イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

もっとアボリジニ風に!

2008-07-04 | 第七章「光と復活体」

 昨日は都心の国立新美術館にエミリー・ウングワレー展を観に行った。オーストラリアの先住民族アボリジニの世界的芸術家エミリーがどんな芸術を残されているのか、興味深かったからである。

 アボリジニは現世人類がアフリカを出発し、インド経由で当時は海が浅く、大陸から行きやすかったオーストラリアに辿りつき、そこに留まった方たちである。4-5万年前の私たちの祖先を感じさせる、どこか懐かしい人たちである。

 会場では、「わからない、全くわからない。」と呟いている初老の男性がいた。確かに、現代的な理性では捉えきれないものかもしれない。

 抽象画であり、何かを説明しているのではなく、変化する何かを描いているわけでもない。無の世界から有の世界にぽっと出てくる何かを全身で表現しているようである。最近読んだ中沢新一氏であれば、イメージ第一群に相当する原初的なイメージに分類するだろうと思う。

 2次元の絵画が遠近法を使っているのではないが、3次元的に観える錯覚を起こすのは何であろうか。恐らく、深淵なこころの世界、現代人が忘れかけているか、あるいは無意識的に抑圧している世界を表現しているように思う。

 会場で、カーメ(1991年)(黒っぽい地に黄色の花らしいドットの絵のほう)を観たが、感動ししばらく見続けてしまった。黄色いヒナギクが大地に一斉に咲いている時期の絵だそうで、神聖な生命の輝きが感じられる。この感覚は何なのであろうか?

 今日は、生き甲斐の心理学の勉強会である。写真の現代を代表する建築物である国立新美術館のようにスマートに勉強するのではなく、五感や原初的な体感を大切にした、アボリジニ風の勉強ができればと想う。

<花3/4>

人気blogランキングへ <- 1クリック是非とも応援お願いします!