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北朝鮮偵察衛星ロケット打ち上げ失敗-韓国沖に落下!沖縄県へ一時Jアラート発令と次のロケット発射を予告

2023-06-01 07:00:07 | 防衛・安全保障
■臨時情報-ミサイル防衛
 沖縄と全国の朝を驚かせた昨日の北朝鮮ロケット関連の情報です。

 24時間と少し前、5月31日0628時頃、北朝鮮から沖縄方向に向け飛翔体が発射された、政府はMネットを通じJアラートによるミサイル警報を発令しました。31日は北朝鮮が軍事偵察衛星打ち上げ期間としていた初日であり、南方には台風2号が接近している最中でした。ただ、0704時、Mネットを通じ政府は上空飛行の可能性はなくなったと訂正する。

 韓国軍の情報として韓国聯合ニュースは北朝鮮が指定した落下地点よりも前にレーダーより消失した、とし軌道上投入に失敗し黄海海上に落下したとの見方を示しました。そして韓国海軍は飛翔体が落下したとみられるオチョン島近海でロケットの巨大な残骸を回収、一方の北朝鮮は国営の朝鮮中央通信を通じてロケット打ち上げ失敗を公表しました。

 北朝鮮はこの失敗について、ロケット一段目から二段目の分離の際に不具合が生じ、二段目のエンジン始動不良か使用燃料の不安定を原因として挙げ、可及的速やかな期間内に二回目の打ち上げを行うと発表、北朝鮮は打ち上げ期間として5月31日から6月11日の期間を宣言、今回の失敗後、期間の終了を宣言しない事から次の打ち上げも予想されます。

 Mネットを通じてJアラートが発令された沖縄では、ゆいレールの緊急停車や那覇空港の一時発着中止など緊急措置を執りました。一方、北朝鮮の打ち上げとは別に31日夜には台風2号接近を受け、宮古島などに全島高齢者避難情報が発令、2日にも沖縄県に接近する見込みで台風とロケット落下の懸念という二つの危機管理を沖縄県は背負う事となりました。

 偵察衛星は本来消耗品であり、必要に応じて軌道上に投入する為の予備機を準備する、これは写真偵察衛星がフィルム式であった時代の発想です。北朝鮮の軍事偵察衛星は勿論フィルム式であるとは考えられないのですが、名称を“軍事偵察衛星一号”と称している通り消耗品と理解し、不測の事態には打ち上げる予備機が備蓄されている可能性があります。

 今回の打ち上げ失敗の背景は不明です、北朝鮮の示したものが大まか過ぎる、基本的に原因を究明した後に原因を排除した改良型を打ち上げるのが日本を含め世界の宇宙開発における共通認識と考えているのですが、北朝鮮は打ち上げ実施期間の変更を通知せず、可能な限り早く次の打ち上げを行うとしている為、巨大な打ち上げロケットが失敗し落下する危険性は認識せねばならないでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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