北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

二〇二一年度末!ー新型コロナウィルス収束目処立たぬ感染状況とロシア軍ウクライナ侵攻と第三次大戦の危機

2022-03-31 20:22:05 | 北大路機関特別企画
■世界危機の顕在化に憂慮
 2021年度は考えれば凄い時代になりました、第三次大戦の危機ですしWeblog北大路機関は自衛隊行事不足で特撮写真を量産しているのだ。

 年度末、今年度も今日で終わりです。毎月何かの自衛隊関連写真を撮影する、これはCIVID-19新型コロナウィルス感染拡大前であれば春は曙、というさなかを四月は駒門駐屯地や相馬原駐屯地祭と練馬駐屯地祭、後半は信太山駐屯地祭で五月は千僧駐屯地に大津駐屯地、と毎月撮影します題材が決まっており、その前提で年次計画を考えたものでした。

 COVID-19は色々なものを変えてしまいましたが、行事撮影計画の立案と云うものも日常に戻った際にはいろいろな、例えば交通機関や宿泊ホテルなど、かえてしまっていますので、日常に戻ろうにも基盤が無いところも多いでしょう。例えば横須賀の定宿が廃業しました、首都圏に一泊の際には務めて横須賀に確保した駅前旅館、コロナ影響被り廃業です。

 五月などは東千歳駐屯地祭と大久保駐屯地祭が重なりますので今年はどちらにするのか、ゴールデンウィークはのんびり過ごすか思い切って岩国基地まで行くか、そのために確保するホテルをどうするか、などなど考えたものでした。秋は小松航空祭と今津駐屯地祭が重なりますので同日行事には戦車か戦闘機かを迷ったりするのも、風物詩といえたもの。

 74式戦車の発砲焔は空包でも迫力がありますので、その様子を訓練展示でいかに収めるかはテーマでしたし、航空祭が行われていた季節にはファントム、航空自衛隊の戦闘機世代交代をどのように見守るかということで構図を考えるのも重要なテーマでした。特に戦車も戦闘機も桜に絡めてとか紅葉とともに撮影する構図をいろいろと研究したものでしたね。

 舞鶴サマーフェスタと横田基地日米フレンドシップデイと富士総合火力演習は気候変動が確かに進んでいるぞ、と実感するほどに猛暑に気絶しそうになりながら、おお体重減った、実は脱水症状、そんなもので総火演は夏の季語、とはよく言ったものでした。それも2019年まで、いや2020年は1月の空挺降下訓練始めがありましたけれども。さてあれから。

 オミクロン株、多少は致死率が低下したということで欧州や北米などでワクチン接種の進展もあり徐々に日常の回帰という段階を越えて感染対策の終了、こうした施策が進められています。コロナウィルスが季節性ウィルスであるように新型コロナウィルスも冬の呼吸器系季節性感染症へ回帰してゆくのでしょうが、日常はどう戻ってくるのか、どうなのか。

 まんえん防止等重点措置解除、こうした見通しがたちましたが、難しいのは感染対策を重点的に行わなくとも許容できる範囲、こうした水準になるものでして、まだまだ感染対策の終了というのは遠い話なのだなあ、こう残念に思ってしまうところです。実際、電車でマスクなしとか無防備に夜行バスで一晩寝て移動、という移動は感染を心配してしまう。

 インフルエンザ並、日本では季節性インフルエンザの致死率は0.1%未満となっていますが、実際には0.01%程度まで低くなっているようで、こう考えますとオミクロン株の致死率が低くなったとしても、毎日数百名が死亡する状況が続きますと、どうしても現状は安心して移動や混雑しているところへ探訪というわけにもなかなかゆきません。リスクは感じる。

 感染対策で難しいのは、いまのところ感染しますと隔離、濃厚接触でも行動制限と言うことがありますので、がん検査を経て入院が必要という方が、大変だとお見舞いにこられた親戚の方からCOVID-19に感染し、入院不能の手術予定延期、こうした出来事もありまして、オミクロン株か死者数も大変ですが感染したらの行動制限がさらに大変なことという。

 収束よりも終息目処が立たず、さりとて感染拡大に任せるままに感染対策を終了するならば医療崩壊という状況は必至です、こうなると収束、つまり感染拡大が収まったということで対策を仮に終了してみますと、すると2022年1月のように再拡大、こうしたものに見舞われる可能性も否定できません。つまりは息苦しい状態が続く。堪えてきたのは確かだ。

 ワクチンを二回接種できただけでも2021年度は進歩があったところでしたが、ワクチン接種の少し後にワクチンを無効とするオミクロン株が確認され、ほどせずして日本上陸、そして2021年夏の感染拡大とは比較にならないほどの感染者数をだしているのはご承知の通りですが、人間想像力が必要、新年度は別の緊張に見舞われている。これも先が読めない。

 新年度は、今年度にはロシア軍ウクライナ侵攻という、1979年のソ連軍アフガニスタン侵攻や1968年プラハの春チェコスロバキア軍事介入こうしたものが平然と起こった冷戦時代の緊張までいきなり引き戻されたという緊張とともに幕開けする事になりそうです。不確かな時代に入った、いや歴史的には戻ったと表現するべきでしょうか。厳しい時代ですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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ロシアによる新世界秩序を中国と-ラブロフ外相談話,懸念されるウクライナ戦争の世界二分と新冷戦

2022-03-31 07:00:36 | 国際・政治
■臨時情報-ウクライナ情勢
 新しい冷戦構造のロシア側に中国が参加するならば日本は最前線となり中国がロシアに距離を置き第三世界を構築するならば世界を核で脅すロシアは北朝鮮の巨大版北極朝鮮となる。

 ラブロフ外相はロシア軍のウクライナ侵攻後初めて中国を訪問、王毅外相との中露外相会談を行い、“ロシアによる新世界秩序”構築について中国と共闘するとの意向を表明しました。この“ロシアによる新世界秩序”とは新しい東西冷戦の可能性を示すのでしょうか。懸念されるのはロシア軍ウクライナ侵攻、このウクライナ戦争の影響が永続化する事です。

 東亜新秩序建設。“ロシアによる新世界秩序”という表現に極めて切迫する憂慮を感じるのは、日本の太平洋戦争と大東亜戦争の展開に際し示した概念が、東亜新秩序建設、つまり既存の調和的な国際公序を軍事力により再編する姿勢を示した点で、この懸念の切迫感は、敢えて中国において、つまり先の東亜新秩序建設の犠牲者を前に示唆したという点という。

 ウクライナ戦争の長期化は、ロシア軍が各地で攻勢限界点に達した部隊が陣地構築を行うなど膠着化の兆しが見えており、ロシアが経済破綻するかウクライナが崩壊するまで継続する意志ではないかとの危惧が、長期化の懸念となっていました。しかし、この長期化という表現は、半年一年といういわばキエフ二日攻略論と比較しての長期化に過ぎません。

 戦線再編。ロシア国防省はキエフ方面での作戦を大幅に縮小すると発表しました、もちろんロシア国防省発表を鵜呑みには出来ず、例えばキエフ攻略への攻撃部隊再編への政治的遅滞行動の可能性、野戦部隊を後退させての核攻撃の懸念、こうした可能性がありますし、単に現実問題としてロシア軍がキエフ北方で敗北しています現状の追認と視る事も出来る。

 東部地域のドネツクやルガンスクへの戦線再編へ部隊を転進させようとしている、ウクライナ戦争の長期化は今後キエフ攻略と云うウクライナ政府崩壊を目指した全面戦争から、東部二州を巡る局地戦へ移行する為に、戦線が膠着化し長期化する、ウクライナ戦争の長期化というものは本来こうした視点で考えられたものなのですが、冷戦となれば話が違う。

 ロシアによる新世界秩序、ラブロフ外相が示したものの定義は不明確ですが、少なくとも冷戦後の国際公序、人間の尊厳に依拠した自由主義や自己実現の為の民主主義という概念、人間の安全保障やSDGsと称される理念からは、かけ離れ真逆の理念がウクライナにおいてロシアが繰り広げており、この行動を正当化する事では間違いないでしょう。二分化だ。

 冷戦構造の再来、懸念するのは上記の行動を正当化する側と今までの国際公序に残る側との間での冷戦構造が成立することです。永続的と先に表現した事は誇張ですが、前の東西冷戦は1940年代後半から1990年代直前まで世界を二分しました、つまり長期的というには今までの半年や一年というものでしたが、それよりは長く十年や四半世紀単位で、と。

 二分化される過去の東西冷戦、しかも、世界の工場として立場を確たるものとした中国は、世界の知財集約拠点であるアメリカと世界が一つになる事で現在のグローバル社会を構成したものですので、仮に中国がロシアによる新世界秩序に参画するならば、勿論即座に米中開戦や日中戦争になるという短絡的な考えは行き過ぎですが、何らかの制限が生まれる。

 グローバルサプライチェーンは確実に分断されますし、中国まで即座のSWIFT除名という事までは進まないでしょうが、先端技術や直接投資規制が更に強化される要因となり、東西冷戦下のような代理戦争が世界を再度不安定なものとさせます。無論、現在のロシアは経済制裁により沈みつつある泥船ですが、中国が泥船を補強する側に付くならば、それが冷戦だ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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