◆海上自衛隊からは、くらま、きりしま、ゆうだち参加
防衛省によれば、今週木曜日と金曜日に当たる21日、22日に日米韓共同訓練を行うとのことです。
海上自衛隊からは、護衛艦くらま、きりしま、ゆうだち、の三隻を派遣。米海軍からは原子力空母ジョージワシントン、そのほかミサイル巡洋艦など数隻を派遣、韓国海軍も艦艇数隻を派遣、訓練実施海域は朝鮮半島南方海域において実施され、訓練では戦術運動訓練、立ち入り検査委訓練、捜索救難訓練が行われるほか、参加艦艇による写真撮影も実施されると発表されました。
日米合同訓練は日常的に実施されていますが、日韓合同訓練が実施されたのは1998年、比較的最近の実績となっています。訓練内容から、一定の水準であり、データリンクを結んでの対水上対空対潜訓練にはまだまだ政治的制約があり実現に至る見通しは立ちませんが、日米韓の参加国による訓練の機会は2008年より始まった試みで、ここから実績を積み重ねる必要があるといえるでしょう。
一方で海上自衛隊は、先日の北朝鮮ミサイル事案に際し、落下危険海域へイージス艦を集中させていたため、弾道ミサイル発射失敗の情報を得られる黄海上にイージス艦を展開させず、その情報把握が遅れた反省があり、今後は同様の事態に際し黄海へのイージス艦展開を検討中です。そうした運用の転換を考慮するのであれば、日米韓の対空戦闘情報に関する水上戦闘艦間のデータリンクは今後考える必要があることから、今回のような訓練の頻度と内容を深化させてゆくことが必要と言えます。
北大路機関:はるな
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