■高まる核戦争の危機
プーチン大統領の精神状態をアメリカの情報機関が最優先の情報収集体制とした、こうした報道がありましたが、実際大丈夫なのでしょうか。
戦略核部隊の警戒態勢強化に言及したプーチン大統領ですが、アメリカ国防総省はこの発言に対して、ロシア軍戦略核ミサイル部隊に顕著な動きはないとの発表を行いました。アメリカ軍は偵察衛星や海底ソナー網と潜水艦部隊等を通じ、ロシアのICBM大陸間弾道弾基地、戦略爆撃機部隊基地、戦略ミサイル原潜基地を監視しており、その結果といえます。
バイデン大統領は、恐らくロシア軍上層部から外交ルートでの何らかの情報を送られていたのではないでしょうか。荒唐無稽と思われるかもしれませんが、トランプ政権時代にアメリカはアメリカ軍の統合参謀本部議長が非公式にロシア当局に対し、トランプ大統領が荒唐無稽な発言をしたとしても、核の奇襲を行う事はない、こう通知した事がありました。
プーチン大統領とトランプ大統領、どちらが滅茶苦茶な判断を下す大統領かは一概には言えないのですが、トランプ政権時代にこうしたロシアへの配慮があったのですから、ロシア軍上層部にも、見返りと云う訳ではないのでしょうが、かなり確証の在る状況で戦略核部隊を、ウクライナ歩兵に負けたので水爆をNATOに、という事は無いと通知したのでは。
デフコン3までアメリカは警戒態勢を高めるのではないか、こう懸念したプーチン大統領の発言でしたが、同様の動揺を感じた記者の質問を受けたバイデン大統領は、全面核戦争の危険はない、こう返答しました。そしてアメリカは全面核戦争を抑止する為に、核攻撃第一撃を検知し核ミサイルが無力化される前に反撃をする体制を確立、抑止力としました。
MAD,相互確証破壊と呼ばれていますが、水爆弾頭の様な熱核兵器は大都市を標的とする可能性もあるのですが、それ以上に硬化サイロという、地価の厳重な核ミサイル格納庫を一撃で破壊する為に高い威力を有しています。そして核攻撃を受けた際に着弾し核爆発する前に反撃できる体制を整えておくことがMAD,狂った安全保障の態勢を根拠づけています。
アメリカ軍はカリフォルニア州サニーヴォイルやコロラド州シャイアンマウンテンに北米防空司令部と関連施設を置いており、DSP監視衛星は地球上全ての“一定以上の行動に達する飛翔体”や火山噴火を含む“大気中の一定以上の赤外線放出”を監視しています。特にロシアから軌道傾斜65度前後で北方に飛翔する物体はICBMの可能性があり警戒する。
NORAD北米防空司令部はバイコヌール宇宙基地など既存の施設は勿論、原野や山間部と海中にも警戒は及び、発見された飛翔体は先ず、電磁放射特性を検知し、過去にロシア軍が実験や演習で使用されたミサイルとの類似性を大車輪で分析します、大車輪と云うのはこれらが北米方向に向いていた場合、僅か45分ほどでアメリカ上空に到達する為という。
核ミサイルか人工衛星かは、一定以上の高度へロケットが到達した場合、ロケットの側面保護材は二段ブースターと三段ブースター切り離しの際に投棄される為、その分離が衛星から確認されるのです、この保護材は再突入の際に必要であるため、投棄が確認されれば、核弾頭をアメリカに送り込むICBMではない、として警戒態勢を通常追尾へ戻せるのです。
国家指揮権限者、平時にはアメリカでは合衆国大統領がフットボールという随行武官の暗号表により核ミサイルの権限を有しますが、アメリカ軍の警戒態勢がデフコン2まで高まりますと、合衆国大統領が国家指揮権限者として、核ミサイルの権限を即座に発動できる体制に移行します、ここで所謂“全面核戦争”が生じる、恐らく文明が崩壊し世界が滅ぶ。
複数のロケットが実験や演習などの事前通告なしにロシア不特定多数の地域から北極点に向け発射された事が確認されたならば、アメリカ軍は核攻撃と判断します。ICBMには演習弾頭型はあっても通常弾頭型は存在せず、核攻撃を意味する。すると着弾と核爆発を待つことなく、ミサイルサイロが破壊される前にこちらも発射する、これが全面核戦争です。
部分軌道爆撃。一発のロケットでも上記の通り警戒します、何故ならば部分軌道爆撃という核攻撃が考えられるためです。部分軌道爆撃とは先ず強力な弾頭を搭載したICBMを一発のみ北米大陸上空へ飛翔させ、高高度核爆発を引き起こす。するとEMP核電磁パルスが電子機器を破壊し、通信網を遮断します。この為、宇宙への警戒監視は今も続くのですね。
トランプ政権時代の通知が在った為に今回ロシアが、という仮説を立てましたが、もちろん、ロシア大統領権限として核ミサイルをNATOやアメリカと同盟国に対して投射する可能性は常に〇ではなく、また可能性としては今年一月よりも核戦争の可能性が格段に高まっている事は現実です。2020年代も1950年代から続く核による見知らぬ明日を歩んでいるのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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プーチン大統領の精神状態をアメリカの情報機関が最優先の情報収集体制とした、こうした報道がありましたが、実際大丈夫なのでしょうか。
戦略核部隊の警戒態勢強化に言及したプーチン大統領ですが、アメリカ国防総省はこの発言に対して、ロシア軍戦略核ミサイル部隊に顕著な動きはないとの発表を行いました。アメリカ軍は偵察衛星や海底ソナー網と潜水艦部隊等を通じ、ロシアのICBM大陸間弾道弾基地、戦略爆撃機部隊基地、戦略ミサイル原潜基地を監視しており、その結果といえます。
バイデン大統領は、恐らくロシア軍上層部から外交ルートでの何らかの情報を送られていたのではないでしょうか。荒唐無稽と思われるかもしれませんが、トランプ政権時代にアメリカはアメリカ軍の統合参謀本部議長が非公式にロシア当局に対し、トランプ大統領が荒唐無稽な発言をしたとしても、核の奇襲を行う事はない、こう通知した事がありました。
プーチン大統領とトランプ大統領、どちらが滅茶苦茶な判断を下す大統領かは一概には言えないのですが、トランプ政権時代にこうしたロシアへの配慮があったのですから、ロシア軍上層部にも、見返りと云う訳ではないのでしょうが、かなり確証の在る状況で戦略核部隊を、ウクライナ歩兵に負けたので水爆をNATOに、という事は無いと通知したのでは。
デフコン3までアメリカは警戒態勢を高めるのではないか、こう懸念したプーチン大統領の発言でしたが、同様の動揺を感じた記者の質問を受けたバイデン大統領は、全面核戦争の危険はない、こう返答しました。そしてアメリカは全面核戦争を抑止する為に、核攻撃第一撃を検知し核ミサイルが無力化される前に反撃をする体制を確立、抑止力としました。
MAD,相互確証破壊と呼ばれていますが、水爆弾頭の様な熱核兵器は大都市を標的とする可能性もあるのですが、それ以上に硬化サイロという、地価の厳重な核ミサイル格納庫を一撃で破壊する為に高い威力を有しています。そして核攻撃を受けた際に着弾し核爆発する前に反撃できる体制を整えておくことがMAD,狂った安全保障の態勢を根拠づけています。
アメリカ軍はカリフォルニア州サニーヴォイルやコロラド州シャイアンマウンテンに北米防空司令部と関連施設を置いており、DSP監視衛星は地球上全ての“一定以上の行動に達する飛翔体”や火山噴火を含む“大気中の一定以上の赤外線放出”を監視しています。特にロシアから軌道傾斜65度前後で北方に飛翔する物体はICBMの可能性があり警戒する。
NORAD北米防空司令部はバイコヌール宇宙基地など既存の施設は勿論、原野や山間部と海中にも警戒は及び、発見された飛翔体は先ず、電磁放射特性を検知し、過去にロシア軍が実験や演習で使用されたミサイルとの類似性を大車輪で分析します、大車輪と云うのはこれらが北米方向に向いていた場合、僅か45分ほどでアメリカ上空に到達する為という。
核ミサイルか人工衛星かは、一定以上の高度へロケットが到達した場合、ロケットの側面保護材は二段ブースターと三段ブースター切り離しの際に投棄される為、その分離が衛星から確認されるのです、この保護材は再突入の際に必要であるため、投棄が確認されれば、核弾頭をアメリカに送り込むICBMではない、として警戒態勢を通常追尾へ戻せるのです。
国家指揮権限者、平時にはアメリカでは合衆国大統領がフットボールという随行武官の暗号表により核ミサイルの権限を有しますが、アメリカ軍の警戒態勢がデフコン2まで高まりますと、合衆国大統領が国家指揮権限者として、核ミサイルの権限を即座に発動できる体制に移行します、ここで所謂“全面核戦争”が生じる、恐らく文明が崩壊し世界が滅ぶ。
複数のロケットが実験や演習などの事前通告なしにロシア不特定多数の地域から北極点に向け発射された事が確認されたならば、アメリカ軍は核攻撃と判断します。ICBMには演習弾頭型はあっても通常弾頭型は存在せず、核攻撃を意味する。すると着弾と核爆発を待つことなく、ミサイルサイロが破壊される前にこちらも発射する、これが全面核戦争です。
部分軌道爆撃。一発のロケットでも上記の通り警戒します、何故ならば部分軌道爆撃という核攻撃が考えられるためです。部分軌道爆撃とは先ず強力な弾頭を搭載したICBMを一発のみ北米大陸上空へ飛翔させ、高高度核爆発を引き起こす。するとEMP核電磁パルスが電子機器を破壊し、通信網を遮断します。この為、宇宙への警戒監視は今も続くのですね。
トランプ政権時代の通知が在った為に今回ロシアが、という仮説を立てましたが、もちろん、ロシア大統領権限として核ミサイルをNATOやアメリカと同盟国に対して投射する可能性は常に〇ではなく、また可能性としては今年一月よりも核戦争の可能性が格段に高まっている事は現実です。2020年代も1950年代から続く核による見知らぬ明日を歩んでいるのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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