■臨時情報-ウクライナ情勢
日本はF-4EJやL-90の余剰が廃棄されていなければ供与を検討すべきであったのかもしれませんが残念ながらその動きは無い。
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F-16戦闘機のウクライナ供与はありえるのか。F-16戦闘機はロッキードマーティン社が生産しゼネラルダイナミクス社が設計し1970年代から延々改良を続けいまなお第一線の性能を誇る戦闘機です。これまで高性能すぎるとの背景から供与されず今に至りますが、幾つかの背景から可能性が高まっているように思う。その背景とは在庫枯渇とバーター方式だ。
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スティンガー携帯地対空ミサイルやジャベリン対戦車ミサイル、アメリカがウクライナへ供与し続けてきました弾薬の備蓄がそろそろ連邦軍余剰弾薬備蓄払底となってきました。連邦軍備蓄を放出するという選択肢もないには無いのですが、そんなことを行えば今後十年近くにわたり、台湾海峡や中東での情勢悪化にアメリカ軍自身が対応できなくなります。
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HIMARS用誘導ロケットGMLRSロケット弾なども、ロシア軍を押し返す規模で大量にウクライナ軍へ供与され射撃されています。もちろんウクライナ軍はソ連時代から運用するBM-21ロケット弾など無誘導の従来型ロケット弾も多数運用していますが、1m誤差で正確に命中するGMLRSの任務を無誘導のロケット弾で代替するには大量の弾薬が必要です。
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TOW対戦車ミサイルやM72携帯ロケット発射装置など、ほかに供与できるものもあるにはあるのですが、例えば105mm野砲や155mm野砲弾などもウクライナへ膨大な数が供与されていますので、備蓄が限界に達してきている。一方で、これはウクライナへ供与している区分の装備が備蓄払底しているのであり、当然だが供与しないものはまだ在庫がある。
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Mk82通常爆弾やクラスター爆弾などは、ウクライナへ供与していませんので在庫はまだあります、そしてウクライナ戦争を見ればわかるとおり、双方ともにあまり空軍を戦闘に参加させていない、時折ロシアのMiG-31が遠方からジルコンミサイルで対地攻撃、ウクライナのMiG-29はHARM対レーダーミサイルで精密攻撃する、という程度でした。理由は。
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S-300地対空ミサイル、先日ポーランドに逸れ弾が落下し大騒ぎになりましたが、ロシアもウクライナもS-300や改良型のS-400地対空ミサイルで対空戦闘を展開し、戦闘機がまともに飛べない環境があるのです。例外的にやや高い頻度で低空飛行能力の高いSu-25攻撃機、ロシアとウクライナものものが双方で低空から航空支援を行うくらいとなっていた。
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F-16戦闘機ならば余裕がある、そしてもう一つはバーター供与という方式が盛んである。ドイツなどが、ウクライナ軍に適合する旧ソ連製装備は払底しているが、まだ保有している国に、T-72戦車をウクライナに供与する分だけレオパルド2A4戦車を、BMP-1装甲車をウクライナに供与する補填に中古のマルダー1装甲車を供与する、というような方式だ。
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F-16戦闘機、アメリカ空軍が運用する機体は搭載機器が最新型であり、ウクライナに供与した場合はモスクワまで空爆できてしまい紛争拡大の要因となる、ロシアを刺激するしキエフを空爆されるウクライナには正当な言い分ともなりうるという問題があります、しかし輸出された古いF-16Aなどであればどうか、バーター方式の迂回供与ならば可能性は出てきます。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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日本はF-4EJやL-90の余剰が廃棄されていなければ供与を検討すべきであったのかもしれませんが残念ながらその動きは無い。
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F-16戦闘機のウクライナ供与はありえるのか。F-16戦闘機はロッキードマーティン社が生産しゼネラルダイナミクス社が設計し1970年代から延々改良を続けいまなお第一線の性能を誇る戦闘機です。これまで高性能すぎるとの背景から供与されず今に至りますが、幾つかの背景から可能性が高まっているように思う。その背景とは在庫枯渇とバーター方式だ。
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スティンガー携帯地対空ミサイルやジャベリン対戦車ミサイル、アメリカがウクライナへ供与し続けてきました弾薬の備蓄がそろそろ連邦軍余剰弾薬備蓄払底となってきました。連邦軍備蓄を放出するという選択肢もないには無いのですが、そんなことを行えば今後十年近くにわたり、台湾海峡や中東での情勢悪化にアメリカ軍自身が対応できなくなります。
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HIMARS用誘導ロケットGMLRSロケット弾なども、ロシア軍を押し返す規模で大量にウクライナ軍へ供与され射撃されています。もちろんウクライナ軍はソ連時代から運用するBM-21ロケット弾など無誘導の従来型ロケット弾も多数運用していますが、1m誤差で正確に命中するGMLRSの任務を無誘導のロケット弾で代替するには大量の弾薬が必要です。
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TOW対戦車ミサイルやM72携帯ロケット発射装置など、ほかに供与できるものもあるにはあるのですが、例えば105mm野砲や155mm野砲弾などもウクライナへ膨大な数が供与されていますので、備蓄が限界に達してきている。一方で、これはウクライナへ供与している区分の装備が備蓄払底しているのであり、当然だが供与しないものはまだ在庫がある。
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Mk82通常爆弾やクラスター爆弾などは、ウクライナへ供与していませんので在庫はまだあります、そしてウクライナ戦争を見ればわかるとおり、双方ともにあまり空軍を戦闘に参加させていない、時折ロシアのMiG-31が遠方からジルコンミサイルで対地攻撃、ウクライナのMiG-29はHARM対レーダーミサイルで精密攻撃する、という程度でした。理由は。
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S-300地対空ミサイル、先日ポーランドに逸れ弾が落下し大騒ぎになりましたが、ロシアもウクライナもS-300や改良型のS-400地対空ミサイルで対空戦闘を展開し、戦闘機がまともに飛べない環境があるのです。例外的にやや高い頻度で低空飛行能力の高いSu-25攻撃機、ロシアとウクライナものものが双方で低空から航空支援を行うくらいとなっていた。
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F-16戦闘機ならば余裕がある、そしてもう一つはバーター供与という方式が盛んである。ドイツなどが、ウクライナ軍に適合する旧ソ連製装備は払底しているが、まだ保有している国に、T-72戦車をウクライナに供与する分だけレオパルド2A4戦車を、BMP-1装甲車をウクライナに供与する補填に中古のマルダー1装甲車を供与する、というような方式だ。
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F-16戦闘機、アメリカ空軍が運用する機体は搭載機器が最新型であり、ウクライナに供与した場合はモスクワまで空爆できてしまい紛争拡大の要因となる、ロシアを刺激するしキエフを空爆されるウクライナには正当な言い分ともなりうるという問題があります、しかし輸出された古いF-16Aなどであればどうか、バーター方式の迂回供与ならば可能性は出てきます。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
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