Img_1173 観閲部隊の式典会場入場。音楽隊の演奏と共に合図を待って部隊が整列位置へ進んでゆきます。多い、隊員さん多い。真駒内駐屯地、第11旅団司令部および付隊、第18普通科連隊、第11特科隊、第11後方支援隊、第11戦車大隊、第11高射特科中隊、第11施設中隊、第11通信中隊、第11偵察隊、第11音楽隊。第11旅団隷下部隊だけでこれだけ駐屯しているのですから広いはずです。
Img_9895 旅団長にゅじょう。真駒内には北部方面混成団、東千歳駐屯地に団本部を置く方面直轄混成団ですが第1陸曹教育隊が東千歳駐屯地に置かれているのですけれども第52普通科連隊と第120教育大隊と冬季戦技教育隊が真駒内駐屯地に駐屯しています。冬季戦技教育隊は、陸上自衛隊における冬季最強の遊撃部隊として訓練の厳しさと精強さで知られる部隊、北海道に軍事的野心を固める勢力は冬季のこの部隊の強烈な洗礼に耐えなければなりません。
Img_1188 さて、参加部隊ですが総勢1000名を超えています教育大隊は新隊員教育を受け持つことから、新隊員の父母向けにほぼ全員が式典に監査するのですから、式典参加部隊は多くなるということ。撮影位置は整列した部隊を真横から一望する位置に展開しましたので、部隊敬礼における旗の敬礼動作に際しては、同時に数多くの旗が振り上げられ、壮観そのもの。
Img_1180 国旗入場。全員起立です。考えてみれば北海道の行事と言えば、東千歳駐屯地祭には何度も足を運んでいるのですが、そのほかの行事となりますとどうしても距離の大きさにより気軽に行けない、というものがあります。そういえば、いろいろなところでお会いする方で、関空から千歳方面の駐屯地祭へ日曜日日帰りで足を運ぶという方が、正直凄いなあ、と感心してしまいますね。
Img_9902 巡閲。真駒内駐屯地駐屯部隊は、このほか第1特科団第1特科群第133特科大隊のMLRS部隊、北部方面後方支援隊第102全般支援大隊、第101特科直接支援大隊、第1直接支援中隊第5直接支援小隊北部方面輸送隊。北部方面衛生隊、北部方面音楽隊といった部隊が駐屯、加えて第314基地通信中隊、第325会計隊、真駒内駐屯地業務隊、第120地区警務隊本部、自衛隊札幌地方協力本部、南部地区隊が駐屯しています。
Img_9909 第11旅団長吉田明生陸将補が観閲官を務め、副旅団長兼真駒内駐屯地司令安藤正一1等陸佐が式典執行責任者となっています。幕僚長松戸厚1等陸佐以下4000名が旅団を構成しており、真駒内駐屯地駐屯部隊のほか、旅団隷下部隊には函館駐屯地第28普通科連隊、滝川駐屯地第10普通科連隊、丘珠駐屯地第11飛行隊という編成です。
Img_9918 第11旅団長吉田明生陸将補の訓示では、記憶にまだ新しい東日本大震災への自衛隊の対応と第11旅団の災害派遣などに触れつつ、北海道を含めた我が国全体への軍事的脅威は未だに顕在であることに触れ、国民と共にある自衛隊こそが強く在ることが出来ると強調した内容でした。しかし、東日本大震災、札幌でも揺れていたとのことで、即座に情報収集体制をとった、陸上自衛隊の即応体制の高さは毎回災害のたびに感心させられる。
Img_9917 そうしたうえで来場者へは、これから厳しい道へ敢えて歩む新隊員一人ひとりの面持ちをどうか見てやってほしい、と締めくくりました。この最後の部分の訓示、心打つものがりました。色々ありまして、指揮官の訓示というものは耳にすることが多い当方なのですけれども、一年を経て内容が記憶に刻まれる訓示というものはなかなかありません。
Img_9941 元第7普通科連隊長で参院議員の佐藤代議士、第11旅団記念行事でも祝辞を述べられていますが、前日の美唄駐屯地でも祝辞を述べられていました。しかし、土曜日と日曜日の行事ですが、土曜日の午前中に美唄での行事に出席した後、なんとその土曜日夕方には北関東にて公用があり、なんと東京を往復しての式典参加、これは凄い。
Img_9925 祝辞は新党大地の議員候補の方も。地域政党というものについて、どうしてもジェレミベンサムなどを輪読しますとあり方というものについてやはり疑問符を持ってしまうのですが、ガブリエル-モンドを輪読会で討議しますと、まあ、納得するしかない、ということになります。この点“変化をどう説明するのか”という三冊の体系書があるのですが、これも理解の一助となるのかと。
Img_9939 そのように、まあ、・・・、思ったわけではありませんがこの一冊がカメラバックに入っていて読んでいたので、ちょっと祝辞聞いていませんでした。祝辞のほか祝電披露など進んでゆきます。六月の北海道は思いのほか初夏というべき日差しですが、木立の下、買っておいた飲み物に時々片手を伸ばし、ゆっくり腰を落ち着けての撮影、さて、式典はこののちどのように進むのか。
Img_9961 観閲行進準備の号令がかかります。式典参加部隊が非常に多いことから、準備へ、部隊が動いてゆく情景だけでも壮観。周りを見ますと、この撮影位置、よかったですよ、そういいますのも、椅子席などスタンド席周辺についてはかなりの混雑となっているのですけれども、この周りですとまだまだ撮影位置に余裕があるのです。
Img_9968 そ・し・て、ですね、迷うのは、この一では正面からしか映らないのではないか、もう5m上手に、やや、もう3m下手に降りたほうが車列が、待った観閲飛行部隊は恐らくあの方向から進入するだろうし、いや、戦車の方向転換御場所が恐らく、と。・・・、結局迷うのですよ。ここでどの程度混雑しているのかにより自由度は違ってくるのですが、余裕があるとかえって迷ってしまう。
Img_9970 観閲行進準備の号令と共に観閲行進参加車両の待機位置へ整然と行進してゆきます。ここから北海道道南地区の防衛警備及び災害派遣を担当する第11旅団の機械化部隊が観閲行進を進むのですが、その迫力の様子は次回の掲載とします。次回の掲載ですが、南海トラフ地震連載、地方隊への一考察連載とともに、十日以内、次の記事を順次掲載してゆく方式とします。

北大路機関:はるな

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コメント (2)
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