昨日は、水谷豊主演の「愛しの座敷わらし」のDVDを鑑賞した。最近、遠野物語の読書会に出たりし、日本の民話に興味をもっていたこともある。神話や民話は、現実のこころの問題を考える上でとても勉強になる。
ストーリーは、家族5人が東京から、岩手県の古い家に引っ越しし、座敷わらしが登場する。そして、何かが変わり家族が健全になっていく。なかなか味のある話だった。
特に、東北左遷の憂き目にあった50歳台前半の父親が、暮らしの中で正中線(身体の軸?)を取り戻しす姿は、とても神話的だ。世の中は、幸福の条件のように線形的ではなく、大事なことはとても非線形的だ(ちょっと中沢新一氏の神話公式に入れ込んでいる)。
さて、最近、私が以前ブログに書いた50年前のアラスカの暮らしを、ある写真家の方が見つけられ、当時住んでいた家の隣のロシア人墓地のことで今朝もワクワクしていた。
50年以上前に、毎日仕事に忙殺されていた父が、突然の社命で家族4人とアラスカに引っ越し、のんびりとした一年を暮らす。その暮らした家の隣がロシア人墓地であり、ネイティブのクリンギット族の古い墓地も周辺にあったらしい。
アラスカは、座敷わらしは居なかったが、私の年齢も7歳で、神秘的なものに興味を持つ年頃でもあった。そこでの一年の暮らしは神話的で、自分の人生に大きな影響を与えたようだ。そして、「愛しの座敷わらし」のように、この体験を通じて、家族がイキイキとした。
話は変わるが、私も40歳台最後のころ、家族移住ではないが、私の4人家族に大きな変化があった。座敷わらしやロシア人墓地はないが、不思議な経験を通し、私の正中線(軸)が定まっていく。そして、その後、長年勤めた会社を辞めたり、新しい世界に入ったりする。人生後半のプロローグとなった。
正中線が定まると、「生き甲斐の心理学」によると、明るい感情は、錯乱の対極としての統御感を感じることができると言われている。確かに、最初に統御感を味わったときは、人生にこんな感情があるとはと驚いた。
そして、大黒柱が定まると、家族にもいい影響がある。とは言え、家族は何といっているやら(笑)。
明るい感情 6/10