北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和六年度十月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2024.10.12-2024.10.14)

2024-10-11 20:06:34 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 首相指名から歴史上最短の期間で衆議院が解散となりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか、今週末の自衛隊行事紹介です。

 第10師団創設62周年記念守山駐屯地祭が10月13日日曜日に執り行われます。東海北陸地方を防衛警備管区として受け持つ第10師団、その創設記念行事です。第10師団は現在、九月に発生しました能登半島豪雨へ災害派遣を実施中、この影響で先週末の中部方面隊記念行事は大幅縮小され一般公開が中止されましたが、守山は、行事を実施するという。

 守山駐屯地は名鉄瀬戸線守山自衛隊前駅の交差点を挟んだ先、そして師団は年々縮小が進み、この春に戦車部隊を廃止し偵察戦闘大隊を新編する師団改編を実施、併せて第10特科連隊が廃止され中部方面特科連隊に統合されるという大幅な小型化の改編を経て迎える最初の行事、16式機動戦闘車の展示などが今年度行事の目玉というべきでしょうか。

 第12施設群創設49周年記念岩見沢駐屯地祭、10月13日に開催です。駐屯地は創設71周年を迎えます。第3施設団隷下の第12施設群が駐屯しています岩見沢は、訓練展示と戦車試乗や音楽演奏を実施するという。ただ、観閲式は予定されていますが観閲行進は明示が無く実施されない可能性が高いのです。坑道掘削装置の訓練展示なども期待したい。

 出雲駐屯地、10月12日と13日には出雲駐屯地創設71周年記念行事が執り行われます。出雲駐屯地、長らく第13偵察隊だけの駐屯地であり日本海沿岸防衛の憂慮される地域でしたが、この春に第13偵察戦闘大隊へ拡大改編が実現、これを受け12日土曜日に市内中心部くにびき通にて市街パレードが挙行され、日曜日に駐屯地一般公開が行われます。

 第13偵察戦闘大隊は従来の87式偵察警戒車にくわえて最新鋭の16式機動戦闘車が配備されることとなりました。またポスターにはC-2輸送機が描かれていまして、実際に参加できるのかは当日のお楽しみなのでしょうが、現在レバノン邦人救出任務を主導している美保基地のC-2輸送機の雄姿を、見上げることが出来るのかもしれません。

 山口駐屯地創設69周年記念行事、10月13日に挙行されます。山口駐屯地には第13旅団隷下の第17普通科連隊が駐屯しています。記念式典とともに観閲行進と訓練展示、装備品展示や音楽演奏が行われ、また何に乗れるかは当日のお楽しみということですが体験試乗、スタンプラリー、自衛隊クイズ大会なども開催、駐屯地は上山口駅が最寄りです。

 青森港砕氷艦しらせ一般公開、10月13日と14日に予定されています。会場は青森港の新中央埠頭で、日曜日は1300時から1600時まで、月曜日は0900時から1330時まで一般公開されています、土曜日と日曜日では無く日曜日と祭日の月曜日、そして一般公開の時間にご注意ください。しらせ青森港寄港は19年ぶり、しらせ世代交代からは初となります。

 第51回川崎みなと祭護衛艦くまの一般公開が10月12日と13日、開催されます。見学時間は土曜日が1300時から1600時までと日曜日が1000時から1600時まで、もがみ型護衛艦は原材料山が進む海上自衛隊の新しい主力です。このほか、自衛隊高等工科学校の吹奏楽部や和太鼓部による展示なども行われます。場所は川崎港東扇島外資埠頭というところ。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・10月13日:第12施設群創設49周年記念岩見沢駐屯地祭
・10月13日・14日:青森港砕氷艦しらせ一般公開
・10月12日・13日:第51回川崎みなと祭護衛艦くまの一般公開
・10月13日:第10師団創設62周年記念守山駐屯地祭
・10月12日・13日:出雲駐屯地創設71周年記念行事
・10月13日:山口駐屯地創設69周年記念行事

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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ウクライナ情勢-ロシア軍ウフレダール占領とフランス政府ミラージュ2000戦闘機ウクライナ供与発表

2024-10-11 07:00:32 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 縦深防御と撤退の違いをどう説明するかが民主国家における戦争と国民の支持につながるものですので、この点防衛知識が全く普及していないわが国は学ぶべきかもしれない。

 ロシア軍はウフレダールを占領した。イギリス国防省のウクライナ戦況報告10月5日付情報によれば、10月1日にロシア軍がウフレダールを占領したもよう。ウフレダールはザポリージャとドネツクという二つの戦区を結ぶ中間点に位置し、ロシア軍は過去2年間この攻略を試み9月の一ヶ月間をこの地域の攻略に向けかなりの兵力を投じていた。

 ウフレダールは9月末までにロシア軍が包囲するかたちとなり、両翼包囲のかたちでウクライナ軍は市街地が完全に包囲される前にウフレダールから撤退したとのこと。ウフレダールは丘陵地に位置しており比較的防衛が容易とされていました。ウフレダール失陥はウクライナ軍にとり二つの戦線にロシア軍が連絡線を構築させる懸念があるでしょう。

 高速道路T-0509号線、今後のロシア軍攻撃軸は高速道路に沿って進むものとなる可能性があり、ザポリージャのヴェリカノヴォシルカ、更にその先8kmにはボホイアウレンカが続きます。唯一の楽観要素はウクライナ軍は今回、包囲され補給の途絶した市街地での徹底抗戦による消耗を回避し、逆にロシア軍はかなりの出血を強要されたことでしょう。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 夏に百里基地に展開しましたラファール戦闘機のひとつ前にダッソー社が開発していたのがミラージュ2000です。

 フランス政府はウクライナへミラージュ2000戦闘機を供与する、10月9日付NHK報道によればフランス政府がウクライナ空軍の防空能力強化のためにミラージュ2000戦闘機を供与すると発表、具体的にはルコルヌ国防大臣がSNSを通じて示したといい、既にウクライナ空軍操縦士や整備士への機種転換訓練を開始しているとのことです。

 ミラージュ2000戦闘機は、現在フランス空軍がラファール戦闘機を導入し退役が始まっている戦闘機ですが、F-16戦闘機と同世代にあたる第4世代戦闘機で十分有用、我が国周辺では中華民国台湾空軍が運用しています。供与される具体的な時期は2025年の1月から3月にかけてのことで、具体的な供与数などについては明らかにされていません。

 オランダ政府がウクライナへ追加のF-16戦闘機供与の方針を発表しているほか、スウェーデン政府もウクライナへJAS-39グリペン戦闘機供与の可能性を示しています。ウクライナのゼレンスキー大統領はウクライナ防衛には140機のF-16戦闘機が必要としています、機種が複数とはなりますがかなりの数の戦闘機が供与されることとなります。

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